2018年06月21日
【分析記事】NHK報道の件に関する事実関係の整理+それでもSBI SLは瞬間蒸発
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NHKの報道内容
前回の記事から一晩たちました。
その間、眠りながらあれこれ整理していました。
・前回記事:NHKでグリーンインフラレンディングの件が報道されました
・NHK報道:「ソーシャルレンディング」最大手 監視委不適切運用で調査
NHKのから報道されていることの要旨は以下の通りです。
なお、あくまでも「要旨」であって、事実であるかどうかとは無関係ですのでご注意下さい。
それぞれの要旨についての私の見解は、カッコ内に追記しています。
・maneoマーケットが、グリーンインフラレンディング向けの投資の募集を停止している
(事実。GIレンディングは募集を停止している。
また、他のmaneoファミリーの案件は今も普通に募集しており、影響は見られない)
・関係者によると、JCサービスが出資金の一部を再生可能エネルギー事業以外に使っていた疑いがある
(現状では検証不可能。某ブラックジャーナルの記事によれば、親会社の株を購入したということ?
であれば、出資金を使う/使わないの問題ではなく会社法違反となる。
あと、関係者とは? まさかブラックジャーナルとNHKが繋がりがあるとは思えない。
やはり金融庁やSESCの中の人からのリーク?)
・SESCが金融商品取引法の違反行為がなかったかどうか調査に入っている。
(検証不可能だが、推定されるリーク元から考えればおそらく事実)
・募集停止理由についてmaneoマーケットは、「資金の使用の一部について確認中」としている
(事実。そのようなお知らせがあった)
・不適切な運用の疑いがあるのは、「グリーンインフラレンディング」のファンド。
(事実。そのようなお知らせがあった)
これまでの内容を見る限りは
「グリーンインフラレンディングがオイタをやらかして、SESCがどこからか聞きつけて調査を開始。
ついでに大家のmaneoマーケットまで対象になった。
GIレンディングの情報開示が遅い事に腹を立てた関係者が、NHKに調査情報をリークした」
というストーリーがもっともらしいように思えます。
微妙なコメンテーター
現状までの状況をみる限り、多少の希望的観測を含めますと、maneoマーケットにまで営業停止処分が
下る可能性は低いと思います。
「店子をしっかり監視しとけ」と厳重注意になるか、それとも実務的な店子管理方法まで踏み込まれて
行政処分(改善命令)になるか、どちらかと言ったところではないでしょうか。
一方でGIレンディングはどうなるでしょうか。
怒りのリーク(?)まで引き起こしているのですから、少なくとも改善命令以上飛んできそうですが。
営業停止になった場合、リファイナンス案件のいくつかが焦げ付く可能性があるでしょう。
GIレンディングのリファイナンス案件はそれほど多くないのですが、影響の広がりは未知数です。
(それと、maneoファミリーからの放逐があり得るかどうか?)
ちなみに、私のGIレンディングへの投資額は現時点で248万円です。
立派に当事者の一人ですが、当ブログのポリシー通り、他人事のように記事を書いていきたいと思います。
一つ微妙だな、と思ったのは、NHK記事のコメンテーターです。
みずほ総合研究所の原島研司主任研究員は、ソーシャルレンディングの市場規模が急速に拡大している背景について、「国内の低金利で投資先も少ない中、高い利回りに加えて少額から短期で投資できるところが個人投資家にとって魅力になっているのではないか。ソーシャルレンディングはまだ成長過程の市場で、始まってまもなく、お金がお金を呼ぶという形で多額の資金が集まったのではないか」と話しています。
そのうえで「銀行などからお金を借りられなかった企業が資金を調達しているケースが多いと考えられ、貸し倒れのリスクもある。高利回りの背景にはリスクもあるということを利用者が理解できているのかが問題だ」と指摘しています。
そこに、大手金融機関のみずほを持って来られても・・・という感じですね。
高利回りの背景にリスクがあることくらい、ソーシャルレンディングの投資家なら当然納得の上で投資を
しているものでしょう。
にも関わらず、maneoマーケットの説明が不足しているかのように発言しているのは、見るものの認識を
誤らせようとしているように見えてしまいます。
それと何よりも。
そして企業に資金を貸し付けるソーシャルレンディングの仲介業者は融資先の具体的な企業名を公表していないと指摘したうえで、「投資家からすると具体的な投資先が見えない形になっているのが問題だ。投資先の企業がどのような事業をしてどのようなプロジェクトにお金を使っているのかを明確にし、透明性を高めていくことが必要だ」と指摘しています。
言ってることは正しいです。
ただ、それは金融庁に向けて言うべきです。
この言い方では、maneoマーケットが融資先を公表していないように聞こえてしまいます。
事実は真逆で、融資先を公開したいのがmaneo、公開させたくないのが金融庁、です。
それでもSBIは通常運転
さて、昨日の衝撃的な出来事を受けて、本日のSBI SLの募集がどうなったかというと。
開始1分で完全蒸発。
久しぶりの、「サーバが止まったと思ったら募集が終わってた」状態を味わいました。
最大手maneoのネガティブなニュースが流れて、ソーシャルレンディングの業界自体にも悪影響があるかと
思ったのですが、今のところは全く逆の効果になっていますね。
ソーシャルレンディング業界自体には影響がなく、maneoにマイナスの情報が流れたため、相対的にSBIの
人気が高まっている、という状態のようです。
ちなみに私も、今回の件を受け投資先の見直しはさらに加速しますが、ソーシャルレンディングへの投資は
まだまだ続けるつもりでいます。
ランキングに参加しています。
リンク先には同じ話題を取り扱うブログが沢山あります。こちらもいかがでしょうか。
posted by SALLOW at 10:30
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