2018年07月04日
【所感あり+少し内部情報】グリーンインフラレンディングが「よくある質問」をこっそり更新
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こっそりはあまり良くありません
グリーンインフラレンディング(以下、GIレンディング)が、Webサイト上の「よくある質問」を7/2付けで
こっそり更新していました。
トップページからは変更が分からないようになっているあたり、あまり褒められたやり方とは言えません。
・よくある質問 (GIレンディング)
で、正直言いましてどの部分が更新されたか正確には分からないのですが、だいたいこのあたりだろうと
あたりをつけたところについて、所感を書いていきたいと思います。
(なお、ヤラセの質問がある可能性はありますが、判別はつきませんので一旦全て呑み込みます)
よくある質問の中身と所感
Q:maneoマーケットが公表した理由でファンド募集の全体を止める必要があるのか。募集を再開して欲しい
A:ご不便をお掛け致しまして、誠に申し訳ございません。
グリーンインフラレンディングは、匿名組合契約たるファンド募集を、第二種金融商品取引事業者として登録を受け、金融庁、関東財務局等の管理・監督のもと事業を行うmaneoマーケット株式会社に委託しております。同社は、「ファンド募集等のお知らせ」にお示し致しましたような理由から、募集の全体を停止致しました。 募集の再開の時期は、未定でございます。
これはなかなかチャレンジャーな。
不確実性が爆上げしている現在のGIレンディングに対して、その疑惑が晴れてもいないうちから追加の
資金を突っ込むのは、勇者なのかアレなのか紙一枚ですね。
そもそも、報道が事実なら(事実でしょうが)GIレンディングはJCサービス、JC証券は政治資金の問題、
そこまでいかなくとも集めた資金の目的外使用で金融庁の調査を受けています。
そんな状態で募集を再開したら、金融庁にケンカを売っていることと変わりません。
Q:運用中のファンドの回収を急いで欲しい。
A:ご心配をお掛け致しまして、誠に申し訳ございません。
個別のファンドの回収は、各ファンドの契約に基づき適正に実施して参りますが、個別のファンドの回収状況については、現時点ではご回答を控えさせていただいております。
今後のファンドの運営状況等につきましては、ホームページ上の「グリーンインフラレンディングからのお知らせ」において適宜公表される情報をご確認願います。
まあ、今の段階ではこれしか言えないかな、というところです。
「承知いたしました。全力で行います!」と気を吐くのも一つの方法かと思いますが、不透明感が高まって
いる今の状況では、空言のように聞こえて逆効果になるかもしれません。
それに、投資家としてもそんな言葉を待っているわけではありません。
ただ粛々とファンドを管理運用して、返すべき時に返すべきものを返してくれればいいだけです。
とりあえずは今月の償還がどうなるか、ですね。
Q:募集内容と異なる資金の使用が一部にあったことについて、どう捉えているのか。
A:ご心配をお掛け致しまして、誠に申し訳ございません。
先般公表の事実につきまして、厳粛に受け止めております。同様の事態が二度と発生することのないよう、早期に発生原因を究明するとともに、これを踏まえた体制整備などの再発防止策を速やかに策定し、その内容や進捗状況を適時に公表させて頂く所存です。
否定をしていないことから、目的外使用についてGIレンディングは認めたようですね。
JCサービスは「そういった事実はない」と言っていますから、ここでも主張は食い違っています。
(正確にはJCサービスは、「関係会社または関係者に渡った事実はない」としか言っていませんが)
・参考:グリーンインフラレンディングについて (JCサービス)
しかし、GIレンディングはJCサービスの子会社で、社長が同じ。
子会社が親会社の意向を無視してこういう表記を行えるかというと、まず不可能でしょう。
後ろにmaneoマーケットがいて操っているのか、それともプロレスなのか、気になるところです。
Q:証券取引等監視委員会がmaneoマーケット及びグリーンインフラレンディングを調査しているのですか?
A:一部報道機関において、当社が証券取引等監視委員会による検査を受けているとの報道がありましたが、一般論として、証券取引等監視委員会の検査を含め当局からのご指導の有無や内容については守秘義務があり、ご回答は差し控えさせていただきます。一般論となりますが、maneoマーケット社は、第二種金融商品取引事業者として登録を受けており、当局の検査・監督の下において日常の営業を行っております。
これはこうとしか言いようがありません。
ただ、この調査の秘密主義、守秘義務は果たしてどうなんだろう、と思うところもあります。
調査中に、調査に入られた会社側の主張を公開することは禁止するにしても、せめて
「調査に入っている」「調査中」「調査が終了した」「**日に結果が出る」
という事実くらいは公開してもいいのではないか、と思います。
身近な元省庁出身者に聞いてみました
最後の守秘義務について、ちょっと興味が湧きましたので調べてみました。
周辺に金融庁の知り合いはいませんでしたが、内部情報を知ってそうな人に聞きました。
それによりますと、
「一般的に役所の立ち入り検査について、役所側には公務員法に則った守秘義務がある。
ただし、調査に入られた方に守秘義務は無いし、役所が口止めを指示することもない。
情報公開をしないのは各会社の判断によるところが大きいが、たいていは空気を読んで公開しない。
しかし、公開したからといって役所側がどうこう思う事は、少なくとも公式にはない」
とのことでした。
聞いた方は金融庁ではありませんが、とある庁の出身です。
金融庁は内閣府であり、SESCの調査はまた別なのかもしれませんが、少しだけ内部情報ということで。
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posted by SALLOW at 11:25
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ノンリコースローンについてはあまり詳しい知識はなく、SL事業者で説明されている程度なのですが、NRLと資金用途の限定は別の話ではかったでしょうか?
