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2017年03月11日

<格安スマホ>乗りかえ準備不足「電話が死んだ10日間」

<格安スマホ>乗りかえ準備不足「電話が死んだ10日間」

 大手キャリアーのスマホを解約し、家族4人全員が格安スマホに乗りかえたら、新しい端末で料金は半減だ……と喜ぶのは早かった。契約切り替えにつまずいた結果、なんと電話もネットも使えない「魔の10日間」が始まったのだ。乗りかえまでのあれやこれやを報告する。【毎日新聞経済プレミア・田中学】

 ◇使い切れないデータ利用量プランに不満の妻

 家族は私と妻(ともに30代)と子供(3歳)、両親(父60代、母50代)の3世代。子供以外の全員が最大手NTTドコモと契約し、スマホ3台と従来型携帯電話(ガラケー)1台を使っていた。

 スマホ3台は、約3年前に代金一括払いで購入したアンドロイド端末。当初は指定通信プランの加入などで約2年間、料金が割り引かれる「月々サポート」の適用があり、1台月6000円前後の料金だった。しかし、それが終わると料金は月7000〜8000円台に。家族4人で月2万5000円もの出費になっていた。

 スマホ3台とも、データ利用量月3ギガバイト(GB)の通信プラン。特に専業主婦で子育て中の妻が上限まで使い切ることはなく、過大なプランが不満だった。料金を下げつつ、新たにタブレット端末も安く使いたかったため、長くお世話になったドコモを離れ、格安スマホに乗りかえることを決めた。

 ◇対面で契約できるジェイコム・モバイルに決める

 といっても、いったいどこで乗りかえられるのか。格安スマホ事業者の多くは店舗を持っていない。多くはネット上で申し込み、端末やSIMカードは宅配便で送られてくるようだ。利用者が自分で初期設定をする。その点が不安だった。

 そんな時、大手ケーブルテレビ会社ジェイコムの営業マンが自宅を訪ねてきた。同社のケーブルテレビとブロードバンドを利用していたからだ。そこで、格安スマホ「ジェイコム・モバイル」を紹介され、乗りかえを検討することになった。

 ジェイコムは、案内や申し込み・契約を営業マンが対面でやってくれる。また、指定端末を購入すると初期設定、電話帳や写真データ移行、基本操作の説明まですべてをやってくれる(SIMカードだけの購入の場合はなし)という。

 もともとジェイコムとは、サービスや機器の操作方法について電話でサポートを受けられる月500円のオプション契約を結んでいて、ジェイコム・モバイルでもオプションを利用できると聞き、乗りかえの気持ちはさらに高まった。営業マンに2度自宅に来てもらい、端末を手に取って確認し、十分説明を聞いたことで、ジェイコム・モバイルへの乗りかえを決めた。

 ◇当初12カ月は家族4人で月7440円

 ジェイコム・モバイルが指定する標準端末は、韓国LG製の「LG X screen(LGS02)」。指定端末で契約すると、データ利用量3GB契約なら、購入から1年間は月1980円(税抜き)。2年間の長期契約タイプで、この価格に端末代も含まれている。2年目から月2980円になる。音声通話は、国内30秒/20円。SMS(ショートメッセージサービス)は国内1通/3円だ。妻と母がこのプランで契約した。

 開閉タイプにしたいという父は、LG製「LG Wine Smart」(ガラホ)を選んだ。端末代金も含めて0.5GB契約で月額980円。

 ちなみに、MVNO大手UQモバイルの最安値プランを記しておく。データ利用量2GB(26カ月目以降1GB)、無料通話60分(26カ月目以降30分)か5分以内かけ放題のどちらかを選ぶタイプで月額1980円(14カ月目以降2980円)。端末代金は別途必要だ。

 私は、指定の端末ではなく、SIMフリーのiPhone7とiPadをアップルストアで購入し、ジェイコム・モバイルのSIMカードを挿して使うことにした。プランは、音声通話機能ありのデータ3GBで月1600円。タブレットのiPad用はデータ通信だけの3GB契約で月900円。合計で月2500円の支払いだ。この使い方だと、SIMフリー端末をアップルストアかアップルオンラインで一括で買う必要があるので、最初にまとまったお金が必要だ。

 通話料抜きで、当初12カ月間の料金は、家族4人(スマホ4台、タブレット1台)で月7440円。2年目以降は月9440円。家族間の通話は無料通信アプリLINEを使うことにした。それにしても、月2万5000円だった支払いが1万円以下になるのだから、すごい。

 ◇乗りかえは余裕のあるタイミングで

 申し込みと契約で注意しておきたい点がある。それは、同じ電話番号で乗りかえるナンバーポータビリティー(MNP)を利用する際、申請から2週間以内に新端末の初期設定をしないといけないことだ。2週間を過ぎるとMNPが失効してしまうので、設定に不安がある人は、事業者の営業日などを確認して、余裕のある時期を選んだ方がいい。

 また、大手キャリアーとの契約を解除すると、当月分の基本使用料は日割り計算で精算されるが、データ利用料の部分は当月分が全額請求される。格安スマホの契約当月の料金が日割り計算の場合、月の後半に乗りかえた方が、わずかだがお得だそうだ。

 年末の忙しい時期を避け、年明け1月14日土曜日に契約することを決めた。すると担当者が「その日、ご自宅近くのスーパーで乗りかえキャンペーンのイベントがあります。来てもらえれば、野菜詰め放題サービスもありますよ」と誘う。家計を預かる妻や母としては、野菜がセットなら行かない理由がない。

