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2019年04月26日

小麦アレルギー(30分)、蜂アレルギー(15分)、造影剤の注射(5分)などで非常に短時間でおきるアナフィラキシーショック!

小麦アレルギー(30分)、蜂アレルギー(15分)、造影剤の注射(5分)などで非常に短時間でおきるアナフィラキシーショック!

正しい知識を修得下さい!

「避けられない」で求められる対応力【時流◆アナフィラキシー】
海老澤元宏・相模原病院副臨床研究センター長に聞く―Vol.1
2019年3月26日 (火)配信 一般内科疾患アレルギー疾患一般外科疾患

初期対応の重要性を強調する海老澤氏

m3.com意識調査で症例の軽重を問わずにアナフィラキシーの症例経験があるかどうか医師会員2491人に
尋ねたところ約7割が「ある」と回答した(『アナフィラキシー症例の最多原因は医薬品』を参照)。

医療従事者であれば、何らかの形で遭遇する可能性が高いアナフィラキシーに対応する上でのポイントを、
相模原病院副臨床研究センター長の海老澤元宏氏に尋ねた。

同氏は「アナフィラキシーには、避けられるものと避けられないものがある」と話し、常に起こりうることを
想定して対応に備えておくべきと説いている。(聞き手・まとめ:m3.com編集部・森圭吾)

一度は遭遇するものと心得よ

――医療従事者アナフィラキシーの症例に遭遇する確率は、かなり高いのではないかと感じました。

アナフィラキシーにも色々あります。
検査で使う造影剤によるものもあれば、
小児に多い食物アレルギーに端を発するもの、
ハチの刺傷によるものなど原因はさまざまなので、
ひとくくりに言うことはできません。
ですが、医師である以上は、一度は遭遇する機会のあるものだと心得ておくことは大切です。

アナフィラキシーには「避けられるもの」と「避けられないもの」が
あります


よく学校などで起きた食物アレルギーなどによるアナフィラキシーショックの問題がセンセーショナルに
報道されますが、
死亡数に関しては『医薬品』『ハチ刺傷』の順に多く、
厚生労働省の人口動態統計によるとそれぞれ『30例前後』『20例前後』が報告される『年』もあります。
『食物』は『多くても5例』ほどです。

死亡数の最も多い医薬品には、
造影剤やNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)などの鎮痛薬、抗菌薬、抗癌剤など多岐にわたります


さらに特異的免疫グロブリンE(IgE)抗体が関与しない免疫学的機序もあるため、基本的には投与後の反応を
見るしかありません

こうしたケースが、いわゆる「避けられないアナフィラキシー」と言えます。

『アドレナリン筋注は迅速に』

――薬剤によるアナフィラキシーは、ハチ刺傷や食物によるものより重症化しやすいのでしょうか

状況にもよりますが、造影剤や鎮痛薬、麻酔薬などが『静脈注射』される場合は、アナフィラキシーを来すと急速な血圧の低下や呼吸困難などのショック症状を呈します(5分以内、管理人註)。

「避けられない」かつ「時間的猶予がない」のが、これらアナフィラキシーの特徴です。

では、医療従事者として何をすべきか。
まずは患者を注意深く観察し、バイタルサインをしっかりとチェック。
患者が少しでも異常を訴えるようであれば、アナフィラキシーも念頭に置くべきでしょう。

そしてアドレナリンはいつでも使用できるように常備しておき、初期対応の手順をしっかりと確認しておくことです。
診断基準や鑑別のポイントなどは2014年にまとめた「アナフィラキシーガイドライン」に詳しいですが、まずは重篤化させない、死亡させないことが前提となるので、アナフィラキシーが発生した場合は迷わずアドレナリンを筋注することです。

ベテランの医師には、アドレナリンと言えば心肺蘇生の最終手段として使うイメージが強いかもしれませんが、アナフィラキシーが強く疑われる場面では躊躇せずに筋注してほしい。

必要な場面で適切に処方されているか
――アナフィラキシーの第一選択薬であるアドレナリンを使うことは、難しいものなのでしょうか。

通常量の投与では蒼白や振戦、動悸などの有害作用が想定されます。
これが過度の急速静脈内投与や静脈内ボーラス投与などの過量投与となると、心室性不整脈や高血圧、肺水腫
などを来す恐れがあります。
しかし、アドレナリン自己注射製剤(販売名:エピペン)の用法、用量を守って適切に使えば命を救う武器に
なる訳ですから、同薬による救命を最優先に判断すべきです。

ガイドラインなどで初期対応やアドレナリン使用のポイントなどを解説していますが、実際にアレルギーの
専門医がいる施設でも30-40%程度しか使われていないとの調査結果もあり、
まだまだ適切なタイミングで適切に用いられているとは言い難い状況です。

病院で準備すべき薬剤以外の医療備品なども、ガイドラインでは明示してあります。
検査や投薬の責任者はもちろん、院内の救急体制を整備し、日頃から手順の確認を徹底しておかなければ、
いざという時に動けません。
ガイドラインは日本アレルギー学会のアナフィラキシー啓発サイトで手に入れることもできるので、ぜひ院内対応力の向上に役立ててほしいですね。

2019年04月22日

医療現場の言語ギャップは「グーグル翻訳」で解消できる?

