ジョーク・ユーモア・笑いの館

「さぁ、ハワイに到着したぞ」

「これから１週間、思う存分楽しみましょうね」

「お二人さん、ちょっとよろしいですか？」

　二人が振り向くと黒ずくめの男が立っていた。

「何か用ですか？」

「いやねぇ、わたし悪魔なんですがね」

「はぁ？」

「お二人さん、かなり慌てて家を出てきましたよね？」

　何故そのことを知っているんだと二人は怪訝な表情を浮かべる。

「玄関の鍵、閉め忘れてますよ。

　まぁ、それだけなんですけどね、それでは」

　男は立ち去っていった。

「何なんだ、あいつは。ちゃんと玄関の鍵閉めたよな？」

「え？　急いで出て、えっと〜・・・」

「おい、しっかり思い出せよ！

　１週間玄関の鍵開けっ放しなんて洒落になんねーぞ！」

「えっと〜・・・確か鍵は〜・・・」

　悪魔の囁きは人のテンションをガタ落ちさせる。