2016年01月24日
新しい発見 | 太陽系に第9惑星の証拠見つかる(勝手に大きさを推定してみました)
1.はじめに
カリフォルニア工科大学のKonstantin BatyginさんとMike Brownさんが数値モデルとコンピュータ・シミュレーションから、太陽系の「第9惑星」が存在する可能性を20日にまとめ、米天文学会誌に発表しました。
2.第9惑星について
報道によれば、この天体はまだ見つかっていないが、ほかの小天体の軌道などから、計算で推定したようです。地球の10倍の質量を持ち、1万〜2万年かけて太陽を周回しているとみられています。研究チームはこの天体を「第9惑星」と呼んでいます。
3.第9惑星の大きさを勝手に推定
この天体ですが、まだ望遠鏡等では見つかっていないので、大きさは判りません。質量だけコンピューターのシミュレーションで計算したようです。
ざっくりとした結果ですが、地球の質量の10倍ということだけは発表されました。それの情報をもとに他のガス惑星の質量と半径の関係から第9惑星の大きさを推定してみました。
計算結果は以下にとおりです。
地球の質量の10倍ということですので、地球や火星のような岩石惑星ではないと判断しました。おそらく天王星や海王星、木星、土星のようなガス惑星であると考えられます。
ただし、地球の10倍程度の質量で、木星や土星のレベルの惑星の場合、質量から大きさを逆算すると、地球よりも半径が小さくなってしまいます。質量から判断すると、天王星や海王星ぐらいの大きさであると推定されます。
回帰式のパラメーターには土星、木星の質量と半径も加味しました。各惑星の質量と半径の関係ですが、この関係の形状が対数関数に近い形を示していましたので、回帰式は対数関数を採用することにしました。
その結果、この惑星の半径は19,242kmという結果でした。地球の半径は赤道面で6,378kmですので、約3倍の大きさの惑星と推定されます。天王星や海王星より小さな惑星ですが、結構デカい惑星です。
しかし、この惑星ですが、地球からかなり遠くにあります。海王星までの距離の20倍程度の距離にあるようです。くそ遠いです。以下の図は、地球をはじめ、各惑星の太陽からの距離をポンチ絵で示したものです。左側の星が集まっている部分が水星から海王星までの範囲です。一番右端が第9惑星の位置です。
太陽系に「第9惑星」か 米大学研究グループ発表(1月21日 12時53分)
太陽系の外れに、1万年から2万年の周期で回る、新たな惑星が存在する可能性があると、アメリカのカリフォルニア工科大学の研究グループが発表し、実際に観測されると、太陽系の「第9惑星」になるとして大きな話題を呼んでいます。
これは、アメリカのカリフォルニア工科大学の研究グループが、20日、アメリカの天文学の専門誌に発表したものです。それによりますと、研究グループは過去10年余りの間に太陽系の外れの場所で発見された6つの天体の軌道に注目し、分析を続けてきました。
その結果、これらの天体が現在の軌道にあるためには大きな質量を持つ新たな惑星が存在して、その惑星の影響を受けなければ説明がつかないことが分かったということです。存在する可能性がある新たな惑星は、重さが地球のおよそ10倍で太陽の周りを1万年から2万年の周期で回っていると考えられるということです。
今回の論文の著者の1人、マイケル・ブラウン教授は、2005年に太陽系の外れにあるエリスという天体を発見するなどして冥王星を惑星の定義から外して、太陽系の惑星の数を8つにする議論のきっかけを生み出した研究者として知られています。ブラウン教授は、「今は太陽系に9つの惑星が存在すると信じる」とコメントし、今後、実際に新たな「第9惑星」が観測されるか大きな注目を集めています。
出典:NHKニュース
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