英語を含めたヨーロッパ言語は理解できる。
中国語も主語述語目的語の順番なので、翻訳しやすい。
ただ日本語は主語目的語述語 
グーグル翻訳は短い言語を翻訳はできるが、長文では上手な変換ができなかった。


医療現場の言語ギャップは「グーグル翻訳」で解消できる?
提供元:HealthDay News 公開日:2019/03/28

医師と患者が話す言葉が違うと、言語ギャップにより十分な意思疎通がとれないといった問題が生じる。
米カリフォルニア大学サンフランシスコ校のElaine Khoong氏らが「JAMA Internal Medicine」
2月25日オンライン版に発表した研究によると、こうした医療現場の言語ギャップの解消にはグーグル翻訳が
有用な可能性があることが分かった。

Khoong氏は「多くの臨床医が考えている以上に、グーグル翻訳は正確に翻訳ができる。英語が話せない患者に
何も提供しないよりは、はるかに有益だ」とし、「グーグル翻訳の使用を、慎重ではあるが支持する」
と述べている。

Khoong氏らは今回、グーグルで翻訳した、救急外来から帰宅する際に患者に手渡す患者向け指導箋100組の
質を分析した。
その結果、スペイン語に翻訳した指導箋の92%、中国語に翻訳したものの81%が正確に訳されていたことが
分かった。

また、これらの翻訳が不正確だったために、患者に臨床的に重大な害を与える可能性があったのは、スペイン語版では2%、中国語版では8%であった。
重大な誤訳の大部分は、英語の説明文の文法ミスやスペルミスによるもので、これらの間違いは英語が読める人だけが気づける程度のものであったという。

さらに、グーグル翻訳では、医師が使う口語的な表現でも誤訳が生じていた。例えば、“skip a meal”
(食事を抜く)という表現が、中国語版では「食事を飛び越える」となり、“hold the kidney medicine”
(腎臓の治療薬の服用を休む)は、スペイン語では「薬を続ける」、中国語では「薬を飲み続ける」と
訳されていた。Khoong氏らは「こうした誤訳は生命を脅かす可能性がある」と指摘している。

その他、医学の専門用語や複雑な長文も誤訳の原因になり得た。
例えば、“Please return to the emergency department for worsening abdominal pain, inability to eat or
drink due to vomiting, bloody diarrhea, if you pass out or any other concerning symptom.”(腹痛が悪化した
場合、嘔吐により飲食ができない場合、出血性の下痢が起こった場合、気絶や他の気になる症状が現れた
場合には、救急外来を再度受診してください)といった複雑な長文は、中国語では、「亡くなった場合、
出血性の下痢が起こった場合、飲食ができない場合、他の症状がある場合は救急外来に治療のため戻って
ください」と訳されていた。ただし、こうした誤訳は臨床的には明らかに誤りではあるものの、生命を
脅かすほどのものではなかった。

こうした例について、Khoong氏は「文体が非常に複雑だったため、翻訳機械が混乱したのではないか」と
説明している。また、同氏らによれば、グーグル翻訳を効果的に活用するには、医師の口頭による指示を
しっかり理解できる通訳者がその場に同席したり、電話やビデオでフォローすると同時に、訳文をパソコン
の画面上に映したり、印刷して患者に見せることが望ましい。そうすれば、患者は聞いたり、読んだりした
うえで、間違いや理解できない部分について医師に尋ねることができるという。

さらに、同氏らは、患者自身は読めなくても、英語を話す親戚や友人が翻訳版と突き合わせて読むことが
できるため、英語を話さない患者にも英語で書かれた説明書を渡すことを勧めている。
[2019年2月27日/HealthDayNews]Copyright (c) 2019 HealthDay. All rights reserved.

原著論文はこちら
Khoong EC, et al. JAMA Intern Med. 2019 Feb 25. [Epub ahead of print]

2019年04月16日

今一度 予防接種について振り返って、自分たちや子どもが受けているか、確認してください!

今一度 予防接種について振り返って、自分たちや子どもが受けているか、確認してください!
www.jpeds.or.jp/uploads/files/catch_up_schedule.pdf
予防接種スケジュール.jpg
予防接種但書き.jpg
予防接種料金一覧表.jpg

感染から我が子を守ってくれるものは、初乳(生後2週間まで、できれば半年母乳を)で与えられる母親からの受動免疫です!

その後、感染力の高いウイルスから我が子を守ってくれるものは、ワクチン接種、予防接種になります。















































2019年03月26日

術後せん妄の怖さ

術後せん妄の怖さ

科捜研のデータの科学的正確性が何一つ担保されていなかった恐怖の鑑定だった!

ある種、背筋が凍る『現代の怪奇話!!』

医療維新 乳腺外科医準強制わいせつ逮捕・起訴事件

「あり得ないと肌で感じた」、乳腺外科医裁判−高野隆・主任弁護人に聞く
インタビュー 2019年2月27日 (水)配信高橋直純、岩崎雅子(m3.com編集部)

自身が執刀した女性患者に対してわいせつな行為をしたとして、
準強制わいせつ罪で逮捕・起訴された男性外科医に対する裁判で、
東京地裁(大川隆男裁判長)は2月20日、男性外科医に無罪(求刑懲役3年)を言い渡した。

主任弁護人は刑事弁護の第一人者として知られる高野隆氏。
完全無罪判決は今回で16回目という。
本裁判の争点や、判決の意義を振り返っていただいた。

――最初に高野先生はどのような経緯でこの裁判に関わったのでしょうか。

僕が関わったのは第1回公判直後ぐらいですね。
男性外科医の保釈が認められたのが2016年12月で、その直前ぐらいに話がありました。
保釈後にご本人から面会の要請があり、ご家族の方からも「ぜひ」ということで参加することになりました。
実際に病院に行ってみて、『病室の構造的にもこれはあり得ない』と肌で感じました。
男性外科医と話しても、そういうことをする人には到底見えないし、
そのようなヒストリーのある人でもないです。
これは無罪にしないといけない事件だとすぐ分かりましたね。

