2020年09月15日
シャドウバース 22話感想 「選択の連続」を体現し勝利を求めたヒイロの覚悟
#22「決着!そして…」
※原作ゲームプレイヤーの方はコメントありでの視聴をオススメします。
あらすじ
ヒイロとルシアのバトルはヒイロが勝利し、ミモリもシャドウナイツに勝利する。
ゴールドランクはヒイロたち7人のみとなり、7人は中央タワーに集合する。
感想
「シャドバが楽しくないなんて嘘だ!」
「そしたらきっと、お前ともシャドバを楽しめるから!」
「シャドバ好きなんだろ?楽しいんだろ?」
「理解なんて必要ない!」
「君はシャドバを楽しめばいい、だけど僕にその資格はない」
「そんなことは認められない、認められるものか!」
……君らそのやりとり何回するん……?
主義主張を交わしながらの戦いは極めて王道の見せ方なのだが、ターン制ゲームのターンごとにやるのはスパンが短すぎるのかかなりしつこい印象を受けた。よく聞くと二人の主張がじりじりと進んでいるのはわかるのでずっと同じことを言っているわけでもないのだが、実態と初見の印象が乖離してしまうのもアニメのようなリアルタイムの媒体では起こりやすい現象のように思う。舌戦は前半に1度、ミモリのバトルを挟んで後半にもう1度くらいが適正かもしれない。
ましてやこれが初見ならまだしも、前回書いたように11話と12話でやったストーリーの「やり直し」に近いのでなんとも盛り上がれない。ただその11話12話でも同じことを思ったが、二人を演じる梶原岳人さん、榎木淳弥さんの熱演は大変聴き応えがある。アニメとは絵・動き・物語・音・声と多様なメディアの集合作品なので物語以外にも見どころがあるのがいいところ。これから見る人は二人の演技を聴くつもりで視聴するのもおすすめ。
さておきゲーム展開だが、レジェンドカード【ブラッディー・メアリー】が登場。個人的にはこれは強いと予測してそうでもなかったので苦い思い出のあるカード。自傷とのコンボありきのカードなので必然的に7T以降に活躍するのだが当時のヴァンパイアはアグロ(前半に削り切るデッキ)が主流で出番に恵まれなかった印象。これを先に出し次のターンに【アザゼル】とのコンボで20点を与えるデッキもあったが強くはなかった。ゲーム画面だと見えなかったがそばかすがチャーミング。
先のバトルで決着を成した相棒カード【イグニスドラゴン】と【ダークエンペラー】だが今回は中盤に退場し、ヒイロはひたすら盤面展開を続けルシアは除去・回復・守護で粘り続ける泥仕合に。バトル漫画なら互いに武器を失って素手で殴り合うような展開だろうか。ストーリーの良し悪しはさておきそれに沿ったゲーム展開なのは良い。
アイキャッチ後にミモリの戦いへ。【ブリリアントフェアリー】を引いての勝利だがそれまでフェアリー4枚を抱えていたわけで戦略的勝利と言えるだろう。ミモリがゴールドになって定員7名が確定したようだが、シルバーから上がったミモリがそれにカウントされるということは、他はシルバーランカーも全滅したということだろうか?シャドウナイツのバトルが相変わらず神速である。そして久々のアリミモありがとうございます。いいぞもっとイチャイチャしろ。
ヒイロVSルシアに戻って、最大の見どころは最終ターン。スペル【ドラゴンナックル】で【暗闇の蝙蝠】(1/5守護)と【復讐の悪魔】(4/4)のどちらを倒すか迷うヒイロ。ライフが2なので安全に4/4を倒したくなるところだが、その場合は守護が残るので疾走を引いてもルシアにダメージを与えられない。ルシアはダメージスペルを多く持つのでターンを渡すと負ける可能性が高いため1/5守護を倒す。ここが第一の選択。
そして引いてきた【竜の伝令】と【ドラゴンガード】のどちらをプレイするかで第二の選択になる。ドラゴンガードならひとまず復讐の悪魔の攻撃を防げるが、やはりダメージスペルでは負けてしまう。(まさにルシアはここで3点ダメージの【鋭利な一裂き】を引いている)このターンで決める意思で守護を倒したのならドラゴンガードに行くのは一貫性のない選択なのだが、人情としてやってしまう人は多いだろう。実際ヒイロも諦めかけたが決意をもって竜の伝令をプレイ。2連続で先の見えないドローに賭け、闇の中の勝利を求めたヒイロの覚悟のプレイングが光る。7話のレオンのセリフ「シャドバは選択の連続だ」がようやく体現された瞬間でもある。
結果として【ダークドラグーン・フォルテ】を引いてきて勝利するヒイロ。ヒイロのデッキを推測する限り相当低い確率だがまあ毎回イグニスドラゴンを引いてくることに比べれば大したことないだろう。フォルテは「神撃のバハムート」出身のキャラクターで初期のドラゴンを支えた強力なフィニッシャーである。ファンも多く前回の【レヴィオンセイバー・アルベール】と並んでサイゲシリーズの顔と言えるキャラなのでこういう瞬間に初登場するのはアツいものがある。ストーリーに不満は残るがゲーム展開としては前戦と差別化がなされていて満足のいくものだった。
「……僕は僕の考えを改めるつもりはないよ」
今回は前回より頑なに拒んだ印象なので即デレるよりはこっちのほうが自然だが、じゃあ12話13話でちょっとデレたのはなんだったんだという気持ちになる。1クール〆だからデレさせとくか、みたいな感じなのだろうか。うーん。
「今はそれでいいや」
いいぞもっとイチャイチャしろ。呼びにきたマウラが若干呆れ顔なのが面白い。
中央タワーに集まる7人。ヒイロたちの会話を見てマウラが今度は露骨に不機嫌そうになるのが興味深い。彼のパーソナリティがじりじりと見えてきている気がする。
「世界は今、滅びの危機に瀕している。」
来たーーーーーッ。やはり命や世界をかけてシャドバする展開が来た。まあ誰しも予想しうる展開だと思うが、リアル世界で続けてきた物語が途中からファンタジーになるのは基本的には突拍子もないことなので、「不気味なシャドウナイツ」や「詩的な表現を多用するレオン」などファンタジー色が強めな存在をクッションとして置いている印象を受ける。「災いの樹」は原作シャドウバースにも登場する存在なので原作世界観とのリンクもありうるかも知れない。そしてこの感じだと3クール目以降があるのは確定的か。
次週予告にはシャドウナイツたちと「アーティファクト」の姿が。ついに8つ目のリーダー「ネメシス」が登場か。
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