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桃太郎
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2024年11月29日

ブラステル050 Freeが2/1から値上げ!要因を勝手に分析!

こんばんは、桃太郎です。既に他の記事にも追記しましたが、ブラステルさんから、また値上げのご連絡がありました。今回は値上げの内容とともに、IP電話を取り巻く環境から、値上げにつながった要因を勝手に考えたいと思います。
※あくまで勝手な分析です。一切ブラステルさんと繋がりはありませんし、確証はありません。

ざっくり言うと
・私は値上げされてもブラステルが好き!
・競合等の外的要因がとんでもなく強い
・ブラステルの運営に直結するほど利益が減っているわけではないと思う
・優良なサービスを無料にし過ぎでは?
・通話品質が下がったと感じる瞬間があった


値上げの内容
値上げ対象は050のIP電話番号から携帯電話番号宛に発信した場合の料金です。
従来(1/31まで):13.5円/分(税込14.58円/分)
今後(2/1から):18円/分(税込19.44円/分)
050のIP電話番号から固定電話番号への発信やプレフィックス発信の料金は変更ありません。


携帯電話宛ならブラステルのプレフィックスを使った方が良い!
今回の値上げで、ブラステルのプレフィックス(第三者課金サービス mobile0091 コールスルー)を使った方が平均的には安く高品質な通話ができると思います。
050のIP電話で発信した場合は、10秒話しても30秒話しても確実に19.44円(税込)課金されることを考えれば、プレフィックスで発信し、安定した通話品質、携帯電話番号の通知、2円/6秒で課金になった方が良いと思います。
もちろん、54秒以下の通話時間であれば、050のIP電話よりも安く使うことができます。


値上げは外的要因が強い
050のIP電話やプレフィックスサービスは、LTEスタート初期に、大手3キャリアが無料通話分を付与せず通話料金が20円/30秒になってから、一気に需要の伸びた分野だと思います。
もちろんサービス自体は古くから存在していたものの、それまでは固定電話の代替であったり、海外向け通話を安くする用途が中心だったのではないかと推察します。
現在ではスマホOSの標準アプリ(FaceTime、Google Duo)やメッセンジャー系アプリ(LINE、Facebook、Skype、Viber)でも通話が可能ですし、大手3キャリアはかけ放題が当たり前になりました。通話が少ない人も、通話が多い人も、概ね需要が満たされている状態です。
格安sim各社も、NTTコミュニケーションズや楽天コミュニケーションズ、ソフトバンクの電話網を使ったプレフィックスサービスを提供している状態です。
海外からの労働者は増加し続けていますが、国際通話需要に関しても、アプリの普及で需要は少なくなっているでしょう。
・既存の競合他社が多い(050 Plus、Fusion IP-Phone SMART等)
・通話アプリの成長(FaceTime、Google Duo、LINE等)
・携帯電話のかけ放題導入(全通話かけ放題、5分かけ放題等)
・第三者課金サービスの拡充(楽天でんわ、OCNでんわ、G-Call等)
→要因をまとめると「競合多数で限りある需要(パイ)の奪い合い + 需要の減少傾向 + 通話が無料(定額)という認識が標準化される = 収益に直結する」ということだと思います。


ブラステルの運営にどれほどダメージがあるか
ブラステルさんは財務諸表を公開している企業ではないと思うので、売り上げ等の一般的にネットで調べられる範疇で試算したいと思います。
前提として、ブラステルさんの売り上げは2016年に約26億円、2017年に約21億円と5億円減収状態です。
一方、法人向けの「Basix」の単価は元々18円/分だったことから、直接的に大きく値上げしたわけではないと考えます。

予想 0.桃太郎の勝手な結論
結論として、ブラステルさんの売り上げ減により固定費比率が増えたことと、携帯電話の普及に伴い、ブラステルからの発信が携帯電話メインになったことで、相対的に接続料単価が上がったことで、値上げすることになったのではないかと思います。
・ユニバーサルサービス料:5,520,000円/年(2円×23万回線×12ヶ月)
・接続料:通話料の2〜4割(2円/30秒×接続先2社)

予想 1.社会人に、「給与の3倍稼ぐ」が求められるという前提から考える
ブラステルさんのある東京都墨田区の平均所得と社員数の3倍で計算すると
3,713,652円×146名×3倍=1,626,579,576円(約16億円)となるため、売り上げ21億との差額5億円が利益となるのではないでしょうか。

予想 2.NTT東日本の営業費用比率から考える
規模は違いますが、同じ電話系の企業であるNTT東日本の営業費用比率を調べました。経費:65%、減価償却費等:29%、人件費:6%でした。この業態の特徴は大きく変わらないと思いますので、同様の比率で平均所得から人件費を計算しましょう。約5億円を6%として100%に換算すると83億円の営業費用が必要と仮定することができます。さすがに乖離が大き過ぎるので、これは机上の空論ですね。

予想 3.ブラステルさんのコア事業から考える
ブラステルさんの主要な事業は「国際通話サービス」「クラウドIP電話型サービス」「資金移動業」です。仮にこの3つが三等分の業績だと仮定し、「クラウドIP電話型サービス」の法人向けサービス「Basix」の売り上げを想定しましょう。4,000社以上の会社に採用され、月額1,500円から始められるこのサービスをベースに試算します。例えば、4,000社のユーザ数が平均5ユーザ、通話発信時間が月1,200分(固定電話宛5割、携帯電話宛5割)と仮定します。
5ユーザ利用料金:5,500円/月
固定電話宛発信:1,600円/月(600分×8円/3分)
携帯電話宛発信:10,800円/月(600分×18円/分)
1社当たり月額利用料金:17,900円/月
4,000社分の年間売り上げ:859,200,000円/年(17,900円/月×12ヶ月×4,000社)
想定する年間売り上げの3倍が25.8億円と算出でき、2016年売り上げと比較して、大きく外れてはいない試算ではないかと思います。