――弁護団は12人と大所帯でした。

ご本人の希望で僕が主任弁護人になりましたが、それまでに病院の顧問弁護士を中心に活動されており、
こんなにたくさん弁護士が付いているとは思わなかったです。
僕が今まで体験した中では最大規模ですね。
実際に12人が期日間整理手続のために法廷に入ったし、
公判中も全員参加しましたからかなり異例だと思います。

――実際に弁護に関わるようになって、どのような印象を受けましたか。

われわれの専門用語でいう「証拠構造」、
要するに検察が有罪を立証するための証拠のパターンとしてはすごくシンプルですよね。
女性が胸をしゃぶられたと言っており、
その胸から被告人のDNA型が検出されて、
アミラーゼ反応がプラスだった。
非常にシンプルなパターンです。

同時に、弁護側のケースセオリーとしては、それを前提に防御する余地が非常に大きいケースですね。

乳腺外科医であり、乳首に触るのは当たり前の話です。
『術前にも手術中、手術室に入ってからも十分あり得る』。

ある意味シンプルな事件でしたが、
問題は被害女性(m3.comではA氏と表記)の体験供述が非常にリアルで、
迫真性があったということが特徴です。

そこで、「術後せん妄」や「幻覚」が問題になったところも今までの事件ではなかったことですね。
もう一つ、DNAで言うとやっぱりDNA「型」鑑定では済まない部分が出てきました。
DNAの「量」が争点になった点で、あまりない事件であることは間違いないですね。

――警察、検察が本件で逮捕・起訴に至ったことについてはどう評価されますか。
通常の判断なのか、それとも当初から無理筋な事件だったのでしょうか。

逮捕、起訴とも僕が入る前のやりとりなので、
あまりちゃんとしたコメントはできませんが、
やはり女性の乳首という部分から
男性外科医のDNA型が検出されてアミラーゼ反応が陽性だったという科捜研の鑑定が出ており、
それが大きいのではないでしょうか。

供述だけでなく、そんな所から男性のDNAが出るのは普通はあり得ないわけだから、
捜査官側のこれで大丈夫という思い込みがまずあったのかなと僕は思います。

A氏が真剣に被害を訴えて、
それを捜査官側がきちんと取り上げて
微物採取、鑑定をして、それに基づいて訴追に動くというのは
司法の在り方として間違ってはいないと思います。

ただ、この事件の特殊性、『触診や術後せん妄の可能性』があるのだから、
例えば左乳首だけではなく、
ネガティブコントロールとして他の場所からも微物を採取するなど証拠をきちんと確保すべきでした。

判決でも指摘されていましたが、そういう見通しのなさが今回の問題であり、
今後の捜査に生かすべき反省点だと僕は思います。

――柳原病院が民医連の病院だったという影響はあるとお考えでしょうか。

それは関係ないでしょう。
ただ、病院側と捜査側との間で対立があったような感じはしました。
その対立のために嫌がらせ的に逮捕したのかどうかは分かりませんが。

病院が早い段階で「これはせん妄ではないか」と考えたのは正しかったですし、
外科手術を行う医師にとっては死活問題ですから、
医師を守ろうという動きをするのは極めて自然なことだと思います。

――異例とも言える期日間整理手続の長さでした(第1回公判から第2回公判まで、1年10カ月の間に実施)。どのようなやりとりが続いていたのでしょうか。

1年を超えており、確かに長いですね。
やはり、検察官が有罪を立証するための証拠として開示しただけでは不十分なんですね。
微物を採取したというが、
では、それはどのように採取、保管されて、
どうやって鑑定にまで至ったのかというプロセスを開示してほしい。
DNA量の計算根拠であるデータを出してもらいたい。

こちらが法律に基づいて「検察官が請求している証拠を検討するにはこういう資料が必要だ」と言うと、
向こうは「必要ない」「廃棄した」と言ってきたりすると、
では、いつ廃棄したのかという議論が繰り広げられるわけですね。
それでだいぶ時間がかかりました。

もう一つは、こちら側も立証する必要がありました。
文献を調べても、胸を舐めた時と手で触った時で、
付着するDNAの量がこれだけ違いますという論文はないわけですから。

自分たちで実験をするしかないわけです。
鑑定のプロに頼んで、プロデュースして、報告書にまとめてもらうだけで、半年近くかかるわけです。

さらに専門家の証言も重要でした。
立派な先生に出会えましたが、意見書に書いてもらって法廷で証言してもらう。
そういう段取りを付けるのもやはり時間がかかります。

――検察側が証拠を出し渋ったということもあったのでしょうか。

ありましたね。
やはり一番出し渋ったのは、証拠の保管状況に関するものです。
あと、110番通報に関する音声データも。
多分、検察庁が出し渋ったんではなく、警視庁だと僕は推測しています。
実際のところ110番通報の音声データについては、裁判所の差し押さえ決定がなされて、
検察官が警視庁に行ってそのDVDとか音声データを差し押さえました。
あと、出し渋ったというか、あるのかないのかはっきりしなかったのがDNA鑑定での増幅曲線や検量線。
結局、「破棄した」という回答でした。

