2次避難すれば好きなお酒も飲めるし、毎日お風呂にも入れるし、今後のことをゆっくり考えられる。
残れるか、離れるかと2次避難は関係がない。
水が来ないところでは、ほとんど何もできないからだ。
Yahoo!より、
「トイレ回数増えるから晩酌せず」 能登の被災地歩いて聞こえた声
2/17(土) 8:35配信
毎日新聞
https://news.yahoo.co.jp/articles/93127bf5b2aa56289996df4375fe853ba5102855
記事より、
「1カ月たっても何も変わっていない」――。元日に襲った能登半島地震。発生直後に大規模な火災に見舞われた石川県輪島市の観光名所「朝市通り」の近くに住む男性(55)はそう漏らした。辺りは1階部分が押し潰された木造家屋が道の一部を塞ぎ、アスファルトには亀裂が入ったまま。男性は復旧が遅々として進まない現状を嘆いた。2月5日から8日間、被災地を訪ね歩いた記者に多くの人たちが現状を語ってくれた。【山中宏之】
水の問題は深刻だった。水道設備に大きな被害があり、広範囲で断水が長期化している珠洲(すず)市。飲み水の確保だけでなく、生活排水を流す下水も使えない状況だ。そんな中、境内に井戸を掘り、2月上旬、洗濯機を設置して地域住民に洗濯場を提供し始めた寺があった。洗濯に来た近くの女性(66)は「洗濯できないストレスがなくなった」と晴れやかな表情を見せた。一方、同市の男性(82)は浮かない顔だ。楽しみだった毎日の晩酌で飲むビールは「トイレに行く回数が増えるから」と元日以降は「一滴も飲んでいない」と言う。下水を使えないことがそんなささいな楽しみをも奪っていた。水を得るだけでなく、排水ができて当たり前の環境のありがたさを感じた。
◇残るか、離れるか
取材で多く聞いたことの一つが「地域に残るか、離れるか」。男性(37)は「行政の支援を見極めたい」と話すが、約10年暮らした輪島市を近く離れる考えだ。「残りたい」「戻りたい」と思っても家が壊れ、仕事を再開する見通しが立たず、やむなく住み慣れたまちを出て行く選択をした人もいた。一方で珠洲市の女性(77)は「(住民は一度は離れても)必ず戻ってくる。悲観していない」と希望を持つ。約400年続く奥能登伝統の「燈籠山(とろやま)祭り」は地域と住民を強く結びつける存在で、そう言い切る根拠の一つだ。他方、「帰ってこられるように家をなんとかするなど行政が本気で手を差し伸べて」と訴える。
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