2019年04月23日
飲食店はホスピタリティが大切!
飲食店は労働集約型の産業で、セントラルキッチン(店内調理を少なくするための集中調理向上)や調理場内の機械化が進んでいる外食チェーンもあるが、接客は当然のこと、まだまだ人手を要するオペレーションになっている。それだけ人の良し悪しが、店の栄枯盛衰の分岐点となる。だから従業員の教育・訓練が重要であるが、それは作業だけでなく、心の部分も重要なのは当然である。作業は熟練度合いが増すだけ正確迅速にならなければならないが、心の部分はいつまでも新鮮な気持ちの維持が大切である。
先日、焼肉食べ放題の店に行ったら、多くの幼児を連れた母親達がいた。母親4人、幼児9人で店内は賑やかだ。その店は幼児無料の店で、売上になるのは母親の4人分。無料客に席を占領され店も迷惑そうであった。お待ちのお客さんが多くいる中で、あまりお金にならないお客さんの為に空席がなく入れられない、待つのを嫌って帰られるお客様も多く、その状況に店長も苛立っている。その機会損失が悔しいのは分かるが、他のお客さんにも分かるような露骨に嫌がる接客態度もよくない。目先の利益より長期的視点で将来を考えた経営をしてはどうかと思う。その幼児を連れた母親たちもその店の対応を不満に思い、その店の悪口をその他大勢のママ友達に喋り、その店は瞬く間に酷評が浸透して、多くのお客さんを失うことになるだろう。店の将来を考えたらそのリスクは大きい。
私が飲食店の経営指導に入る時、必ず「一人位いいじゃないか」という安易な気持ちを持ってはいけないと言っている。確かにご来店されたお客様全員を満足させることは難しいかもしれない。飲食店は需要の一気集中(ランチ時の1時間、土日の繁忙時)もあり来客数が平準化されているわけでもなく、売上変動の大きさに心と体がついていかないこともある。繁忙期に於いては、従業員に過剰な負荷がかかり、雑な料理作りやお客様を捌くことに必死で真心ある接客することができなくなるのである。
多くのお客様が来店される繁盛店に於いては感謝の気持ちを忘れがちになる。中には「食わせてやっているんだ」と偉そうにお客様に対して上から目線の繁盛店も存在する。まるで出せば売れるといった昔のプロダクトアウトの発想である。そういう高飛車の姿勢の店はいつかお客様は離れていくものである。一人のお客様の後ろには20人〜30人の人がいると思い、一人のお客様への不満足は20人〜30人の不満足になると思って調理・接客・快適な雰囲気の維持で顧客満足度を高めなければいけない。
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