2020年06月10日
シャドウバース 9話感想 勢いはあるがゲーム展開の練り不足を感じるエピソード
#09「開幕!華麗なるウィッチショー!」
※原作ゲームプレイヤーの方はコメントありでの視聴をオススメします。
あらすじ
ヒイロは大会準々決勝でプロプレイヤー・セイヤと対戦し、激闘の末勝利する。
感想
あらすじついに一行に。あまりに短いので「激闘の末」と修飾を入れてしまった。今回はプロプレイヤーとの本気の戦いということでほぼフルのバトル描写である。ミモリ負けてるじゃんねえ!いやバトル描写ないならなんのために決勝に残したのか。カズキは勝ち残っているがこっちも来週描写外で負けてる可能性もなくもない。表記が”新”藤になってて公式サイトを確認してしまったが、やはり"進"藤が正しいようだ。
「ちゃんと勝ってくださいよ、次は僕とバトルですから」
カイくんによる見事な死亡フラグ。まあ次の相手ビショップの子だからね……。3話以来の顔芸に期待がかかるがこっちも描写外で負けてそうである。
ヒイロの2ターン目、【竜の託宣】があるにも関わらず【ファイアーリザード】をプレイして【ルーキーアルケミスト】の除去を優先。うーむ、後攻なのでテンポ重視(盤面の強さを優先すること)のプレイも他のリーダーではアリかと思うが、ドラゴンクラスに関しては託宣のほうが正解のケースが多い。「2ターン目は目をつぶって託宣を打て」という格言があるとかないとか。相手がアグロ(序盤に攻め立てるデッキのこと)寄りなら託宣を控えるケースもあるだろうが、この当時の土ウィッチはコントロール(戦局を掌握して終盤に勝つデッキのこと)寄りなので託宣のほうが良いケースと言える。
「土の印……??」
だからなんで驚くんだってば。様式(コード)に忠実すぎて笑ってしまう。ルーキーアルケミストが出た時点で土デッキだろ?マスターランクまでに当たったことないのか??そもそも次の対戦相手の1試合目を見てなかったのか???とツッコミが溢れてくるが、ここはまだプレリュードに過ぎなかった。ここからが本当の地獄だ。
セイヤの凄さについてカイによる解説が挟まれるが、その内容が描写されてない(ある程度推察はできる)ので単なるフレーバー(風味づけ、「それっぽさ」)として機能している。
【グレートマジシャン】再登場。ルシアと違ってヒイロのリアクションが派手で面白い。そこからいつもの【イグニスドラゴン】で逆転の流れだが、まだ開始9分である。45分ドラマの20分あたりで犯人が判明したときはまだまだ先があるものでここからが本番。
「準備……いや、覚悟はいいかい?」
プロらしい自信に満ちた発言だがイグニスが盤面に残っている。守護を置いたところでヒイロの進化が残っている以上勝ち誇れるシーンではないはず……というところで【プレデターゴーレム】登場。オリジナル切り札をもう一つ持っているとは驚きである。ただこのプレデターゴーレム、描写を見る限り今引いてきたやつだよね??まあトップ解決に備えたプレイは実際のプロもよくやるテクニックの一つではあるが、ここは手札に温存していた展開のほうがわかりやすく強者感が出るのでは。ルシアに「ずっと温存しているあの手札が気になる……」みたいなモノローグを言わせておくとか。
プレデターゴーレムの能力でイグニスドラゴンを破壊、そして土の印で相手能力を奪う効果が発動。この簒奪効果が今回のエピソードの肝である。パズル的かつ強者感のある能力なので素材としては面白いのだが……。
ヒイロの作戦はフォロワーのデメリット能力を奪わせることであり、味方に2点ダメージの【ライトニングベヒモス】と攻撃不能の【プリズンドラゴン】の順番でプレイ。セイヤはそれを読み、プリズンドラゴンの能力を奪うことを避け、【炎熱の術式】を2枚と【くず鉄の錬成】で土の印を3枚用意し【古の飛竜】【ドラゴンウォーリア】【ライトニングベヒモス】の能力だけを奪う。…………んん?ライトニングベヒモスの能力奪っちゃダメでしょ。
守護が欲しいのであれば炎熱A→プレデター攻撃で古の飛竜の能力だけを奪う→その後に炎熱Bとくず鉄を出せばいいだけなのでこれは言い訳できない完全なプレイミスである。ヒイロに言い放った「出している順番が違えば分からなかったかもね」は見事なブーメラン発言。カズキやタクマあたりが調子こいてやる分には許容できる展開だが、ルシアやカイ、ましてやプロ設定のセイヤには絶対させていけない展開と言える。
その後の【ルーキーマジシャン・サミー】でヒイロに手札を供給するのもまずい。これで【双壁の召喚】を引いてきているので上記のような完全プレイミスとは言えないのだが、相手に手札を供給するのは理論上相手の手札が少ないほど危険なのでヒイロ相手だとパスしたほうが高確率でマシである。案の定ヒイロが手札を全て使い切って勝つので完全にヒイロに勝たせるための歪みなのがいけない。ストーリーのためにキャラクターの知能が下がるのは古今東西の創作物にありがちな大変よろしくない手法である。
リアルタイムで放送を見るぶんには盤面や手札の状況を全把握するのは難しいので勢いで押し切れるかもしれないが、配信など、特にニコ動ではツッコミが怒涛のように流れてくるので一発でおかしいと分かってしまう。まあカードの能力は既にSwitch版で決まっているのだろうし、25分に収まる不整合のない展開を作るのが難しかったという大人の事情もありそうではあるが、プレデターゴーレムを温存させるなど修正可能な部分はいくつか見えるので、もうちょい練り上げてほしかったところである。
「チッ……次は俺が勝つ……!」
いたのかタクマ。ここもちょっと急に出てきた印象を受けるのでよくない。セイヤが弟について語るシーンが何度もあったのでそこで遠巻きに見る姿を見せておくべきだった。まあなんだかんだでお兄ちゃん応援してたんだなと思うとちょっと和むのだが。2クール以上あるのなら彼にも再バトルが期待できそうなのでそこは楽しみ。果たしてバンクがもらえるかどうか。
「見ていてください、天才のバトルを……!」
お願い、負けないでカイくん!あなたがここで倒れたら(中略)……次回、「マウラの呪縛!」バトル・シャドウバース!!……2度に渡る入念な死亡フラグ。カイくんが完全に噛ませ犬と化してしまった。合掌。
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