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2020年06月18日

シャドウバース 10話感想 細い勝ち筋をつなぐヒイロの見事なプレイング

#10「マウラの呪縛!」


※原作ゲームプレイヤーの方はコメントありでの視聴をオススメします。
あらすじ
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ヒイロは大会準々決勝でマウラ・アベラルドと対戦し勝利する。
マウラは対戦後、ヒイロの父、竜ヶ崎エイジを知ることをほのめかす。
感想
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アバン死でさくっと処理されたカイくん。なかなかひどい扱いだがまあ危惧された通り描写外で負けていたカズキ(とミモリ)よりマシか。第1クールの終わりをヒイロVSルシアで〆るためか他キャラの試合は省略されてしまって残念。

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マウラもバンク公開。なんか色っぽいぞ。

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「これはただのアミュレットカードではありませんよ」「どういうことだ?」
どういうことだはこっちのセリフなんだが?なぜ全国大会準決勝まできてカウントダウンアミュレットを知らないのか。いつもの様式美……美か?様式愚と言ったほうがいいかもしれない。無論、視聴者に説明するための質問役としてヒイロくんが不自然な無知を晒しているわけだが、本来はこの手の役割を担うために無知なキャラを用意しておくのが常道である。(「スレイヤーズ」のガウリィ等)ヒイロが無知で不自然でないのはせいぜい5話7話あたりまでだろう。そういうキャラがいなくてもせっかく実況者がいるのだから彼に解説させればいいのだが、「すごすぎますー!」とか驚くシーンが多くイマイチ役に立ってない。せっかく檜山修之を起用しているのに。もはや10話通して慣れ親しんだ光景だがダメなものはダメと言っておきたい。

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ともあれマウラのデッキは「カウントダウンアミュレットビショップ」、略してカウントビショップなどと呼ばれるタイプ。アミュレットを設置した瞬間は盤面が弱くなるが、アミュが壊れた時に設置コスト以上のフォロワーが出るなどで設置時の不利を取り返すコンセプトのデッキである。最初期は設置時の隙やカウントの長さのわりに出てくるフォロワーが微妙で使われなかったが、マウラも使用する【詠唱:獣姫の呼び声】の登場で一気に強くなった経緯がある。

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「びっくりしたぜー!カウントダウンアミュレットってこう使うんだなー!」
ヒイロが無知なのは視聴者に説明するためのお約束であると先述したが、この楽しそうな反応は無知ゆえのそれなのでキャラクターがぶれていない点は評価したい。ガチで全国大会までカウントビショップに当たらなかったことになるがこの世界のビショップ不人気すぎでは。どうせヒイロの試合しかやらないなら区の地区大会とかでもよかったのでは……。

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【ドラゴンウォーリア】で盤面を一掃するヒイロ、それに対して獣姫の呼び声から展開されたフォロワーで盤面を取り返すマウラ。互角の攻防に見えるが、先述したようにカウントビショップは序盤の弱い動きをアミュレットが割れるタイミングで取り返すデッキなので、この時点で互角では序盤にダメージを受けた分不利である。つまりヒイロが全体戦局的には優勢を保っているところで、マウラのオリジナル切り札【ゴッド・オブ・カース】(以下GoC)登場。

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「あのフォロワーに攻撃しては、ダメです……!」「「えっ??」」
……二人ともカイの試合見てなかったのか?ミモリさんさっき「人のバトルを応援するのも楽しいし!」とか言ってなかったっけ?カズキもマウラに対して「カイを簡単に倒してた……」と評していたので試合を見ていたのかと思ったがどうやら違うらしい。相変わらず細かいところが不自然なアニメである。