――裁判の中では、捜査のずさんさがいろいろな形で明らかになりましたが、
検察側の主張は「通常通り」というものでした。

高野先生はこれまで多数の刑事弁護をされてきましたが、
刑事捜査の実態はこのようなものか、それとも今回が特別にひどかったのでしょうか。

想定していた部分が多いですよね。
例えば押収する際に状況やアミラーゼ鑑定の色の変化についても写真を撮らない、
試料を誰がいつ持っていったかについての客観的な記録がないなど。

実は、これは日本の捜査の実は最大の弱点であり、最大の特徴なんですね。

僕はアメリカや香港、台湾の事件捜査を垣間見る機会がありましたが、
そういう国では証拠の保管の連鎖「chain of custody」をきちんと検証できるようにしています。
物を押収したら、その場で封をして、ラベルを貼って、日付と押収した人のサインをして、それを写真に撮る。
封を開けた時も写真を撮って、変化がないことを証明できるようにしています


裁判所が検証可能性を要求するわけですね。
chain of custodyを立証しなくてはいけないのはcommon lawの基本中の基本となっています。

しかし、日本はそれをやらなかった。
日本の裁判は公務員に対する信頼が非常に厚く、
科捜研が「ちゃんとやった」と言うなら、
そう判断してしまう。

実は今回の判決もそういう前提に立っています。
だって、ワークシートは鉛筆書きで9カ所消してあって、
それで写真も撮ってない
誰も立ち会ってない。
そんなデータは証拠として採用できないというのが僕らの主張です。
だけど、「捏造があったとは考えにくい」
「誤記があったとも言いがたい」として、
裁判所は「採用しない」というところまでは言っていない。

例えば、アミラーゼ活性が一番高いのは唾液であるという主張がされているのだから、
鑑定で青になったとしても、それが1時間後か2時間後かはとても重要ですが、それが検証できない。
科捜研の技官が「1時間で青色になりました」と言うので、
「あなたの言葉を信じるしかわれわれには選択肢がないですね」と法廷でも聞きましたが、
それは裁判ではないと思うのですが。

――今回の裁判の一つのハイライトは、第11回公判で、ワークシートを「証拠物」としてのみ採用するという裁判所の判断だったと思いますが、改めてその意義、位置付けをご説明いただけますでしょうか 。

裁判所は人の供述よりも科学的なデータで作られた鑑定書に信頼を高く置きます。
そのデータを支えるのがワークシートであり、
ワークシートはまさに鑑定書の一部ですが、
科学者の常識を無視した作られ方をしていたわけです


われわれは「科学的正確性が何一つ担保されておらず、
鑑定に当たらない」と言ったわけです。

裁判所がそれを理解してくれて、鑑定書として採用することができない、
すなわちアミラーゼプラスやDNAが1.612ng/μLという数値自体を、事実を証明する証拠としては使えない
という判断をしたわけで、大きい判断でした。

――これは異例の展開なのでしょうか。

証拠を見れば当たり前の決定だと僕は思います。
むしろ、その後に鑑定書本体を採用したことが間違いだと思っています。
鑑定を支えるワークシートを却下しているのだから、
鑑定書を採用するべきではなかった。

あそこで却下してれば、
科捜研は実務を変えざるを得なくなったと思うので、
そういった意味ではちょっと中途半端な判断です。

鑑定書を却下していたら、その段階で完全に無罪ですから。

でも、裁判所がそういうドラスティックなところまでできないというのが、今の日本の司法の現状かもしれません。

2019年03月24日

【インフルエンザ総括】

【インフルエンザ総括】

1)インフルエンザ予防には、ワクチン!、
  暴露しない!(流行したら人ごみの多いところに行かない!)
2)インフルエンザ診断に迅速診断キットは必需ではない!
 (風邪では経験しない倦怠感!)
3)ゾフルーザは最後の切り札!
 (10%の耐性株には効かない、むしろ治癒を遷延させる!)
4)拡散させない!(他人を巻き込まない!)
 「発症した後5日を経過し、『かつ』、
  解熱した後2日(幼児にあっては3日)
5)症状がなければ、余計な検査は受けない!


インフルエンザ診療で不要なこと:医師会の見解
提供元:ケアネット 公開日:2019/03/01

2019年2月27日、日本医師会の釜萢 敏氏(常任理事)が、
今季における季節性インフルエンザについて、
診断方法や治療薬の選択、“隠れインフルエンザ”への対応など、世間の話題も踏まえた見解を記者会見で発表した。

昨季に続き、今季もインフルエンザは大規模な流行となったが、患者数は2019年第4週(1月21〜27日)をピークに『収束』をみせている。
ピーク時の患者数は昨年を上回ったものの、累積の推計受診者数は、昨季の推計全罹患者数を下回る見通しだ(統計の出し方が変わったので、信用できない!)。

ワクチンの供給がより円滑に行われた結果とも考えられるが、最も需要が高かった11月の供給量は必ずしも十分でなかったという。
ワクチンについては、引き続き対策を講じていく必要があるだろう。

診断に、必ずしも迅速診断キットは必要でない

釜萢氏は、インフルエンザの診断に関して、「迅速診断検査は、必ずしも全例に実施する必要はない」と世間における認識の是正を求めた。
「検査はあくまでも補助なので、一番大事なのは患者さんの症状をしっかり把握すること。
周辺の流行状況や罹患者との接触の有無などを踏まえて、総合的に判断すべき」とコメントした。

