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2015年09月04日
金剛界 降三世会 尊像パーツ描き2(外周2)
外周 尊像パーツ描き2
降三世会の尊像パーツ描き、外周の二回目。
今回は降三世会外周南方の五天(06〜10)のパーツ描きです。
降三世会 南方五天
南方の五天(06〜10)のうち08は南門を守護する毘那夜迦の眷属で、他の四天は飛行天に属し天空に輝く日月星宿を代表する神々。
下図左は参考とした『西院本曼荼羅』の図で右が今回描いた尊像パーツ。
06)日天(にってん)
このラインに折り目(もしくは縫い目)があり、絵の具の剥離が上から下へと一直線に続いている。尊像の半分近くがほとんどわからない。
日天は創造・自由の神で太陽神をあらわす。日天は生命の根源であり、天かける自由の象徴。
右手に真っ赤な太陽を載せる。
07)月天(がってん)
図像がよく分からないレベルにまで摩耗している。
月天は星宿の王にて太陰の神。暗夜を照らす清涼なる光明は心を静寂の境地へと導く。
右手に清涼なる三日月を載せる。
08)金剛食天(こんごうじきてん)
絵の具の大きな剥離からは少しずれているが、尊像に少なから損傷が見られ図像があまり明瞭ではない。
金剛食天は梵名のヴァジュラ・マーラの意訳。右手に華鬘を持つ象頭人身の毘那夜迦の眷属。金剛鬘天や華鬘毘那夜迦、厳髻大将とも呼ばれる。
南門の守衛天。
09)彗星天(すいせいてん)
ここも尊像の半分近くがわからないが、棍棒の色や形が残っているのは非常に重要。
彗星は七曜と異なる軌道を描くことから天体の運行を乱し天変地異を引き起こす力を持つと考えられた。この力から運命を変えることのできる大いなる力を持つ神とみなされた。
右手にする棍棒は大いなる力と彗星の象徴。
10)熒惑天(けいこくてん)
尊像の重要んあ部分は絵の具の剥離によりほとんどわからないが、他の会でも同様の尊像が描かれているのでそこから類推して描ける。
火星は光度変化や天体に逆行する動きなどから惑わす熒星とされ、災いの前兆と考えられた。運命を司る力を持つ神とみなされた。
右手に火星の赤い輝きの象徴である火聚を載せる。
以上、南方五天でした。
外周二十天は似たような尊像を何度か描いているので少し緊張感が薄れてきた気がします。
ここに載せている以外にも何度か書き直したり、最終的に下絵に写し取ったりしているので多い物ではもう7−8回似たような尊像を描いていることになります。
雑にならないように最後まで気を引き締めて描きます。
では、また〜ヾ(。・ω・。)ノ