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「その笑顔が苦痛に歪むのかと思うと、本っっ当に面白い!」
相変わらず定時出勤の【イグニスドラゴン】で【ホーリーフレイムタイガー】とGoCを撃破するヒイロ、それに対して哄笑を返すマウラ。創作物において糸目男は邪悪と相場が決まっている、という僕の偏見を裏付けてくれそうなキャラである。マウラのCVは井口祐一さんで個人的にはこのブログで全話感想を書いたグランクレスト戦記のアレクシス・ドゥーセ役でおなじみ。アレクシスは柔和で善良な人物だったがマウラは柔和で邪悪な印象。ビショップの欺瞞・偽善的なイメージを表しているのだろうか。井口さんの公式動画が面白かったので紹介。

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【神魔裁判所】であっさり除去されるイグニスドラゴン。これもビショップの地位を押し上げたカードで、カウントビショップ以外のビショップデッキにも投入される強力な効果だった。裁判といいつつ死刑判決が確定していてちょくちょく【バハムート】などの大物被告をギロチン送りにしていた光景が思い出深い。

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GoCの能力がここで判明。破壊された次のターンに復活し進化、攻撃力は0になるが潜伏を持ち、相手の最大体力を-5する破格の能力。ヤバいわよ!【猫耳の魔道士・キャル】の可愛くない版。キャルが問答無用のファンファーレで-5するのに対してGoCは破壊された次のターンというタイムラグがあるのが短所だが、除去されなければこれ1体だけでゲームが終わる持続性があり、さらに除去耐性として潜伏を持っている点が強力。カウントアミュと直接的なシナジー(相乗効果。相互でコンボになるカード関係を指す。)はないが、カウントアミュで中盤の盤面を強固にしてGoCの安定着地を目指すデッキ戦略は噛み合っているように思える。

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これまで言及してこなかったが、リーダーが強いダメージを受けるとキャラクターもガチめの精神ダメージを受けているように見える。あのバトル設備を使うとそういうシンクロが起こるのだろうか……なんて危険なんだ。まあこの手の作品にはありがちなのだが。2クール目はこの現象に絡めてシリアスなストーリーになるのかもしれない。あの金髪社長ならそういう話が似合いそうである。

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ヒイロの勝利を信じきれないカイに対して、ヒイロの表情から不屈の心情を読み取る親友カズキ。地味だがいい描写である。カズキに久々に存在意義が生まれた気がする。

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さてここからが今回の見どころである。潜伏中のGoCを除去できないとふんだヒイロは勝ち筋を模索。この場合は「やられる前にやる」しかないのだが、疾走付与の【ドラゴニックチャージ】を引いたことで疾走で一気に勝つプランを取る。ちなみにこれもオリジナルカードである。守護が出る前に2点疾走の【大嵐のドラゴン】をプレイするチャンスでもあるが温存しているのが好判断。

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【騎竜兵】でドラゴニックチャージのコストを下げ、大嵐のドラゴンを相手の守護を突破するために消費する。そして次のターン2回攻撃を持つ【ハイドラ】にドラゴニックチャージを付与して一気にマウラのライフを削りきって勝利。ドラゴニックチャージから3連続でいつものトップ解決ではあるのだが、この勝ち筋に賭けて大嵐のドラゴンと進化権を安易に切らなかったのは素晴らしいプレイング。これは3話9話感想でも書いた解決手段を引くことに賭け、布石を打っておくプレイであり、現実の世界大会やプロリーグでもしばしば見られるレベルの高いテクニック。大嵐を温存した点は守護が出るタイミングが分かっているカウントアミュデッキの弱点を突いたものとも言える。前回9話は酷評したが、今回のゲーム展開は文句なしのクオリティである。

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煽りまくってきた相手にも手を差し伸べるヒイロくんマジいいやつ。僕ならハイドラ引いた時点でめちゃくちゃ煽り返すけどな。1話のコールバックとも受け取れるシーンである。そしてマウラの口からヒイロの父、【竜ヶ崎エイジ】を知っていることがほのめかされる。このシーンがなかったらまたあらすじが一行になるところだった。第2クールを連続でやるのかは分からないがストーリーが気になるところである。果たして命がけでシャドバをする日がやってくるのだろうか。




posted by ぺーた at 18:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ
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