迅速診断キットの判定について、
最近の傾向としては、急激な発熱などの発症から『約6時間』以降で検出される場合が多いという。
しかし、確実な判定が出るまでの時間については一概に言えない(個体差!)ため、最終的には医師の判断となる。

「処方薬は、『患者さんの希望にかかわらず』、
『医師』がきちんと『判断』し、『同意』を得たうえで処方するもの。

新たな作用機序を持つバロキサビル(商品名:ゾフルーザ)については、まだ十分な知見が揃っていない。
『耐性ウイルスの出現』(約10%、値段が1桁違うのに10人に9人しか効かない!、症状、ウイルス排出期が遷延する!)など考慮すべき点もあるので、
従来の薬の使用も併せて検討すべき」と、
新規抗インフルエンザウイルス薬については『慎重』(逆に否定すべきでしょう!)な姿勢を示した。

治癒証明書は医師が書かなくてもよい

児童生徒などの出席停止期間については、
「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過するまで」
と学校保健安全法施行規則によって定められている。

医師は、その基準を踏まえたうえで診断し、出席可能となる条件と日数を患者に伝えなければならない。
インフルエンザに関しては、治癒証明書のために再度受診させる必要はなく、自治体や学校が作成した証明書に保護者または本人が記入して、学校に提出すれば問題ない。

インフルエンザに罹患した場合の対応は『職場においても同様』で、『周りに感染を拡大させない』ことが重要である。
抗インフルエンザ薬の内服によって、症状が出る時間を短縮できるが、『症状がなくてもウイルスは排出される』ため、感染拡大を防止するには、『基準日数を厳守』したほうが確実だ。

“隠れインフルエンザ”から感染が拡大する可能性は低い

世間の話題として、特徴的な症状がみられないにもかかわらず、抗原検査をすると陽性判定の“隠れインフルエンザ”に対する不安が強まっている。
しかし、こういった症状は『流行地域でみられる』場合が多く、流行していない地域では少ないという。
原因としては、ウイルスと接触することで抗体が作られ、通常より症状が抑えられることなどが考えられる。
しかし、患者本人は元気でも、他人にうつしてしまう危険性を理解し、通常のインフルエンザと同様の対策が求められる(どっちつかず、多分ブースター機構が働いているので無視すればいい)。

■関連記事
過去最多のインフル患者数 昨シーズンとの比較

■参考
厚生労働省 学校保健安全法施行規則
(ケアネット 堀間 莉穂)

2019年03月23日

予防的に花粉飛散前からの服用を推奨されてたが、『症状が出てから服用しても遅くない』

スギ花粉症の減感作療法以外の通常の指導について、詳しく説明しています

予防的に花粉飛散前からの服用を推奨されましたが、『症状が出てから服用しても遅くない』結果が出ました!

第18回 花粉症患者に使える!こんなエビデンス、
あんなエビデンス【論文で探る服薬指導のエビデンス】
公開日:2019/02/28 企画・制作 ケアネット

論文で探る服薬指導のエビデンス
世の中に数多ある臨床論文のなかには、日々薬局で行っている服薬指導に役立つエビデンスが隠れています。
このコラムでは、山崎 友樹氏が薬局業務に役立つ臨床論文をピックアップして根拠がよくわからない指導内容を裏打ちしてくれるエビデンス、服薬指導に厚みを与えるエビデンスなどを解説します。

 
インフルエンザがやっと落ち着いてきたと思ったら、
花粉症が増える季節になりました。
症状がひどい方は本当につらい季節で、身の回りでも花粉症の話題でもちきりとなっています。
今回は、服薬指導で使える花粉症に関するお役立ち情報をピックアップして紹介します。

アレルゲンを防ぐには?

アレルギー性疾患では、アレルゲンを避けることが基本です1)。

花粉が飛ぶピークタイムである昼前後と日没後

晴れて気温が高い日、空気が乾燥して風が強い日

雨上がりの翌日や気温の高い日が2〜3日続いた後は
外出を避けたり、マスクやメガネ、
なるべくツルツルした素材の帽子などで防御したりしましょう。

それ以外にも、鼻粘膜を通したアレルゲンの吸入を物理的にブロックするために、花粉ブロッククリームを直接鼻粘膜に塗布するという方法もあります。

この方法は、ランダム化クロスオーバー試験で検証されており、アレルギー性鼻炎、ダニおよび他のアレルゲンに感受性のある成人および小児の被験者115例を、花粉ブロッククリーム群とプラセボ軟膏群に割り付けて比較検討しています。
1日3回30日間の塗布で、治療群の鼻症状スコアが改善しています。

ただし、必ずしも花粉ブロッククリームでないといけないわけではなく、プラセボ群でも症状改善効果が観測されています2)。

ほかにも小規模な研究で鼻粘膜への軟膏塗布で有効性を示唆する研究3)がありますので、やってみる価値はあるかもしれません。

症状を緩和する食材や栄養素は?

n-3系脂肪酸

大阪の母子健康調査で行われた、サバやイワシなどの青魚に多く含まれるn-3系脂肪酸の摂取量とアレルギー性鼻炎の有病率に関する研究で、魚の摂取量とアレルギー性鼻炎の間に逆の用量反応関係があることが指摘されています4)。