参考:調べた情報一覧
・NTT東日本の営業費用比率
人件費:6%
減価償却費等:29%
経費:65%
https://www.ntt-east.co.jp/kessan/pdf/H28_kimatsu.pdf
・東京都墨田区の平均所得 3,713,652円/年・人(2017年データ)
https://www.nenshuu.net/m/prefecture/shotoku/in_shotoku_city.php
・給与の3倍稼ぐ必要がある理由
https://business-textbooks.com/3payroll/
・ブラステルの売り上げ
2016年8月 25億9,000万円/年
http://basix.jp/Pages/jpn/aboutus/company.html
2017年8月 21億4,800万円/年
2018年8月 19億6,200万円/年
2019年8月 18億2,500万円/年
2020年8月 19億5,200万円/年
2021年8月 20億4,000万円/年
2022年8月 19億8,800万円/年
2023年8月 21億7,990万円/年
2024年8月 約23億5,429万円/年
https://www.brastel.com/aboutus/aboutus/jpn/
・ブラステルの従業員数:146名
・ブラステルの050から始まるIP電話番号数:23万個(総務省公表データからブラステル関係を抜粋)
http://www.soumu.go.jp/main_content/000124095.pdf
・ユニバーサルサービス料:2円/月(2019年最新データ)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/universalservice/
・携帯電話の接続料(アクセスチャージ):2円/30秒(各社1秒0.05〜0.08円、多少誤差あり)
http://www.itmedia.co.jp/mobile/spv/1601/13/news146.html


無料提供されているサービスが多過ぎる
ブラステルの魅力(素敵ポイント)でもあるのですが、個人向け050 IP電話に関して、利用者へのサービスが充実し過ぎではないかと感じています。
・基本料なし、維持費なし
・ユニバーサルサービス料なし
・ブラステルカードはコンビニで無料配布
・住所や氏名等を電話連絡すれば、名前入りブラステルカードを発行(もちろん無料、郵送で届きます)
・iOS/Androidアプリ0円
・ブラステルの050IP電話間の通話0円
・0120/0800フリーダイヤル発信OK(着信側が、東京都からの番号非通知発信を着信許可していれば)
・初期費用は最小500円から
・支払い方法多数(クレジットカード/デビットカード/Paypal/スマートピット/専用払込票)
・ブラステルカード間の残高移行OK(クレジットカード支払いでのチャージ分は除く)
・プレフィックスサービス利用番号の追加はWebマイページ操作で複数登録、即時対応
改めて一覧にすると、無料過ぎる気がします。サービスの維持にはお金がかかりますので、多少は有料にしても良いのではないでしょうか。


通話品質が下がったと感じた体験
残念なことに、つい最近「プレフィックスの通話品質が下がってる?」と感じたばかりでした。
先日ある営業さんへau携帯電話へプレフィックスで電話したとき、会話にプツプツとしたノイズ音が一定間隔で入り続けながら、ノイズの瞬間だけ相手の声が機械音に聞こえるようなことがありました。流石に営業さんへ「音質どうですか?」とは聞けなかったので相手にどのように聞こえたかはわかりませんが、会話の聞き取れる程度ではあるものの、はっきりとノイズを感じました。特定の環境(端末×sim×通信等の組み合わせ?)での発生事例かもしれませんが、一度経験してしまうと発信するのをためらってしまいますね。


まとめ
値上げの連絡を受け取ったとき、IP電話やプレフィックスサービスへの需要は少なくなっているのかと考えさせられました。時代に合ったサービスへ柔軟に移行することが求められますね。私はブラステルが大好きなので、今後もプレフィックス発信を中心に活用させていただきます。


2022.3.9 追記 いよいよ固定電話向けのIP電話発信も値上げ
ブラステルのホームページに掲載されていました。ついにMy 050のIP電話から固定電話への通話料金が8円/3分→10.5円/3分に値上げになりました。
値上げ自体はもちろんショックですが、それ以上に心配なのがサービス体制。
今まで値上げの際は事前にメールで連絡が届いていたのですが、今回は値上げの2日前にホームページ掲載のみでメール通知もなし、サービスも下がっている印象です。
コスト競争に需要減、いよいよ本当に厳しい状態なのかもしれません。
といいつつ、私も最後にブラステルを使ったのは2021年8月だったので、「普段使いしてないなら連絡しなくてもいっか!」となったのかも笑
どっちにしてもメール送信なんて1宛先でも1,000宛先でも工数は変わらないでしょうし、笑えないくらいキツイのかも・・・


-----公開内容の原文-----
2022.3.1 発表

2022年3月3日(木)より、日本の固定電話への通話料金を以下のように改定いたします。

My 050 アプリ: 10.5円 / 3分
FLIP : 10.5円 / 3分
フリーレス番号(国内通話料金別途): 6.0円 / 分
フリーダイヤル番号(国内通話料金込): 12.5円 / 分
0091(A/B エリア): 12.5円 / 分
0091(C/D エリア): 18.0円 / 分

何卒、ご理解ご了承の程お願い申し上げます。
posted by 桃太郎 at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | IP電話