Yahoo!より、
玄関で靴を脱ぐように…コロナから再起、イタリアの「新しい生活様式」
5/11(月) 8:01配信 現代ビジネスhttps://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200511-00072459-gendaibiz-eurp
記事より、
新型コロナウイルスで大きな打撃を受けたイタリアでも、人々の活動制限が少しずつ緩和されつつある。賑やかな食事も、路上でのキスも抱擁もできない「新しい生活様式」を、イタリア人は大騒ぎもせず受け入れ、再び立ち上がろうとしている――イタリア在住のライター・田島麻美氏による現地最新ルポ!
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新型コロナウイルス感染拡大防止策として3月10日から長期に渡る全土封鎖を行なっていたイタリアが、ゆっくりと動き始めた。
コンテ首相が4月26日に発表した「フェーズ2」の緩和政策により、5月4日から主として製造業・建設業に従事する約440万人が職場に復帰した。
新型コロナウイルスが残した深い爪痕が今なお生々しいイタリアでは、現在も新規感染者数が日に1000人以上増え続けている。それを考えると、まだまだとても手放しで喜べるような状況ではないが、医療現場の状況は好転しており、5月6日には統計を取り始めて以来初めて、完治者の数が現在の感染者数を上回った。
新規感染者の増加ペースが鈍るのと反比例して、完治者の増加ペースが加速していることはとても嬉しいが、同時に移動規制が緩和されることによって感染の再爆発が起こらないかという不安もある。
段階的な活動再開の最初の一歩となる「フェーズ2」の首相令は、この安堵と危惧の間を、慎重にバランスを取りながら進むよう市民に要請する内容となっている。
5月4日から「できること、できないこと」を項目別に明示した一覧表。美容院やレストランの営業再開は6月1日まで見送られることになった(図表:L’EGO-HUB)
移動規制の緩やかな解除を実施する前に、イタリア政府は市民が遵守すべき詳細なルールを次のように明示した。
この2ヵ月間会うことが叶わなかった家族、そして恋人同士は会うことができるが、友達と会うことはできない。これまで自宅の半径200mに限られていた移動範囲規制は無くなるが、州をまたいでの移動は不可。原則として不要不急の用事でない限り、一般市民の外出禁止措置は5月17日まで継続する。
外出の自己申告書の携行義務は継続する。葬儀は15名までの参列者であれば認められるが、可能な限り屋外で行うこと。スポーツ選手は練習を再開できる。一般市民も自宅付近だけでなく広範囲での運動が認められる。
飲食店はデリバリーに加えテイクアウトの料理の提供が認められるが、それらを消費する場所は自宅か職場に限定する。いずれの場合も大人数での集会は不可。バスや地下鉄など公共交通機関の車内は乗車率を50%とする。
交通機関の利用時や屋内で周囲の人と1m以上の距離が保てない環境ではマスクの着用が義務付けられ、違反者には罰金が科される。小売店の営業に関しては、4月中旬に営業再開が認められた書店、文房具店、子ども用品店以外は引き続き休業とし、5月18日の営業再開を目安に商品や店内の消毒などの準備を始められる。
この首相令の有効期間は5月4日から17日までで、その間の状況変化を判断した上で、18日に新たな首相令が発表されることになっている。
コンテ首相はフェーズ2の発令に際し、感染拡大を抑えつつ本格的な経済活動を再開するためには国民一人ひとりがさらに長期的な犠牲を払わなければならないこと、ウイルスとの共存は不可避であり、警戒を怠れば再び感染が拡大すると警告した上で、「イタリアを愛しているのなら、距離を保とう」と訴えた。また、マスク着用の義務化に先立ち、マスクにかかる付加価値税を免除した上でマスクの価格を一律1枚0.5ユーロ(約60円)に統一することを決定した。
スーパーや食料品店、薬局はもちろんのこと、営業再開の準備をしている靴屋や衣料品店の店先、駅の改札口にも消毒ジェルのスペースが出来ていた。さらに、1日に何度も手洗い、うがいをする習慣がついたことは言うまでもないが、私のイタリア人の友人は皆、「玄関で靴を脱ぐようになった」と話していた。
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