ただし、急性の症状に対して『明確な効果を期待できるほどの結果ではなさそう』です。

ビタミンE

ビタミンEがIgE抗体の産生を減少させる可能性があるとして、
アレルギー性鼻炎患者63例を、
ビタミンE 400IU/日群またはプラセボ群にランダムに割り付け、4週間継続(最初の2週間はロラタジン/プソイドエフェドリン(0.2/0.5/mg/kg)と併用)した研究があります。
しかし、いずれの群も1週間で症状が改善し、『症状スコアにも血清IgEにも有意差無し』でした5)。

カゼイ菌

アレルギーは腸から起こるとよく言われており、近年乳酸菌やビフィズス菌が注目されています。
これに関しては、カゼイ菌を含む発酵乳またはプラセボを2〜5歳の未就学児童に12ヵ月間摂取してもらい、アレルギー性喘息または鼻炎の症状が改善するか検討した二重盲検ランダム化比較試験があります。
187例が治療群と対照群に割り付けられ、アウトカムとして喘息/鼻炎の発症までの時間、発症数、発熱または下痢の発生数、血清免疫グロブリンの変化を評価しています。

通年性の鼻炎エピソードの発生は治療群でやや少なく、その平均差は―0.81(―1.52〜―0.10)日/年でした。
『鼻炎にわずかな効果が期待』できるかもしれませんが、
『喘息には有効ではない』との結果です6)。

薬物治療の効果は?

薬物治療では、抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬、アレルゲン免疫療法が主な選択肢ですが、
『抗ヒスタミン薬にフォーカス』して見ていきましょう。

比較的分子量が小さく、脂溶性で中枢性の副作用を生じやすい第1世代よりも、
眠気など中枢性の副作用が少ない第2世代の抗ヒスタミン薬がよく用いられています。

種々の臨床試験から、
第2世代抗ヒスタミン薬は種類によって効果に大きな差はないと思われます。
たとえば、ビラスチンとセチリジンやフェキソフェナジンを比較した第II相試験7)では、効果はほぼ同等で

『ビラスチン(ビラノアレジスタードマーク)は1時間以内に作用が発現し、26時間を超える作用持続』を示しています。

なお、ルパタジンとオロパタジンの比較試験では、ルパタジンの症状の改善スコアはオロパタジンとほぼ同等ないしやや劣る可能性があります8)。

また、『眼のかゆみ』など症状が『ない』季節性のアレルギー性鼻炎であれば、
抗ヒスタミン薬よりも『ステロイド点鼻薬の有効性が高い』ことや、ステロイド点鼻薬に抗ヒスタミン薬を上乗せしても有意な上乗せ効果は期待しづらいことから、『点鼻薬を推奨』すべきとするレビューもあります9)。

『副作用』は?

抗ヒスタミン薬の副作用で問題になるのがインペアード・パフォーマンスです。
インペアード・パフォーマンスは『集中力や生産性が低下』した状態ですが、『ほとんどの場合が無自覚』なので『運転を控える』ようにすることなどの指導が大切です。
フェキソフェナジン(アレグラレジスタードマーク)、ロラタジン、またそれを光学分割したデスロラタジンなどはそのような副作用が少ないとされています10)。

『口渇、乏尿、便秘』など抗コリン性の副作用は、中枢移行性が低いものでも意識しておくとよいでしょう。
『頻度は少ない』ですが、第1世代、第2世代ともに『痙攣』の副作用がWHOで注意喚起されています11)。
万が一、痙攣などが起こった場合には被疑薬である可能性に思考を巡らせるだけでも適切な対応が取りやすくなると思います。

予防的治療の効果は?

季節性アレルギー性鼻炎に対する抗ヒスタミン薬の予防的治療効果について検討した二重盲検ランダム化比較試験があります12)。

レボセチリジン5mgまたはプラセボによるクロスオーバー試験で、症状発症直後の早期服用でも花粉飛散前からの予防服用と同等の効果が得られています。

予防的に花粉飛散前からの服用を推奨する説明がされがちですが、『症状が出てから服用しても遅くない』と伝えると安心していただけるでしょう。

服用量が減らせるため、医療費抑制的観点でも大切なことだと思います。

鼻アレルギー診療ガイドラインでも、抗ヒスタミン薬とロイコトリエン拮抗薬は花粉飛散予測日または症状が少しでも現れた時点で内服とする主旨の記載があります1)。

以上、花粉症で服薬指導に役立ちそうな情報を紹介しました。

花粉症対策については『環境省の花粉症環境保健マニュアル』によくまとまっています。
また、同じく『環境省による花粉情報サイト』で各都道府県の花粉飛散情報が確認できますので、興味のある方は参照してみてください13)。

参考文献
1)鼻アレルギー診療ガイドライン2016年版
2)Li Y, et al. Am J Rhinol Allergy. 2013;27:299-303.
3)Schwetz S, et al. Arch Otolaryngol Head Neck Surg. 2004;130:979-984.
4)Miyake Y, et al. J Am Coll Nutr. 2007;26:279-287.
5)Montano BB, et al. Ann Allergy Asthma Immunol. 2006;96:45-50.
6)Giovannini M, et al. Pediatr Res. 2007;62:215-220.
7)Horak F, et al. Inflamm Res. 2010;59:391-398.
8)Dakhale G. J Pharmacol Pharmacother. 2016 Oct-Dec 7:171–176.
9)Stempel DA, et al. Am J Manag Care. 1998;4:89-96.
10)Yanai K, et al. Pharmacol Ther. 2007 Jan 113:1-15.
11)WHO Drug Information Vol.16, No.4, 2002
12)Yonekura S, et al. Int Arch Allergy Immunol. 2013;162:71-78.
13)「環境省 花粉情報サイト」

山崎 友樹 ( やまざき ゆうき ) 氏
株式会社カケハシ

[略歴]
水野薬局における勤務を経て、2017年に(株)カケハシへ参画。 同社では電子薬歴システムに搭載する薬剤関連コンテンツのレビューや、薬局向けのカスタマーサクセス業務に従事。 所属勉強会は、EBM-Tokyoなど。
KAKEHASHI

2019年03月20日

パルクール外傷の臨床的特徴

『パルクール』というスポーツ?
特別な道具を用いずに、街中を走り回ったり障害物を乗り越えたりする、海外では一部社会問題になっている。いきなり街中でやられたら迷惑極まりない!

