ゲーム制作、このうえなく関係ないです。
◆良いことを忘れないように集めた日
つい最近のこと。
以下の記事を読む機会がありまして。
自分の香りを見つけた話
https://note.mu/chiffon_06/n/n2ec3beffca04
市販の香水が好きになれない方が、とあるお店で自分にあった香水をみつけたという話。
これを読んでから、銀座方面に寄る事があれば「自分の香り」を探したいなと思っていました。
その時、頭に描いた未来は少し先の季節。
コートはもう必要なくなり、仕事帰りに少し寄り道感覚で向かうのだろうな、とか。
考えが変わったのは、この記事を書く少し前のこと。
John Mayerの「The Search For Everything Wave One」、BUMP OF CHICKENの「リボン」。
一ヶ月は耳を独占してしまう素敵な曲たちに出会い、さらに1曲増えるあてもついてしまって。
このたまらなく嬉しい今の感情を、何かに関連づけたいと思ってしまいました。
そして思いついたのは先の「香り」の話。
そうして衝動的に「香り探し」に行ってきました。
この時、とあるタイムリミットまで、あと2時間。
仕事を切り上げ、グーグルマップにピンを立て、夕闇で路地をさまようこと20分。
見つけました。
サンタマリアノヴェッラ
http://www.santamarianovella.jp/2index/index2.html
小さいながらも、上品で優しい佇まい。
性別や年齢、人数を気にするような入り辛さは、少しも感じられず。
先客が何組かいらっしゃったこともあって、自然に足は店の中へ。
店内は人当たりの良い魔女がでてきそうなアンティーク調の棚に囲まれていて、それでも閉塞感はこれっぽっちもない不思議な空間。
棚にディスプレイされているのは、オーデコロンや石鹸やポプリ。
新しいもののような、年代物のようなパッケージ。
店内は幾種もの香りが混ざって、とても心地良い時間がゆっくりと流れていました。
オーダーの順番までは10分程。
タイムリミットへの焦りや退屈は感じることなく、あちこち眺めていたらあっという間。
店員さんは黒いスーツで自然なメイクで接しやすい方でした。
こちらの意図をワンテンポ待って汲んでくれる会話のリズムはお店同様にとても心地よく。
次は約40種類の香りの中から、自分の香りを探す工程へ。
はじめは柑橘系、クラシック、モダンというカテゴリからポピュラーどころを試して、感想を経てより香りを絞り込んでいくという流れ。
香り1種類ごとのリアクションをきっとつぶさに観察されているのでしょうけど、窮屈な感じはまったくなく。
知らないものを知るための、手探りの作業。
そうして対話を繰り返し、全部で8種類の香りを試し、見つけた私の香りは「フィエノ」。
これはナポレオンが好んだ香りとのこと。
モダンな斬新さよりは、300年以上愛され続けてきた歴史の理由のようなものを感じます。
これが私の香りかと思うと、嬉しい。
自分に別の名前がついたかのような、そんな錯覚&感覚。
そうそう。店内に値札の類はありません。
この空間にあるアイテムを手に入れるのに、値段を判断材料にするのは相応しくないのでしょうね。
たぶん天秤の片方に置くのは、欲しいか、似合うか、あるいは似合うと思う自分を願えるか、とか、そんなものなのではないかなと。
選ぶものと、選ばれるものの関係はこんなところにも感じたりして。
帰り道バスの中、手首の香りがミドルノートに近付く頃、タイムリミットと共に新しいお気に入りがやってきました。
何とか間に合ってよかった、と胸をなでおろしつつ、耳で堪能。
この時のリアクションはお墓まで。
こうして好きなものに囲まれた日のこと、それを風化させたくない一心で少しだけ手間をかけた記憶は、私の香りに合う度に関連付けられたと思います。
本当のところは、これから分かる話ですけれど。
でもたぶん正しいはず。
幸せをデザインするなんて、こんな簡単で単純なことなんだなと、単純な私は思っています。
あ、あと。
お財布が少し軽い気がしますけれど、それはきっと今の気分に比例しただけ……と少し複雑に誤魔化して、締めくくります。
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