NRLは特定の事業に対する融資で、その返済は対象担保の範囲内に限定される、と言う認識です。
もしもGIL社が資金用途を定めずに使いたければ、そういう案件、例えば「JCサービス社営業資金ファンド」を組成すれば良かったわけです(実際、LCレンディングではそういった資金を集めています)。
ただその場合、JCサービスはそういったものに対しての保全を十分に用意できるのか。
既存の太陽光発電所などには既に担保が設定されているので、それら以外の担保を用意しなければならないということになります(でなければ、既存案件のNRLと矛盾してしまい、後出しの条件変更ということになってしまいます)。
JCサービス的にそんな保全が用意するのは難しいと思います。ですから、JCサービスは各案件ごとに担保設定をするNRLを受け入れたのではないでしょうか。
一旦受け入れた以上、それに対して文句を言うのはおかしいですし、なおのこと契約条件に反したのなら酌量の余地もないでしょう。
2桁金利が異常かどうかについては、私は実際に経営をしているわけではないので、数字を出してどうこうを言う立場ではないと思います。
本当の事であれば、少し調べてみようかと思いました。実際に経営をするかどうかは微妙なところですが・・・。
NRLの問題って何かって言うと、例えばA社という会社が、飲食B店、物販C店、サロンD店を経営してて、資金を調達したとする。
通常のローンであれば、借り手はA社、つまりB店の改装目的で調達した資金がちょっと余ったからC店の仕入れに使おうが、D店の求人に使おうが自由。
しかしNRLはそれぞれB店、C店、D店をそれぞれ事業主体とするファンドで調達した資金はあくまでそれぞれのお店にしか使えない。
代わりに、例えばB店ファンドで調達した資金は、B店の事業が行き詰まったら、ノンリコースつまりC店やD店に差し押さえが行くことはない、と。
これ、A社全体で見ると、とてつもない非効率を飲まされていることになる。
これに耐えられなかったのがグリフラだったんじゃないかなぁ?
あと、2桁利回り(金利)払えるのかって、全然払えますよ。
太陽光をちょっとかじってみればわかるんだけど、出口の売電価格お売電先(電力会社)は決まってるし、JCくらいの規模で再エネやってれば、少し古い売電価格の権利(kw/30円台とか)を買取ることも可能。
しかも最近のパネルは発電効率も良いし、人件費も当然掛からない。
定期的にパネルのメンテや保険料がかかるけど、大した金額じゃなく、あとは全て儲け。
バイオマスは、ちょっとした原発くらいの発電量を誇るまでになってる。
設備資金はあればあるほど儲かる。
しかし銀行は融資額上限決まっているし、結局SLに頼らざるを得ない実態があったのかと。
正直、いくらでもすり抜けるスキームはあると思います。
おっしゃる通り、間に何社か挟むでもいいですし、自己資金を予め貸し付けてその分を補填する、でもいいでしょう。
そのあたりは正直、日本企業の根本的なコンプライアンス意識の低さが課題になっているところだと思います。ソーシャルレンディング事業者のような、相対的に小さな事業者のみならず、大企業でも同じ事ですが。
結局のところ、それを防ぐのは資金の分別管理しかありません。
クラウドバンクが数年前、SESCの調査で行政処分を食らった主たる理由も、まさにそこです。
お金を扱う事業者として当然のことを、どれだけ当たり前にやるのか。事業者単独では絶対に甘さが出ますから、金融庁のような強制機関の抑止力と、事業者協会による内部統制が必須になってくるでしょう。
微力ではありますが、そういったところへの働きかけを含め、ソーシャルレンディングの業界の健全な発展の一助となりたいと思っています。
例えば、SLでA社が借りたとする。
A社はB社にそのおかねを貸したいとする。
A社→B社のお金の流れでまずいならば、
A社→C社→B社の流れならばわかりにくいし、
それでも不都合ならばたくさんの社を間に入れても良い。
他のケースですが、
例えばA社が1億円最初に持っていたとする。
A社はそれとは別にSLで1億円借り入れ、
B社に1億円貸した。これ問題ないよね。
このケースの場合、A社が最初に1億円持っていたかどうかは誰も証明できないような気がする。