【第134回】パルクール外傷の臨床的特徴 
公開日:2019/03/01 企画・制作 ケアネット
パラク写真.jpg
パルクールというスポーツをご存じでしょうか。
特別な道具を用いずに、街中を走り回ったり障害物を乗り越えたりするスポーツです。
海外では一部社会問題になっている地域もあるようです。いきなり街中でやられたら迷惑極まりないですよね。

Rossheim ME, et al.
Parkour injuries presenting to United States emergency departments, 2009-2015.
Am J Emerg Med. 2017;35:1503-1505.

この研究は、パルクールによる外傷で救急部を受診した米国の患者を、あるサーベイランスシステムを用いて検索した結果を記したものです。

ほとんどのパルクール外傷は、着地あるいは衝突による外傷でした。
骨折、捻挫、挫創、裂創などさまざまな外傷がみられました。
受診した患者の半数以上(57.7%)は四肢に外傷を起こしていたことがわかりました。

このサーベイランスシステムでは過去7年間のデータが検証されたのですが、
年を経るごとに患者数は増えていったそうです。

最近テレビでもパルクールを取り上げることが増えていますし、世界的にブームになっています。

この論文では、わずか8歳の少年が『パルクール外傷』で受診したことを例に挙げ、このスポーツの『危険性』について警鐘を鳴らしています

『ルール』があって、誰にも迷惑が掛からなければいいと思うのですが、いきなり街中に飛び出してケガをするようなことはあってほしくないですね。

なお、パルクール中に『脊髄損傷』を起こして一生を棒に振りかねない傷害を負った24歳の男性の症例報告もあります1)。

ビルの屋上を行き来しているパルクールプレイヤーもいるので、ホントにやめてほしいところ。

参考文献
1) Drakhshan N, et al. Chin J Traumatol. 2014;17:178-179.

倉原 優 ( くらはら ゆう ) 氏
近畿中央呼吸器センター

2019年03月19日

たった一晩の絶食が筋力低下のリスクに!!

たった一晩の絶食が筋力低下のリスクに!!
提供元:ケアネット 公開日:2019/02/20

入院時の夜間絶食は、患者の筋力にどの程度影響を及ぼすのか?

今回、ブラジル・Universidade Federal de Mato GrossoのWesley Santana Correa-Arruda氏らにより、成人患者を対象とした前向き臨床試験が行われた。
その結果、入院中の夜間絶食により、とくに低栄養、栄養失調および高齢の患者における筋肉機能が損なわれる可能性が示された。Einstein誌2019年1月14日号に掲載。

本試験は、2015年5月〜2017年6月にHospital Universitario Julio Muller(ブラジル、Mato Grosso)へ入院した『221例』の患者を対象に行われた。
平均年齢は56±16歳で、
60歳以上の高齢者は93例(42.1%)、
非高齢者は128例(57.9%)。

参加者のうち119例(53.8%)は男性で、28例(12.7%)はがん治療を受け、193例(87.3%)は臨床治療を受けていた。

栄養状態は、良好(SGA-A)が38例(17.2%)、中等度の栄養不良(SGA-B)が69例(31.2%)、そして高度の栄養不良(SGA-C)が114例(51.6%)だった。

主な結果は以下のとおり。

・夜間絶食後に評価された空腹時の平均握力(31.1±8.7kg)は、
朝食後の平均握力(31.6±8.8kg、p=0.01)、および
累積平均握力(31.7±8.8kg、p<0.001)と比較して
小さかった。

・夕食摂取時と夜間絶食時におけるそれぞれの空腹時の平均握力を比較すると、
夕食摂取量100%の患者(33.2±9.1kg vs.30.4±8.4kg;p=0.03)および50%超の患者(32.1±8.4kg vs.28.6±8.8kg;p=0.006)では、
夕食摂取時のほうが大きかった。
一方、夕食摂取量50%以下および摂取量0の患者では、空腹時の平均握力の変化は見られなかった。

・多変量解析の結果、

一晩の夜間絶食後において、
夕食摂取量50%以下ではオッズ比[OR]=2.17
(95%信頼区間[CI]:1.16〜4.06;p=0.018)、
高度な栄養不良ではOR=1.86
(95%CI:1.06〜3.26;p=0.028)、
高齢(60歳以上)では
OR=1.98
(95%CI:1.12〜3.50;p=0.019)であり、

それぞれの因子は、夜間絶食後における空腹時の有意な握力低下に対する独立した要因であることが示された。

以上の結果より、
たとえ一晩でも、夜間絶食は空腹時の筋力を低下させ、
栄養が不足している患者、とくに高齢者ではリスクが高いことが示された。

しかし、筋力は食事摂取後に回復する可能性がある。
これに対し、筆頭著者は「本研究では、夜間絶食が患者の筋力を低下させるリスクを示したが、
夜間のエネルギー消費が日中よりも低いことはよく知られている。
日中の絶食は、夜間絶食と比較して、より有害であることを意味する」とコメントしている。
(ケアネット 堀間 莉穂)

原著論文はこちら
Correa-Arruda WS, et al. Einstein (Sao Paulo). 2019 Jan 14;17:eAO4418.

