有尾類……サラマンダーやイモリの仲間。爬虫類じゃないけど、両生類も好きなので常に何か飼ってる。
ただ、去年の夏にエアコンが止まってしまった日があって、ファイアサラマンダーとアメイロイボイモリ3匹を落としてしまった。特にアメイロイボイモリは幼生から育ててとても良く懐いていたのでショックが大きかったのだ。とにかく、人的ミスなので本当に申し訳ない。
けど、そのトラブルを何て事無しに乗り切った連中もいて、まあ救われた。その面子は今でも元気。
タイガーサラマンダー。有尾類の中でも異質なタフガイ。繊細な連中が多い陸棲サラマンダーの中でも屈強極まりなく、去年の事故の際も30度の熱の中で平然としていた(だからって晒していい訳じゃない。長期的には絶対調子崩す)
当然の様に低温にも強く、人がいられる空間であれば一年通してヒーターもワインセラーもいらない。餌もコオロギ(活・冷凍拘らず)から冷凍魚や肉片、カメのエサまでバクバク食うのでエキゾチックアニマル全体でも見ても飼育は楽でコスパも良い。拘る種類が無く、とにかく陸棲サラマンダーが飼いたいと言うのならコレ一択である。ただし、本当に『異質』なのでコイツが上手く飼えたからと言って調子に乗って他のサラマンダーを同じ感じで飼うと100%失敗する。他のサラマンダーが特別難しいんじゃなくて、あくまで『コイツ』が『オカシイ』のである。
ウチには三匹いて、それぞれ『オビ』・『トウブ』・『ハイイロ』の亜種違いの名目であるが、非常に怪しい。特にハイイロ(向かって右の個体)、調べて見たが絶対違う。ほぼ『トウブ』。良くて基亜種である。そもそもタイガーは流通の過程で混血が進んで大分訳が分からなくなってる模様(なんならウーパールーパーにも血が混じってるらしい。品種改良の合いの手に混ぜたんだとか)まあ、性格は皆変わらないので単純に『タイガーなら良い』なら問題ない。
自分もその口。飼ってて楽しいよ。マジで。
アカハライモリ。
言わずと知れた日本の美麗種にして代表種。
夏の田んぼなんかに生息してるだけあって、有尾類としては異常な程に暑さに強い。かつ貪欲で生餌から人工餌までバクバク食べるから飼育も容易。実際、子供でもちょっと頑張れば金魚感覚で飼えたりする。
ただ、乱獲やら環境破壊やらで減少が激しい種なので大人になって飼育するなら繁殖を視野に入れてくれると嬉しいと思う。正味、規制なんぞかけた所で割を食うのは真面目な飼育者だけで乱獲して売ってる連中なんかは端から気に留めやしない。かえって闇での値段が高上がってウマーされるだけであろう。結局、野生個体の流通を良質なCB個体で潰すしかないと思う。
などと思っているので一昨年の冬から自分も繁殖を試みているのだけど、今の所卵も生んでくれていない。大分太っては来たので、今年に期待。子供の頃は取り合えず産卵〜孵化までは普通に出来てたのだけど。変な念が絡むと上手くないのだろうか。取り合えず、偉そうな事だけ言ってても虚しいだけなのでとにかく頑張る。
シリケンイモリ。左が『アマミシリケン』で右が『オキナワシリケン』。
コレも日本が誇る美麗種。
金色の模様が発現する場合が多いオキナワの方が人気があるけれど、アマミの方も朱色の模様が強く発現した個体は妖しく美しい。とは言え、オキナワにも朱の模様は出るし、アマミの方にも金粉が発現する場合もあるらしい。あくまで、割合の問題だと思われ。
生息地が生息地だけに、やっぱり高温には強い。けれどアカハラに比べると陸棲傾向が強くて餌もより生餌を好む。ちょっと玄人向け。
で、こちらのやっぱり捕獲圧が強い。ただ、アカハラに比べると繁殖に力入れてる人が多くて、CBもそれなりに流通し始めている。何より、WCが結構な高値で売られてるのでCBの一番の泣き所である『値段』のでディスアドバンテージがそれほどない。アカハラよりは期待出来る状況かもしれない。
イベリアトゲイモリ。
多分、ウーパールーパー(タイガーの血が混じってる時点でもうメキシコサラマンダーとかアホロートルって呼ばなくていいと思うの……)と並んで一番理想的なペット流通をしている水棲有尾類。金魚感覚で普通に飼える。
とにかく強健で餌食いも旺盛。繁殖も容易でリューシの様な改良品種が普通に出回っている。実際に飼った感想としても、耐暑性も含めて下手すりゃアカハラよりも強い。値段もさして高くないので、お勧めです。可愛いですわよ(餌が不足すると他の仲間の足食い千切ったりするけど……なお、再生)
スポットサラマンダー。
飼育2年目突入。
例のエアコン事件で、何の問題もなく生き延びたのが正直以外だった。ファイアはともかく、強健さではアメイボの方が上だと思っていたのだけど。
考えられるのは飼育環境。
こんな感じで、ほぼ放置状態。餌も定期的にSコオロギやワラジムシ・Sレッドローチ等をばら撒いておくだけ。本人達は夜中に水浴びをするくらいで、定位置の板の下から動かない。
これで太り、育っている。
多分、コレがコイツラの野生での生活スタイル。とにかくストレスが無いんだと思う。
有尾類は本来究極の陰性生物。ちょくちょく人目に晒されたりするのはそれだけでストレスなのかもしれない。考えて見れば、子供の頃飼っていたクロサンショウウオも、水苔を詰めたプラケに潜らせてミミズを放り込むスタイルだった間は問題なく2年も飼えていたのに、つまらないからとアクアテラ風にして捕食が観察できる様にした途端、夏に溶けてしまった。
勿論、相応のノウハウを持った人なら鑑賞に重きを置いたスタイルでも問題なく飼育出来るのだろうけど、自分の様な『下手くそ』はとことん彼らに合わせて方が良いのかもしれない。
とか思ったり。
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