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2017年08月26日

患者さんに管理栄養士も学ばせてもらっています。

私が受け持っていたある患者さんの糖尿病の栄養指導の話です。
患者さんは80代男性、10年前に奥様を亡くし、一人暮らし。
年相応の認知機能低下がありますが、自分でインスリンを投与しています。
患者さんの性格は明るく、冗談も通じるような話好きのおじいちゃん。
患者さんはビールが楽しみで、ビールを一日の生き甲斐にしています。
看護師さんから食事の記録をつけるようにいわれ、
また栄養指導を受けた内容を忘れないように記録するように言われたようです。
毎日食べたものをノートに記載し、そのノートと栄養指導の内容を記載するようのノート2冊を
栄養指導に持ってきてくれます。
私は栄養計算をし、一緒に話して決めた次回の目標をノートに書きます。
私が栄養指導を担当したのは2年近くです。

「糖尿病って治らないんでしょ?あーなんでこんな病気になっちゃったかな…。」

これが、患者さんの本心のようで、栄養指導のところどころに出てくるセリフです。

「家内がいた頃は…」

奥様を亡くしたことが本当にショックだったのでしょう。
会話の中には奥様の話が沢山出てきます。

「分かっているんだけれど、ビールはやめられないんだよね。」

食事記録では1日の平均栄養量は安定して1000kcal程度。
寧ろもっと食べて欲しいくらいなのですが、やっぱりお野菜は少な目。
ビールも自己申告によると毎日は飲んでいませんし、
ノンアルコールビールも活用しています。

糖尿病になったのは、奥様を亡くされた後。
精神的な問題も糖尿病発症に影響があったのかな。

HbA1cは高くても7.0%前半。
インスリンを使う必要はあるんだろうか。
寧ろ自己管理が難しいのにインスリンを投与することの方がリスクが大きいような気がしてなりません。


私は糖尿病の治療には正解はないと思っています。
特に高齢者の場合、
余命を考えると合併症のリスクを考える以上に大事にしなくてはならないことがあるように思います。
例えば、この男性の場合、インスリン投与による低血糖のリスクや、
大好きなビールを飲めないストレスなど。

血糖値を良くすることだけが人生の全てではないと私は思います。
自分が満足のいく治療法を医師を始め、
信頼の出来る看護師、管理栄養士などの医療スタッフに相談し、
今度どうやって糖尿病と付き合っていくのかきちんと向き合う時間を沢山設けて欲しいと思います。
医療スタッフは皆さんの味方になってくれるはずです。
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食品会社で4年間勤務後、管理栄養士として総合病院で6年間勤務。現在は、管理栄養士国家試験の参考書の校正や答案添削っています。
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