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2017年06月05日

ケトン体って何?

今日は「ケトン体」のお話をします。
少し難しい話になりますが、なるべく噛み砕いてお話しますね。

「ケトン体」とは、アセト酢酸、βヒドロキシ酪酸、アセトンの総称です。
脂肪酸のβ酸化(脂肪酸の分解課程)によって生じたアセチルCoAの内、
クエン酸回路(糖質、脂質、タンパク質の代謝が合流する代謝経路)で処理できない過剰のアセチルCoAは、
主に肝臓(ミトコンドリア)で「ケトン体」に合成されます。
生成された「ケトン体」は血中に放出され、筋肉、脳、腎臓などに運ばれ、
再びアセチルCoAに変換されてクエン酸回路に入り、エネルギー源として利用されます。
ただし、肝臓にはケトン体を代謝する酵素がないたため、
ケトン体をエネルギー源として利用することができません。

〇臓器・組織のエネルギー源
・脳:通常はグルコース、ただし絶食が長時間続く場合にはケトン体を利用
・肝臓:ケトン体以外全て
・筋肉:主に脂肪酸、他にグルコース、ケトン体、分岐鎖アミノ酸(BCAA)
・心臓:ケトン体、脂肪酸、グルコース
・脂肪組織:グルコース、脂肪酸
・赤血球:グルコースのみ

問題となるのはここから。
飢餓や糖尿病のように末梢細胞へのグルコース供給が十分でない場合、
血中の遊離脂肪酸濃度が上昇し、ケトン体の合成が亢進します。
体は何とかしてエネルギー源を作り出そうとしているわけですね。
グルコースの代わりにケトン体を使ってエネルギーを作り出すんです。
ケトン体の合成亢進により、血中のケトン体濃度が上昇した状態をケトーシスといいます。
健康な人であれば、溜まったケトン体を排出できますが、
糖尿病だと体内にケトン体をため込んでしまいます。
ケトン体のうち、アセト酢酸とβヒドロキシ酪酸は酸です。
ケトーシスが進むと血液のpHが酸性に傾くアシドーシス(ケトアシドーシス)となります。
この状態が以前もご説明した糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)です。
インスリンが体内で正常に機能していない1型糖尿病患者の場合は特に注意が必要です。
糖尿病性ケトアシドーシスを発症すると、嘔吐や腹痛、脱水症状などを引き起こし、
進行すると意識障害や昏睡を起こして死にいたる可能性もあります。

要するに、ケトン体増加→エネルギー源としての脂肪使用亢進(糖質利用低下)を
推定できるということになります。
つまり、糖質を制限し過ぎると脂質を利用しようとして結果ケトン体の量が増えてしまうので、
DKAを引き起こしやすくなります。
決められたインスリンの量をしっかり打ち(決められた薬の量をしっかり守る)、
運動がケトン体を増加させる場合があるので制限する必要がある場合もあります。
これでDKAを予防出来ればいいのですが、発症してしまったら、
即医療機関へ行き、治療を受けるようにしてくださいね。
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食品会社で4年間勤務後、管理栄養士として総合病院で6年間勤務。現在は、管理栄養士国家試験の参考書の校正や答案添削っています。
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