2017年08月24日
扇風機をつけたまま眠ると…。
「扇風機」とは、人間の体温を下げることを目的として使用される、回転する羽根によって人工的に風を発生させるための機器のことである。
この機器は日本人にとっては夏の必需品ともされているが、そこには一つの恐ろしい都市伝説が存在する。
その都市伝説の内容とは、「密閉された部屋の中で扇風機をつけたままの状態で眠ると、その扇風機の風を浴びていた者が突然死してしまうことがある」というものである。
この都心伝説については、1970年代から1980年代にかけて日本全国へと急速に広まったものと考えられており、現在でも韓国などの一部の国々では広く信じられているという。
「扇風機」とは?
「扇風機」とは、人間の体温を下げることを目的として使用される、回転する羽根によって人工的に風を発生させるための機器のことである。また室内の空気を循環させる目的で使用される、「エアサーキュレーター」という機器とは構造が微妙に異なっている。
この機器は、小型の電気モーターを軸として取り付けられた、数枚の羽根を高速で回転させることにより、人工的に風を起こすという仕組みとなっている。この機器は19世紀後半のアメリカ合衆国にて、電気モーターの発明と同じ時期に開発されたものであり、日本国内では1894年に現在の東芝の前身である、芝浦製作所によって初めて発売がされている。
現在では、節電、エコロジー、省エネルギーなどを強く意識し、環境問題を配慮した新しいタイプの扇風機が開発されている。また最新の機種では様々な機能が充実しており、風量を段階式に調節できるもの、タイマー機能を有しているもの、リモコン操作が可能なものなどは当たり前のような状況となっている。
しかし、この機器は日本人にとっては夏の必需品ともされているが、そこには一つの恐ろしい都市伝説が存在する。
「扇風機」にまつわる都市伝説
この「扇風機」にまつわる都市伝説の内容とは、「密閉された部屋の中で扇風機をつけたままの状態で眠ると、その扇風機の風を浴びていた者が突然死してしまうことがある」というものである。
この都心伝説については、1970年代から1980年代にかけて日本全国へと急速に広まったものと考えられており、現在でも韓国などの一部の国々では広く信じられているという。
また1971年7月15日に元プロ野球選手の吉沢岳男が、38歳の若さで脳出血によって死亡した際、当時の新聞記事などでは「扇風機の電源を切り忘れたまま眠りに就いたことが、突然死の原因に繋がったのではないか」という推測が紹介されていた。
その真相とは?
1972年7月21日付けの毎日新聞には、茨城県の水戸市にて風呂上りの男性が扇風機をつけたままの状態で寝ていたところ、低体温症による心臓麻痺が原因で死亡したという記事が掲載されている。その後、1970年代には毎日新聞にて同様に扇風機をつけたままの状態で寝たことが原因とされる、いくつかの死亡事故が断続的に報じられている。
現在のところ、扇風機の風と人間の死亡事故を直接結びつけるような、医学的・科学的な根拠などは一切確認されていない。しかし、人間が扇風機の風を浴びた際に涼しいと感じる理由としては、下記の二つのことが挙げられている。
人間の体温より低い温度の空気に触れることにより、皮膚表面の温度が失われる
汗など皮膚表面の水分が蒸発し、気体へと変化する際に気化熱として人間の体温を奪っていく
そのため、幼い子供や老人、体調の悪い者などが扇風機の風を長時間浴び続けることにより、低体温症や脱水状態に陥る可能性が考えられる。仮に低体温症と脱水状態に同時に陥った場合、急激に血液の流れが悪くなり、一時的に脳梗塞や心筋梗塞などを起こしやすい状態となる。
つまり、扇風機の風と人間の死亡事故を直接結びつけることはできないものの、扇風機の風を長時間浴び続けることが間接的な要因の一つとなって、何らかの重い病気に繋がるという可能性は十分に考えられるのである。これらのことから、この都市伝説については全く根拠のない話だとは言い難いものとなっている。
もし、扇風機をつけたままの状態で眠りにつく際には、その風量や風向き、また就寝前の水分補給などにご注意していただきたい。
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