 ◇寒く騒がしい「野菜詰め放題イベント」で契約した結果……

 だが、このありがたい野菜が、私のスマホが10日間の通信不通になる原因になってしまった。一家でのこのこ出かけた近所のスーパー。その日は曇り空で最高気温7度、肌寒かった。

 スーパー入り口脇に長机3脚とパイプイス6脚が置かれ、6〜7人のジェイコム社員が応対する「ケータイ節約相談会」だ。来店客がすぐ横を通るので結構騒がしい。扉の開閉も頻繁で、冷気が店内に流れ込み、寒くてコートを脱げない。だが、やるべきことは決まっている。ドコモの携帯を解約し、ジェイコムに乗りかえるだけだ。大して時間はかからないだろう。

 目の前のジェイコム担当者はまず、ドコモにMNP申請の電話をしてくださいという。教えられた番号に電話すると女性オペレーターにつながる。MNP申請だと伝えると、一瞬の無言ののち、女性の声がいくぶん低くなった。

 契約解除の申し出だからうれしくないのだろう。ドコモと18年契約していた私だが未練はない。本人確認のあと、次の契約先や選んだ理由などを聞かれて、正直に答えていった。すると、彼女は「契約を継続してもらえれば、次回の端末購入に利用できる5000円分のポイントを進呈します」と言うのである。

 突然の引き留めに面食らったものの、そもそもプランや料金体系が複雑で、料金そのものも高いことが乗りかえの動機だ。動じることはない。丁重にお断りして、手続きに戻ってもらった。

 ◇MNP申請に手間取った母、再申請する羽目になった妻

 ここで大切なのは、MNPに必要な「予約番号」を発行してもらうことだ。この時、旧携帯のネットワーク暗証番号4桁を伝える。暗証番号を忘れていると、手続きが進まないので要注意だ。その後、10桁の予約番号を教えてくれる。メモの用意を忘れずに。

 母は暗証番号をすっかり忘れていて、手間取った。妻は周囲が騒がしくて予約番号を聞き間違え、後日再申請する羽目になった。静かな場所で落ち着いて電話した方がいい。予約番号の発行手数料が1台あたり2160円もかかるので、心の準備をしておこう。

 家族全員のMNP申請ですでに1時間が経過した。ここから新しいSIMカードと端末の契約だ。寒さに耐え、子供をあやしながら、ジェイコム・モバイル回線を使うスマホとタブレット計5台分の申し込みにさらに1時間。とっくにお昼を過ぎ、空腹は耐え難い。A4判計9枚もの契約書はざっと流し読みしてしまった。とにかく早く終わらせたかった。

 野菜詰め放題でタマネギだけに狙いをつけていた母は、契約が終わるや担当者に交渉して段ボール1箱計20キロを手にし、「夕飯はタマネギたっぷりのカレーライスね」と、満足そうな表情を浮かべたのだった。こちらが本命だったのか……?。

 ◇初期設定の前に「端末暗証番号」の確認を

 土曜日に申し込み、新端末とSIMカードが宅配便で自宅に届いたのは、翌週の水曜日だった。新端末の方は、初期設定をするまでは従来の端末を使える。家族3人分の新端末はアンドロイド。自宅に来てくれたジェイコムの作業員に初期設定をしてもらったが、3時間近くかかった。電話帳や写真データは、いったんSDカードに保存して、新端末に移した。

 ここでもう一つの注意が必要だ。旧端末のデータをSDカードに保存する時に、「端末暗証番号」という4桁の数字を使う。この暗証番号を忘れるとデータを移せないので、初期設定の前に必ず確認しておこう。

 アンドロイド新端末への切り替えは、小さなつまずきはあったものの順調に進んだと言える。問題は、アップルストアで買ったSIMフリーiPhone7とiPadの切り替えだった。私の旧端末(アンドロイド)は、火曜日に通話できなくなった。iPhone用の新SIMは、挿せばすぐ使えるよう出荷時に初期設定される。その設定が済んだと思われる火曜日午後に回線が切り替わったからである。

 ◇SIMカード再発行で「電話、ネット不通の10日間」

 ところが、送られてきたSIMが大きすぎて、iPhoneに挿せない。「3〜4日で新SIMが届きますので、iPhoneに挿せばすぐ使えますよ!」と、ジェイコム担当者が笑顔で言っていたのが恨めしい、涙が出る。

 SIMには標準、マイクロ、ナノの3サイズがある。購入したiPhone7はナノSIMを使うのだが、送られてきたのはマイクロSIMだったのだ。改めて契約書を引っ張り出す。そこには「マイクロSIM」と書いてあるではないか。iPhone7にマイクロSIMは入らないぞ……。

 寒さと空腹に耐えられず、契約書を十分確認しなかった私も悪い。だが、野菜で釣っておいてSIMのサイズを間違えた担当者も、悪いよね。そもそも担当者には乗りかえを検討し始めた時から、ナノSIMしか合わないiPhone7にすると何度も伝えていたのだから。

 結局、サポートセンターに電話してSIMの再発行手続きをしたが、自宅に新しいナノSIMが届いたのは回線が途切れてから10日後。その間、電話もメールもできない魔の10日間を過ごしたのだった。野菜詰め放題の代償は大きかった……。格安スマホへ乗りかえの際は、暗証番号の用意や契約書の確認など、十分に気をつけてほしい。
posted by もやしっこ at 09:32| Comment(0) | TrackBack(0) | IT
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