昨日が二匹目のアオジタトカゲ。で、本日はこの子↓
「クレステッドゲッコー(フレイム)」のベビー。元々のこのケージで飼育していたインドシナウォータードラゴンが導入時から負っていた口の傷が元で落ちてしまい(回復させる事が出来なかった自分の力不足)、空のケージが物悲しくて導入した個体。随分と久しぶりの壁チョロ。10年くらい前に飼育していたムーアカベヤモリ以来だと思う。同じくらい前に学生だった弟が飼っていて、カッコイイなと思っていた。もっとも、当時は本種が飼育動物として出回り始めて間がなく、高価だった。なので、その頃無職だった自分には手が出せず(弟もバイト代はたいて買ったらしい)、そのまま何となく時が過ぎていた。で、この機会に飼育してみようと思い、取り寄せてもらった。
完全なCB個体であるし、そもそもが飼育は容易な部類という事でさほど心配はしていなかった。ところが、いざ取り寄せてみるとこれがえらく癖のある個体。
この子、餌を食べない。徹底して、餌を食べない。
来た時のサイズは、尻尾を入れて親指ほど。早く大きくしなければと思い、導入翌日に給餌をしてみた。餌は信頼と実績のレパシーフード(スタンダード)。舐めやすい様に緩めに溶いて、口元に。けれど、反応なし。あれ? まだ環境に慣れてないのかな? そう思って、レパシーを入れた専用容器をケージ壁面に設置して一日放置。翌日見るも、口をつけた様子なし。ありゃ? レパシーを餌として認識しない子なのかな? そう思い、今度はSサイズのコオロギをピンセットで。反応なし。最悪、生き餌なら何かしらの反応あるだろうと思っていたので、かなり嫌な予感。脂汗が出る思いで、コオロギを十匹ケージに放して三日放置。後日確かめるも、数は変わらず。決定的。
拒食個体。それも、かなりキツメ。
本当なら、購入元で食べていた餌を聞くのがセオリー。けれど、問屋から仕入れて即ウチに来たので、それも分からず。ならば出来る事を。適正な環境を調べて、温度・湿度を調節。霧吹きの回数も増やして、紫外線灯も設置。ケージの中には常にアクセス出来る場所にレパシーフードとコオロギの入った容器を設置。そのまま、五日間。変化なし。こうなりゃ数撃ちゃ当たるだと、可能性のある餌を片っ端から。コオロギ2種は勿論、ミルワームにハニーワーム。シルクワームときてレッドローチにグラブパイ。レパシーフード(マンゴー味)、にレオパゲル。そして、最後はバナナ。
でも、どれもダメ。
そうこうするうちに、3週間。流石に、痩せてきた感。こりゃいかんと思い、自発的な採餌を促す事を断念。かと言って、あまりの小ささに強制給餌も躊躇われる。
で、行ったのが、レパシーフードを口の周りに塗りつける事。レパシーを少し濃い目に溶いて粘度を上げ、ピンセットですくって口の周りにベットリと塗りつける。すると、ペロペロと舐めて、少量ではあるけれど摂取してくれる。それを、舐める動作が鈍くなるまで続ける。気の長い作業だけど、仕方ない。それを毎晩毎日、一ヶ月以上続けた。結果、痩せる様子はなくなり、少しの成長も魅せる様になった。とはいえ、この方法で摂取出来るのはほんのわずか。成長は牛歩。なので、頭の大きさが小指の爪程になるのを見計らって、球児方法と餌を変えた。方法は、アシスト給餌。使用したのは、新発売されたこれ↓
その名も、「レオパブレンドフード」。これを半分に折って、水でふやかす。ほどほどに柔らかくなった(芯が残る程度。摘んで崩れるまでふやかすと、作業がしづらい)のを小さいピンセットでつまみ、トレーディングカード(遊戯王w)で開けさせたクレスの口に押し込む。この時、下顎の真ん中から後方まで押し込むのが肝。これより前の方だと、吐き出されてしまう。こうすると、うちの子は自発的に飲み込んでくれた。これを、二日おきに一回。今になるまで続けている。
上記の方法を取る様になってから、成長速度は目に見えて上がり、今では導入時に比べてふた回りほど大きくなった。一度に食べる餌も、フード半分だったものが一本と半分にまで増えている。
写真で見るように、普通にケージの壁面を歩くし、肉付きもいい。別段、不都合はないように思える。
とはいえ、こんな荒療治、しない方がいいに越した事はない。ストレスだって、間違いなくかかっている。
逆に言うと、こんな事をされて育つあたり、本種の強健さの証明なのかもしれない。
今はたまにМサイズのコオロギも与えて、味を覚えさせている。
とにかく、ある程度の絶食に耐えられる大きさにまで育てて、自発採餌に移行する事が出来れば。
それまで、無事に育ってほしい。祈るばかりである。
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