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2015年08月19日
金剛界 降三世三昧耶会 三昧耶パーツ描き12(金剛輪1)
金剛輪の三昧耶形パーツ描き1
降三世三昧耶会の金剛輪内の三昧耶形パーツ描きをします。
今回は@ 五仏(白番号:1〜5)の三昧耶形パーツです。
順番は中央を1とし2→4は東南西北の時計回りで、金剛界曼荼羅は上が西です。
降三世三昧耶会 金剛輪 三昧耶形パーツ
1)金剛界毘盧遮那如来
荘厳鮮やかな仏塔が細部までよく描かれている。三昧耶会の毘盧遮那如来三昧耶形と基本的に同じ図像。
毘盧遮那は梵名のヴァイローチャナの音訳で「遍く照らす」の意。
五仏の中心にあり、法界体性智(法と如来の智慧)を体現する。
本有菩提心を表す横たわる五鈷杵の上に建つ仏塔を三昧耶形(三形)とする。
2)阿閦如来
基本的には三昧耶会の三昧耶形と同じ構図だが、直立する五鈷杵が直線的な忿怒五鈷杵となっている。これは金剛薩埵が降三世明王に変化し忿怒の姿で済度困難な衆生を救済することから影響を受けていると思われる。
阿閦(あしゅく)は梵名のアクショーブヤの音訳で「瞋りに心を動かさないもの」の意。
東方解脱輪中央の月輪に住し、大円鏡智(すべてをありのままに映す鏡のごとき如来の智慧)を体現する。
本有菩提心を表す横たわる五鈷杵の上に修生菩提心をあらわす直立した五鈷杵を立てて三形とする。
3)宝生如来
図像がよく保存されていて理解しやすい。
宝生は梵名のラトナサムバヴァの意訳「財宝を生み出すもの」より。
南方解脱輪中央の月輪に住し、平等性智(すべてのものが差別なく平等であるとする如来の智慧)を体現する。
横たわる五鈷杵の上に一切財宝を象徴する三瓣宝珠を載せて三形とする。
4)阿弥陀如来
開敷蓮華がわかりにくいが基本的には三昧耶会と同じ。
阿弥陀(あみだ)は梵名のアミターユスの音訳で「永遠のいのち(光)」の意。その意から無量寿如来、無量光如来ともい呼ばれる。
西方解脱輪の中央の月輪に住し、妙観察智(すべてを見通し明らかにする如来の智慧)を体現する。
横たわる五鈷杵の上に開かれた如来の智慧の象徴である独鈷杵を茎とした開敷蓮華を三形とする。
5)不空成就如来
三昧耶会の羯磨杵は三鈷杵が直交した曲線的な柔らかさを持つ図像だが、降三世三昧耶会ではより強いイメージとなる忿怒羯磨杵となっている。
不空成就は梵名のモーガシッディの意訳「必ず(空しくなく)成就する」より。
北方解脱輪の中央の月輪に住し、成所作智(すべて正しく感じ、真実の行いをなす如来の智慧)を体現する。
横たわる五鈷杵の上に如来の働き(業)の象徴である羯磨杵を載せたものを三形とする。
以上、降三世三昧耶会での五仏の三昧耶形表現でした。
では、またヾ(。・ω・。)ノ