2019年03月18日

『タクティールケア』、『タッチケア』ご存知ですか?

『タクティールケア』、『タッチケア』ご存知ですか?

未熟児ICUの看護婦さんによって考案されました
今、介護の世界にも導入されています。

BPSDを和らげるタクティールケア 認知症ねっとから

タクティールケアとは

タクティールケアは福祉大国である
スウェーデン発祥のタッチケアです。

1960年代に未熟児のケアを担当していた看護師によって考案されました。
その語源はラテン語の「タクティリス(Taktilis)」に由来し、『触れる』という意味を持ちます。

未熟児に毎日タッチケアを行うことで、
乳児の体温が安定し体重の増加が見られたという経験に基づいています。
これは背中や手足に優しく触れ体温を感じさせることで、
乳児に安心感を与え、
母親からの愛情と同様の効用をもたらす為です。

タクティールの考え方の根底にはタッチセラピーがあり、
優しく触れられたいという人間が本来持つ願望があるのです。
それらが満たされることにより、
乳児はもちろん、大人や高齢者にも下記の効用があります。

・精神的不安の解消
・痛覚を抑制することによる痛みの軽減


信頼を育てる癒やしホルモン「オキシトシン」

タクティールケアが安心感や痛みを軽減する背景には
「オキシトシン」の分泌による
ゲートコントロール(中枢神経から体性感覚神経への抑制ー管理人註)が見られます。

オキシトシンは愛情ホルモン、癒しホルモンとも呼ばれ、
脳の視床下部で産出され、下垂体後葉から分泌されます。

古くから出産時に陣痛を促す、
また母乳分泌も促すとされていましたが、

最近ではストレスや不安を軽減することが研究によって明らかにされています。

具体的には肌に触れられることで、
触覚が刺激を受け、オキシトシンが血液中にも分泌されます。それが体内に広がることでストレスや不安を和らげるのです


また、脊髄にある痛みを脳に伝えるゲートを閉じる働きもあり、痛みを感じにくくさせることも分かっています。
(子供の頃、お腹が痛くて泣いていたのに、お母さんにお腹や背中をさすってもらっているとお腹の中の痛みが和らいだ経験ありませんか?
湿布剤が、直接浸透していく薬剤よりもスーッとした感覚を皮膚にもたらすことで、強い痛みに対する感覚を抑制してくれるなどがゲートコントロールの一部ですー管理人註)。

さらに、タクティールケアを施す側にもオキシトシンは分泌され、相手との相互の信頼感が生まれるという事例もあります。

導入している介護現場では
「受け手の不安な気持ちや表情が少しずつ和らいでいくのがわかると同時に、自分の気持ちもとても穏やかになる」
といった声が出ています。

中核症状、BPSD(行動・心理症状:周辺症状ー陽性症状(暴言、暴力、徘徊など)と陰性症状(無気力、無感動、無反応)ー管理人註)を和らげる

実際に、
手や足、背中などに、患者さんが楽な姿勢で5分〜20分程度のタクティールケアを行った結果データには一定の効果が見られます。

タクティールケアを受けた人は、
身体がポカポカし、深い呼吸に変わり、気分が落ち着き、かつ心地よい入眠に入ります。

タクティールケアにより体温があがることで、脳の活性化に働きかけることができ中核症状にも一定の効果を表します。

また、BPSDに関しても、「オキシトシン」による不安感の減少により、気持ちが安定し非言語的コミュニケーションをもたらすのです。

まずは小さくタクティールケアを取り入れてみる

タクティールケアをどう取り入れたらいいのかと悩む方もおられるでしょう。
また、認知症の方の中には抵抗を示す方もいます。

そこで、まずは何か会話をするときに相手の背中に優しく手を触れる、話を聞きながら背中をさするという所から始めましょう。

大切なのは触れるという行為のみではなく、相手の気持ちに寄り添うことです。

そこで、相手の辛さやもどかしさを感じ取ろうとする気持ちをもって行うことが何より大切です。

相手との距離感を図りながら、足や手に血流を上げてくという一環で、入浴介護の中に取り入れていくといいでしょう。

※参考:株式会社日本スウェーデン福祉研究所、日本における「タクティールケア」に関する文献

2019年03月16日

急性中耳炎にはどの抗生剤を使う?

臨床ニュース
急性中耳炎にはどの抗生剤を使う?
m3.com 2018年12月13日
急性中耳炎に抗生剤は?.jpg

m3.comでは、医師会員2633人を対象に急性中耳炎の診療実態を調査。

「急性中耳炎には抗生剤に、ルーチンに処方していますか?」

耳鼻咽喉科と小児科は『いいえ』が最多

第一選択の抗生剤は耳鼻咽喉科、小児科では『ペニシリン系』

国内外のガイドラインに沿った治療が支持されていた。

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田中松平
元消化器外科医で,頭からつま先まで診れる総合診療科医です. 医学博士 元日本外科学会認定指導医・専門医, 元日本消化器外科学会認定指導医・専門医, 元日本消化器内視鏡学会専門医, 日本医師会認定産業医, 日本病理学会認定剖検医,
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