ジョーク・ユーモア・笑いの館

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「アライグマってかなり危険らしいぞ」

「えー、めっちゃカワイイじゃん」

「いや、見つけても絶対近づかないほうがいいぞ」

「心配しすぎだって」

「あ、アライグマだ！　逃げろ！」

「大丈夫、大丈夫、可愛いじゃんか・・・。う、うわ〜！！」

「あ〜、マコトが襲われた〜！！

　お気に入りのジャケットが洗われている〜！！

　絶対に型崩れする〜！！」



　※野生のアライグマは本当に危険なので良い子のみんなは絶対に近づかないようにしましょう

「え〜、また牛ヒレとフォアグラのロッシーニ風〜・・・」

「バカモン、アフリカには牛ヒレとフォアグラのロッシーニ風を食べられない子供だっているんだぞ。

　贅沢を言っとらんで早く食べなさい」

　テルオは人見知りが激しく内向的な性格のため友達が１人もいなかった。

「俺達と一緒に遊ぼうぜ」

「遠慮しとくよ」

「そんなこと言ってないでこっちで一緒に遊びましょうよ」

「いいってば」

「なんだよ、１人でいるよりみんなと遊んだほうが絶対に面白いぜ」

「いいから僕のことはほっといてくれ！」

　霊感の強いテルオにはこの世に友達が１人もいなかったが、さすがにあの世からの誘いに応じるわけにはいかなかった。

「おい、あいつの強さはどれ位だ」

　“ピピッ”

「猿１匹分です」

「雑魚か。ではあいつは？」

　“ピピッ”

「猿８匹分です」

「まだまだ俺の敵ではないな。あいつはどうだ？」

　“ピピッ”

「ゴリラ１頭と猿２匹分です」

「猿８匹分とどっちが強い？」

「ゴリラ１頭と猿２匹分の方が少し強いです」

「では、あいつにするとしよう」

「おいおいおい、お前の力はこんなもんなのか？

　だったらもう殺しちまうぞ」

「仕方がない、俺の本当の力を見せてやろう。

　はぁぁぁ〜！！」

　筋肉が膨れ上がり、出血がピタリと止まった。

「おう、やっと本気を出したみたいだな」

　“ググググググゥ〜”

　さらに筋肉が膨れ上がり口から牙が生え爪が鋭くとがり全身を黒々とした毛が覆う。

「はは・・・。ま、まぁまぁじゃねーか」

　体長は３メートルを超え額からは１本の角が突き出し闘気に触れた周りの草木が次々と枯れ始める。

「な、なにマジになってんだよ。バカじゃねーの」

「貴様の体を八つ裂きにし、魂を喰らい、未来永劫地獄を彷徨わせてくれようぞ」

「だ、だからマジになり過ぎだって。

　たかが殺し合いでそこまでする〜？」