2022年05月03日
自律神経を整え心を穏やかにする「全集中」の呼吸
新型コロナウイルスの感染拡大によって、多くの人がいつ終わるとも知れない自粛生活を強いられている。
そんな中、体調不良を訴える人が急激に増えているのはご存じだろうか。
その悩みを解消するカギは、「人体の生命維持装置」である「自律神経」。
今回は、この働きを改善する「呼吸」の秘密についてご紹介しよう。
一流スポーツ選手は総じてメンタルが強いものです。
そんな彼らでもゲームの大切な局面では脈拍が速くなり、呼吸は浅くなります。
それでも最高のパフォーマンスを行うためにするのが、“深い”呼吸。
世界的に活躍した日本の女子テニス選手は、朝と夜に30分ずつ呼吸とイメージトレーニングを組み合わせたルーティンワークを行っていましたし、ラグビー日本代表選手として注目を集めた五郎丸歩選手がプレースキック前に、いつも同じ動作と呼吸をしていたことは有名です。
大ヒットアニメ「鬼滅の刃」でも主人公が身体能力を上げる時に使う「全集中の呼吸」が話題になっているが、呼吸に、何故そんなにも大きな力があるのだろうか。
実は呼吸は、通常自分の意思ではコントロールできないと言われている自律神経の機能を唯一直接自分で高めることができる行為なんです。自律神経は、人間の呼吸、脈拍・血流、消化・吸収、免疫機能など、体内の環境を整える様々な機能に働きかけるので、体調やパフォーマンスに大きく影響します。
つまり、良い呼吸(=深い呼吸)をすれば自律神経が整って体内のあらゆる機能が高まり、スポーツ選手ならより良い成績が残せるし、普通の人でも健康的な毎日を過ごせるようになるということです。
人間は1日に実に2万回ほどの呼吸をしているという。
普段意識していないため、その数の多さに驚いてしまうが、自律神経を整えるには深い呼吸を1日1分でもいいからすることが大事。
「難しいことを考える必要はないんです。大切なのはいつも無意識に、おざなりに行っている呼吸にじっくり向き合う時間を作るということ。全身に酸素や血液がめぐるイメージを持ちながらすると、身体ばかりか心も癒される感覚が味わえるはずです」
深い呼吸は、なぜ自律神経を整えるのか?
人間の身体は通常、昼間は交感神経が優位に働いてアクセルを踏み込み、心拍数と血圧が上昇してアクティブに動くことができる。
しかし、夜になると副交感神経の方が優位になってブレーキがかかり、血管が緩んで心拍数や血圧が低下する。
この交感神経と副交感神経の働きのバランスが健康状態を左右するということだ。
ゆっくり深く息を吐くことによって横隔膜の動きが大きくなり、自律神経が刺激されて、副交感神経が高まる。
深い呼吸を行うと、横隔膜が刺激される。
実はこれが腸の動きもよくする効果があるそうだ。
最近は新型コロナウイルスの影響で、免疫力アップの1つとして「腸内環境」が注目されているが、呼吸と腸の関係、そして腸が健康にもたらす影響とは?
つまり深い呼吸法は、自律神経と全身の免疫システムのカギを握る腸内環境をダブルで整えてくれる、最良の健康法であるようだ。
コロナ禍による自粛生活で、ふと気づくと息を詰めている自分がいて、思わずため息をもらしてしまうことがある。
今、出来ることから始めて、免疫力をアップし健康な日々を過ごしたい。
深い呼吸によって全身に良質な血液が駆け巡ることにより、免疫力UP、腸内環境改善、疲労回復が可能に。
<全集中の呼吸法>
最近は、猫背など姿勢の悪さから、肺が圧迫されて深い呼吸ができず、呼吸が浅くなっている人が増えているという。
問題は姿勢だけではない。
仕事や家事に追われて気が休まる間もなく、ストレス社会を生きる現代人は呼吸が浅くなりがち。
しかし、呼吸を意識して深くすると、自律神経の乱れを改善させることができる。
その秘訣は、呼吸のときに使われる”横隔膜”にあり!
横隔膜の周辺には自律神経が密集しており、息を吸ったり吐いたりするときの横隔膜の運動で、自律神経が刺激されてスイッチが切り替わる。
息を吸うとき:横隔膜が収縮し、緊張している状態→交感神経が優位に
息を吐くとき:横隔膜が弛緩し、リラックスしている状態→副交感神経が優位に
このように、交感神経と副交感神経のオン・オフが交互に繰り返されることで、自律神経のバランスがとれる。
浅い呼吸では横隔膜の運動が小さく、オン・オフの効果が十分に現れにくい。
また、深い呼吸をしないと、肺を広げる筋肉も硬くなり、ますます深い呼吸がしにくくなる。
だからこそ、1日に何回かは意識して深い呼吸を行い、自律神経を整えるようにしよう。
また、へそから10cmほど下にある”丹田(たんでん)”というツボを意識しながら行ってみよう。
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