2018年02月08日
株式投資型クラウドファンディング 2社の類似点と相違点
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株式投資型クラウドファンディング
当ブログで主に取り扱っているソーシャルレンディングは、別名を「融資型クラウドファンディング」
と言い、ネットを通じて資金調達を行う「クラウドファンディング」の一類型です。
今回取り上げますのはクラウドファンディングの一つ、「株式投資型クラウドファンディング(CF)」。
その名の通り、株式投資をネットを通じて行う、というものです。
ネットを通した株式投資なら既にネット証券がある、と思う方もいるかもしれません。
確かにそうですが、「株式」の性質が違います。
ネット証券:上場している株式を公開市場でやりとりをする、その手続きをネットで行う
株式投資型CF:非上場株式をネットを通じて購入する
株式投資型CFが対象とするのは、上場前のまだ若い会社の株。
もちろんそこには大きなチャンスがあると同時、融資型にはない大きなリスクもあります。
今回はこのあたりをご紹介します。
ソーシャルレンディングと株式投資型CFの違い
事業者の紹介に入る前にもう一つ。
ソーシャルレンディングと株式型CFは、投資家にとってみればリスクやリターンが異なる商品なのですが
企業側にとってどう見えているのかを比べてみます。
(画像は、https://www.slideshare.net/TetsuyaNakashima/ss-79986608 よりお借りいたしました)
上の画像の左側に「クラウドファンディング」と言う文字がありますが、これは融資型でも株式投資型でも
ない、「寄付型」や「購入型」ですので、本記事とは関係ありません。
この画像では、それぞれの商品は以下のように言い換えられます。
・ソーシャルレンディング → デットファイナンス&メザニンファイナンス
・株式投資型CF → エクイティファイナンス
企業側にとっては、ソーシャルレンディングも株式投資型CFも同じく資金調達の方法だということです。
もしも会社の経営がうまくいかなくなった場合、会社の価値は純資産(エクイティ)の部分から削れていく
ことになります。つまり、株式投資型CFの方が先に損害を受けます。
一方、会社が順調に成長し上場を果たした場合、エクイティ(≒株式投資型CF)に出資した投資家は
大きなキャピタルゲイン(株式の売却益など)を得る事ができますが、デットやメザニンに出資した
投資家は、最初に決められた利率以上のリターンを得る事はできません。
従って投資家の目線に立ち返れば、エクイティ部分に出資する株式投資型CFは、ソーシャルレンディングに
比べてリスクが大きい分、期待されるリターンも大きいということになります。
事業者の比較
さて、この記事を書いている現在、株式投資型CFの事業者は2社あります。
それは、FUNDINNOとエメラダです(サービス開始順)。
これら2社は株式投資型CFというカテゴリでは共通ですが、それぞれに特徴のある性質があります。
それをまとめてみました。
次に、事業者の違いを軽く紹介します。
案件豊富なFUNDINNO
まずは先発のFUNDINNOです。
こちらは比べてすぐに分かる通り、豊富な案件が特徴です。その数、これまでに21件。
IoT、フード、漢方、漁業などそのカテゴリーは多岐に渡り、バラエティ豊かな案件が募集されており、その
頻度も1〜2週に1度と少なくはありません。
また、大半の案件で募集は短時間で埋まります。
一方でFUNDINNOは、エメラダに比べ規模が相対的に小さく、業歴が若いと思われるスタートアップ企業に
出資をすることになります。
出資企業の内実やビジネスの将来性が分かりにくい、というのは大きなリスクです。
(一応企業から説明はありますが、もちろんその情報は偏向していると見るべきでしょう)
もともと株式投資型CFは「エンジェル投資家」という表現でも分かるように、行き末が分からない企業に
対して出資するという性質から、損得勘定のみを考えて行うようなものではありません。
堅実なインカムゲイン投資がしたいなら、ソーシャルレンディングでいいわけですから。
その企業に対して何か共感できるところがあり、応援したいから出資する、というのが本来の姿です。
それで首尾良くリターンが得られるのであれば更に目出度い、と考えるべきでしょう。
FUNDINNOでの出資を検討される方は、こちらのリンクをご利用いただければ幸いです。
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プロ投資家が出資済みのエメラダ
一方後発のエメラダの最大の特徴は、「プロ投資家が出資済み」という点にあります。
例えば第2号案件となった「スポーツテック」関連の会社の場合ですと、朝日新聞社やGXインキュベート
などが出資をしていることが明示されています。
先ほど、株式投資型CFでは出資企業の内実やビジネスの将来性が分かりにくい、という事を書きましたが
エメラダの案件では既にプロ投資家が出資している事から、この懸念は緩和されています。
少なくとも彼らプロ投資家が出資する際には、我々よりはよほど詳細な調査を行ったはずですから。
そういう意味では、プロ投資家の行動に「相乗り」ができる事業者、とも呼べるでしょう。
その代わり、出資の見返りとなるのは議決権のない新株優待券である事(これにも理由はありますが)や
上場やM&Aされた時のキャピタルゲインは完全なベンチャー出資よりは低くなる可能性が高いことなど、
いくつか比較して不利な点もあります。
ただ、ベンチャーが成功する割合は決して高くない(というより、低い)ことから、プロ投資家の目利きが
利用できるというのは大きなメリットだと考えています。
当ブログでは以前に、エメラダの特徴を詳細に記事にしています。
なぜエメラダが株式ではなく新株予約権を渡すのかも書いてありますので、よろしければご覧下さい。
・<PR記事>エメラダ・エクイティの特徴、メリットを紹介します
エメラダでの投資を検討される方は、こちらのリンクをご利用いただければ幸いです。
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まとめ
日本の株式投資型CFはまだ始まったばかりです。
資金を集めたベンチャーのうち、上場あるいはM&Aを達成した企業はまだ一つもありません。
そのため、FUNDINNOとエメラダ、どちらのビジネスモデルが日本の株式投資型CFにマッチしているのかは
まだ結論が出せません。今後に期待したいところです。
ただ、確実に言える事が一つあります。
株式投資型CFは、融資型CFであるソーシャルレンディングとは全く異なった金融商品です。
それは堅実なインカムゲインを求めて投資するものではなく、資金調達を希望する企業に共感し、応援する
気持ちで出資を行うべきでしょう。
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posted by SALLOW at 10:10
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