2018年07月25日
SBIソーシャルレンディングから、延滞中の案件に関する続報がありました
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延滞に関する続報
SBI SLから、延滞中の案件に関する進捗報告がありました。
(当ブログ参考記事)
・SBI SLでも一部ファンドで遅延が発生。SBI SLの回収能力に期待します
・SBI SLの遅延ファンド状況について:SBI SLからの回答
第一報は7/9のこと。
「SBISL不動産バイヤーズローンファンド」の一部案件において、貸付先からの支払いが延滞。
対象は、バイヤーズローンファンドの16〜22号です。
これまで法人向けの貸付では一切遅延が起きていなかったSBI SLだけに衝撃は大きいものがありましたが、
フタを開ければ驚いたことに、貸付先との連絡が取れない状況とのこと。
首都圏の不動産担保を捨てて逃げ出していました。
この遅延を受け、SBI SLの運用状況にも変化が見られます。
バイヤーズローン16〜22号、合計13億円強が一気に「延滞中」になっています。
バイヤーズローンの各号に出資を分散させても、その貸付先が同一であれば実質的には分散にならないと
いうことで、この点においては今後教訓とする必要がありそうです。
(それもこれも、貸付先の匿名化が解除されれば、一発で片付く問題なのですが)
内容の紹介と所感
では、進捗報告の内容の紹介と、所感を書いていきたいと思います。
<進捗>SBISL不動産バイヤーズローンファンドの貸付債権の回収について
平素は、弊社をご愛顧いただきまして誠にありがとうございます。
弊社は、2018年7月9日付「一部の借手からの利息の支払がなされないことに伴う分配不能のお知らせ」を送付させていただきましたが、その後の貸付債権の回収に関する弊社の取り組みについてご報告申し上げます。
弊社は、借手との交渉による回収が困難な状態であると判断し、管轄の地方裁判所に担保不動産の競売および借手の有する賃料債権の差押えの申立てを行いました。一方で、競売による債権の回収には相応の期間を要することから、一日も早い債権の回収を図るため、並行して担保不動産の資金化についてその他の方策も検討し、回収額の極大化に鋭意努めてまいります。
弊社の取り組みにつきまして進捗があり次第ご報告させて頂きますので、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
ポイントは2つだと思います(赤字でハイライトしました)。
一つ目は、「借手との交渉による回収が困難な状態であると判断し」たところ。
どうやら貸付先、本格的に音信不通のようです。
これに対しSBI SLは、担保不動産の競売と賃料債権の差押えを既に申し立てています。
第一順位の抵当権を持っているので大丈夫だとは思うのですが、実はその裏側で・・・という事も無いとは
言えません。早々に申し立てを行うのは正解だと思います。
それにしても、首都圏のLTV 80%以下の担保を捨てて逃げ出すというのは、一体何があったのでしょうか。
逃げた貸付先の事を考えても仕方ないのですが、興味はそそられます。
もう一つは、「並行して担保不動産の資金化についてその他の方策も検討し」ているところ。
競売では時間がかかる、というのはその通りです。
かといって、貸付先が音信不通では任意売却はできなかったはずですし、まさかサービサーに二束三文で
売り払う、ということはしないでしょう。
もしかすると担保権を行使して物件を取得した上、SBIグループのどこかに売却、ということでしょうか。
単なる当てずっぽうですが、この状況で競売以外に不動産を現金化する方法というと、私にはこれしか
思いつきませんでした。
今回の進捗報告、進捗というよりも発生時の状況の確認で、新しい事実は出てきませんでした。
裁判所への申し立てが行われている以上、すぐに事態が動くことは難しいので、これは仕方ありません。
時間がかかっても良いので、SBI SLにはきっちり回収を行ってもらいたいところです。
満額に近い程度まで回収できたなら、SBI SLにとっては災い転じて、ということになると思います。
また、今回の遅延はタイミングが悪すぎました。
しかし、だからと言って我々投資家としては、ラッキーバンクやグリーンインフラレンディングの案件と
同一視をするべきではありません。
SBI SLの管理体制には今のところ問題はなく、今回のことはただ、ソーシャルレンディングにおいて当然
起こりうるリスクが表面化した、という事だと思うからです。
私は、これからもSBI SLについては投資を継続していくつもりです。
SBIソーシャルレンディングでの投資をお考えの方は、こちらから検討いただけると嬉しいです。
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posted by SALLOW at 22:50
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とても貴重な情報をありがとうございます。内容を確認いたしました。
確かにSBI SLの発表との整合性もありますし、時間軸も合っています。確度は相当高い情報だと思われます。
しかしそうなると、貸付先の夜逃げした理由も分かりました。どうやら5月頃から給料も不払いになっているようで、SBI SLの案件が遅延した時期とも重なります。
SBI SLとしてもキナ臭さは感じていたと思うのですが、調査が甘かったのか、それとも謄本は間違いないので問題ないとしたのか。
miki様にいただいた情報からもう少し掘り下げて調査してみましたら、キナ臭い会社が山ほど引っかかってきました(もしかしたら既にご存知かもしれませんが、)。
現在記事を用意しておりますので、よろしければご覧下さい。重ねて、重要な情報をありがとうございました。
未入力 様
個人向けローンはSLの黎明期だったので仕方ないと思います。
カンボジアは明らかに無理があったでしょう。あのスキームで10%では、日本人に貸すならともかく、留学生に貸すというのはちょっと・・・ですね(少額上限金利の20%まで取るなら、まあリスクリターンは釣り合うと思いますが)。
SBI SLは他の業者に比べれば、どちらかというと担保査定は厳しめに振っている印象です。今回の遅延は担保査定というよりも、貸付先のモニタリング不足が原因でしょう(いずれにせよ調査が甘い、というのはその通りですが)。
やってしまったことは仕方ないので、雨降って地固まる、ということになればいいですね。
それと、最後に一言しょうもないツッコミですが・・・汚名は挽回してはいけません。
満を辞したオーダーメイドに力入れ始めた途端、13億近く遅延出す…
いやーSBIは中小の事業者ならとっくに潰れてる様な事やらかし続けてますねーw
確かにSBIの看板は立派ですがその分慢心というか、常に貸付前査定の値踏みが甘い印象を受けます。
ですからここは汚名挽回に、何としても元本返済の為に踏ん張ってほしい所です。
既にご存知かもしれませんが,貸付先はトウキョウ運河というベンチャー不動産会社なのではないかという話があるようです.
https://twitter.com/nice_cap_renoir/status/1021215048629288961
公式サイトを見てみたところ,特に夜逃げしている最中のようには見えず(採用ページも残っています),モバイル営業支援のシステムを導入したという記事も出てきます.
http://tokyounga.co.jp/
https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20180713_03.html
しかし,最近の記事では,本社から退去していて音信不通になっているという情報があり,かぼちゃの馬車のスマートデイズから資金が流れていた疑いがあるなどきな臭い様子です.
http://news.livedoor.com/article/detail/15007633/
SBISLの発表との整合性も取れていますし,それなりに確度の高い情報かと思われます.