ずいぶん複雑だが、それなりに金を持っていたりするとややこしいという話でもある。
しかし、このような整理を事前にしておくことは離婚するときにも大事で、最初から整理するのは良いことだろう。
後になって問題が出てから取り組むのに比べればずっとマシで、大変は最初にするに限るというのが感想だ。
こうした問題、別に夫婦別性になったからって変わる話ではないのは誤解がないように。
Yahoo!より、
名字を守るため「事実婚」選ぶZ世代。親の説得、複雑な手続き…24歳女性起業家の奮闘記
11/22(金) 8:10配信
BUSINESS INSIDER JAPAN
https://news.yahoo.co.jp/articles/33a05733564401f05e8f4171c49b20ba688b4bb6
記事より、
事実婚を選択した江連さんが、家族への理解を深めるために開いた「結婚式」ではなく「セレモニー」の様子。
大学生時代に「おかえりショーツ」で起業し、現在は東京大学の院で研究をしながら、非営利株式会社ピロウのCEOとして女性起業家の支援や、「ジェンダード・イノベーション」の実践に励む江連(えづれ)千佳さん。
江連さんは2024年、パートナーと互いの名字を変えたくないことを理由に、事実婚を選択しました。
事実婚という手段の知名度が上がってきた一方で、具体的な方法や手続きにかかる時間、金額についてはあまりインターネット上でも情報がない。事実、私とパートナーも情報収集に膨大な時間がかかった。
事実婚まで1年半、実践した5ステップとは
事実婚とは、婚姻届を出していないが、お互いの意思で結婚の状態にあるという「事実」を構築していく結婚の仕方である。つまり第三者から見て「結婚している」と捉えられる「事実」を積み上げていくことが重要だが、どんな「事実」を積み上げていくかは、カップルによってさまざまであり、決められた方法はない。
なお、この記事で紹介するプロセスは、あくまで私とパートナーが「事実」をつくるために選んだものであることに留意して欲しい。
私たちは、主に5つの方法で、事実を積み重ねていった。
1)同居と住民票の変更まず二人で暮らしている(同じ世帯で生計を同一にしている)ことを示すために、同居の上、住民票の続柄を変更した。住民票の続柄は、世帯主と妻(未届)もしくは夫(未届)という形で記載することができる。この表記に変更する場合、他に結婚している相手がいないか確認するために戸籍謄本が必要になった。
2)パートナーシップ宣誓制度の利用パートナーシップ宣誓は、当初、性的少数者のパートナーシップを公的に認めるための制度だったが、最近では異性カップルの利用も許可する自治体が増えている。
病院に緊急で付き添う時など、「事実」を証明するのが困難な場合も発生する。パートナーシップ宣誓では、関係性を証明でき、かつ、健康保険証のような持ち運びに便利なサイズのカードを取得できるのが大きなメリットだ。私たちは事前に異性同士でも利用可能か自治体に連絡し、手続きに向かった。パートナーシップ宣誓の手続きでは、戸籍謄本と住民票が必要になった。
3)保険や選挙の書類の保管2人の名前が連名でくるため、郵送されてきた日付で、同居している事実を示すことができる。そのため生命保険や選挙など、信頼性の高い書類や公的な書類が連名で郵送されてきた時は保管して、その時点で同居しているという事実を今でも積み重ねるようにしている。
4)公正証書最も大変だったプロセスといっても過言ではない。公正証書とは公文書の一つで、公証人と呼ばれる法律のプロの立ち会いのもとで契約することで、契約における法律関係を明確にできる。つまり、結婚しているという「事実」に法的な信頼性を持たせることができる。
私たちは主に「医療上の判断の委任」「相続などの死後事務」「離婚した場合の財産分与」「子どもが生まれた場合の認知や親権」「親族関係や父母との同居」について話し合い、公正証書を作成した。
はじめはインターネットで事実婚の契約書のテンプレートを集め、自分たちの理想にあう文章になるよう修正し、二人で合意していった。毎週、3から5つの条文を決めることを目標に時間を設けて話し合っていったため、情報収集を含め、納得する条文を作成するのに半年もの時間がかかった。
その後、契約時点で互いが所有している財産を整理し、契約書の形に仕上げ、公証人に確認・修正してもらった。契約当日は公証役場で、公証人に条文を全て読み上げてもらい、お互いに印を押して、契約完了である。ここまで1年の道のりだった。
コメント
事実婚を選択するカップルが増える中、手続きの複雑さや必要性について疑問を持つ方も多いでしょう。事実婚を成立させるために最低限必要な手続きと、追加で検討すべき事項を以下にまとめました。
最低限必要な手続き:
同居と住民票の変更: 同居を開始し、住民票の続柄を「夫(未届)」「妻(未届)」に変更することで、事実婚の関係を公的に示すことができます。この手続きには、戸籍謄本の提出が求められる場合があります。
パートナーシップ宣誓制度の利用: 一部の自治体では、異性カップルもパートナーシップ宣誓制度を利用できます。これにより、関係性を公的に証明する書類やカードを取得でき、緊急時の対応などで役立ちます。手続きには、戸籍謄本や住民票が必要です。
追加で検討すべき事項:
公正証書の作成: 財産分与、医療上の判断、相続、子どもの認知や親権など、法的な取り決めを明確にするために、公正証書を作成することが推奨されます。これにより、将来的なトラブルを未然に防ぐことができます。
遺言書の作成: 事実婚では法定相続人と認められないため、財産の承継を確実にするために遺言書を作成することが重要です。
各種契約の見直し: 生命保険の受取人指定や、緊急時の医療同意など、必要に応じて各種契約内容を見直し、適切な手続きを行うことが望ましいです。
これらの手続きを通じて、事実婚の関係を公的に認められる形に整えることができます。特に財産や子どもに関する取り決めは、後々のトラブルを避けるためにも、事前にしっかりと話し合い、必要な手続きを行うことが大切です。
English: When choosing de facto marriage or separate surnames in marriage, the fundamental issue lies in how rights and obligations are legally organized. Even with separate surnames, legal arrangements for asset division, inheritance, medical decisions, and child custody remain necessary. However, many people seem to misunderstand, thinking that adopting separate surnames automatically resolves these issues.
The reasons for choosing de facto marriage or separate surnames vary, but it is crucial to understand the legal and practical challenges that may arise and take the necessary steps to address them. Organizing these matters in advance helps prevent potential conflicts and establishes a secure foundation for a harmonious life. Instead of relying on misconceptions, making choices based on accurate knowledge is essential.
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