ソーシャルレンディング投資記録（旧ブログ）

　TATERU FUNDINGから、久々（5ヶ月ぶり）に新規案件が登場しました。

　TATERU FUNDINGとは、インベスターズクラウドが運営する投資型クラウドファンディングです。

　インベスターズクラウドの業務としては、主にアパート経営のプラットフォームを運営しており、
　土地紹介、アパート提案、建築、賃貸管理まで行うワンストップサービスを売りにしています。
　会社は一部上場、従業員300名、資本金6億超ですので、会社としての信用はあると思われます。

　このインベスターズクラウド社が新しいアパート経営モデルとして昨年始めたのが、TATERU FUNDING。
　不動産業を主とする会社がソーシャルレンディングに参加するという例としては、LCレンディング、
　オーナーズブック、トラストレンディングに続いて４社目ということになるでしょうか。


　投資スキームは下記の通りで、仕組みとしてはソーシャルレンディングと似ていますが
　貸金業法ではなく、不動産特定協同事業法に基づく不動産運用への出資という形を取ります。

　
　引用：TATERU FUNDING概要


　スキームが貸金業法ではなく不動産特定協同事業法であることから、通常のSL案件にある

　　�@案件の匿名性
　　�A案件の複数化

　の縛りは、TATERU FUNDINGにはありません。その分、案件の透明性は増していると言えるでしょう。


　また、各投資家は優先出資者として（原則）運用資産のうち70%を払い込み、残りの30%については
　劣後出資者として、インベスターズクラウドが出資を行います。
　この点において、投資家と運用主体の利害は一致することになります。

　物件の価値が下落した場合、そのリスクは劣後出資者であるインベスターズクラウドがまず負担します。
　（原則）物件価値が30%下落するまでは、一般投資家の元本は毀損しません。

　その代わり、例え物件の運営がうまくいったとしても、一般投資家はあらかじめ定められた利率以上の
　リターンを得る事はできません。その分はインベスターズクラウドの取り分となります。

　
　引用：TATERU FUNDING概要


　インベスターズクラウドはアパート投資会社ですが、TATERU FUNDINGによる投資は匿名組合による
　アパート投資事業への「出資」という形を取りますので、運用資産の所有権や賃借権を保有することには
　なりません。この点は注意が必要です。


　・第4号　さいたま市　TATERU APファンド

　　募集期間：4/4（火）10:00〜4/9（日）10:00
　　予定利率：5%（3ヶ月ごとの分配）
　　期間：6ヶ月
　　出資総額：7,800万円（うち、一般投資家の出資分は70%の5,460万円）
　　担保：不動産担保（木造アパート1棟8室　竣工日2017/2/20　稼働率：100%）
　　特記事項：期間中の投資申し込みに対して、抽選で出資者が決定される


　運用期間6ヶ月の短期案件です。
　2/20に竣工して3/6時点での稼働率100%ということから、かなり人気の案件と考えられます。
　利率5%は少し寂しいですが、この物件が6ヶ月以内に価値を3割毀損するとも思えないので、
　第一印象として、安定性に優れた案件と判断できるのではないでしょうか。


　次に、案件回りを少し調べてみました。


　�@物件の詳細

　貸金業法と異なり物件の匿名性はないため、対象建物はすぐに調べられました。

　　Google地図

　ストリートビューではまだ対象の建物は建っていないようですが、新興の閑静な住宅地であることが
　案件周囲の雰囲気から分かります。


　�A地価の調査

　次に建物価格の妥当性を調べようとしましたが、対象の住所が特定土地区画整理事業区域だったため
　地価については路線価図から調べられませんでした。
　ただし、土地区画の整理事業の目的が「公共施設の整備による健全な市街地の形成」とありますので、
　さいたま市としてもこの場所を住宅地・市街地として整備する意図を明らかにしています。

　　物件近くの路線価図

　　さいたま市土地区画整理協会


　�B類似賃貸物件の家賃

　地価が不明でしたのでその代わりに、近くの賃貸物件の相場を調べてみました。

　TATAERU FUNDINGの案件ページから、賃貸物件はロフト付き1Kと推測されます。
　対象となる住所（さいたま市緑区大字大門）の賃貸物件を、1K、築5年で検索してみました。

　　SUUMO 物件検索ページ

　類似物件の家賃は、おおよそ5.5万〜6万という範囲だと思います。間を取って5.75万円とします。


　�C収益計算

　家賃5.75万円×8室＝46万円／月＝552万円／年
　7,800万円の物件で、表面利回りは7.1%の案件です。

　8室中2室が空の状態が続くと、利回り5%は危ないかもしれませんが、竣工半月で満室になる人気から
　例え空き室が出てもすぐに埋まると期待できます。
　投資期間6ヶ月という短さも含めて考えると、低利回りながら安定案件と判断しました。


　私はTATERU FUNDINGの案件にこれまで投資していないので、資金に余裕があれば投資する予定です。


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