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2015年08月06日

本紹介 No. 034『アジャンタ − 石窟寺院と壁画』

『アジャンタ − 石窟寺院と壁画』

まだ見ていない壁画や天井画がたくさんありそうです。

全部の壁画や天井画をみることができる「バーチャル・アジャンタ」とかどっかで作らないかな・・・

高田 修 著 田枝 幹宏 写真 
    『アジャンタ − 石窟寺院と壁画』(平凡社 1971)



箱入りなのでこれは箱の表紙の写真です。
構成


B4変形、箱入布張り、カラー・モノクロ図版179図、本文115ページ

構成は以下の通り。

    序   高田 修
    図版  1 − 179
    別図  1 − 29

    本文
     T 序説
      1 アジャンタ石窟群
      2 壁画とその重要性
     U 沿革
      1 石窟の造営
      2 発見以後
     V 石窟
      1 第1期窟
      2 第2期窟
      3 彫刻
     W 壁画
      1 各窟の壁画の概要
      2 壁画の主題
      3 様式と技法
      4 インド絵画史とアジャンタ
     X 結び
     註記

    附載 
     アジャンタ壁画の材質  山崎一雄
     図版解説 附・別図解説
     参考文献
     撮影雑感  田枝幹宏
     図版・別図・挿図目録
     索引
     折込図版(石窟平面図・撮影見取図)


前半が図版、後半が本文(解説)の二部構成になっており、最後に附載として図版解説や参考文献等が掲載されている。
内容

写真は大村次郷氏のものとはまた異なった趣ではあるがどれも素晴らしく、特にモノクロで表現された石像の陰影などはカラーでは見落としてしまうかもしれない質感や奥行きを感じられる。

写真は通し番号が付けられているもので179枚あり、解説にも小さいもので38枚の写真が挿入されている。

I 序説1 アジャンタ石窟群ではアジャンタ石窟群の概観や道のりなどについて解説し、2 壁画とその重要性でアジャンタ石窟群が造形美術の三ジャンル(建築・彫刻・絵画)からなる総合芸術であるこをを強調している。

U 沿革1 石窟の造営では第1期と第2期に分け、いくつかの石窟について寄進銘を元に寄進者を特定し、造営された時期を同定している。2 発見以後ではアジャンタ石窟壁画や模写が被った様々なレベルでの不幸な出来事が述べられている。

つづいてV 石窟では1 第1期窟2 第2期窟とに分けて詳しく解説し、また3 彫刻で石窟群に見られる彫刻の特徴をまとめている。

W 壁画1 各窟の壁画の概要では壁画の見られる各窟での壁画の状態や内容について概説している。

2 壁画の主題では主要な壁画を尊像画と佛教説話画に分けてそれぞれを総括し、特に佛教説話画については、さらに本生図・譬喩物語図と佛伝図とに分けて各石窟の図像に合わせて一覧にまとめている。

3 様式と技法ではフレスコかテンペラ画かの問題や顔料の種類、描画および彩色の方法、下絵や型の有無などについて解説し、主要な壁画の彩画様式や技法上の特色について詳細に検討している。

最後に4 インド絵画史とアジャンタで他のインドの絵画遺品と比較することによりインド絵画史上におけるアジャンタ壁画の著しい重要性を示している。

・・・と、非常にざっくりと本文に書かれている内容を概説したが、実際には少しめまいがするくらいの情報量で読むのに少々難儀する。

しかし本文を図版と照らし合わせて理解することにより深くアジャンタ石窟寺院を理解する手助けとなることだろう。

附載には図版解説参考文献一覧のほかに、壁画の材質についての概説や田枝幹宏氏による撮影雑感などが載せられている。

特に出色なのは折込図版(石窟平面図・撮影見取図)であり、図版に載っているほとんど全ての写真撮影位置や図像や彫刻の位置が石窟平面図とともに示されている。

このことによって本書図版の写真がどのような位置取りにより撮影されたのかが詳細にわかり、同時に、図版に掲載されていない石窟内部が当然ながら多く存在することが理解される。

図版写真はどれも素晴らしく見応えがあるが、ただ写真として眺めている時と、本文解説や図版解説を読み図像を理解する場合ではやはり見えかたが異なってくる。

本文は写真や図を参照しながら解説を読んだほうが理解しやすく、解説も写真を理解しやすいように考慮されている。

一方で大きく重い本なので、手に持って読むにしても、机に開いて読むにしても、物理的にも心理的にも少ならからず負担となる。

特に写真を参照しながら解説を読むのは何度も当該ページを往復することになり、それなりに面倒に感じる。

ここは写真部分と解説部分は分けて2分冊本として刊行していただけたらさらに良かったかと思う。
曼荼羅作画とのかかわり

両界曼荼羅を描くことを目的としていろいろ調べたりしているわけですが、ここに来てアジャンタ石窟壁画に少しのめり込んでいます。

エキゾチックなリアリティという意味では両界曼荼羅よりアジャンタ石窟壁画の方に軍配があがりそうです。

一方でアジャンタ石窟壁画の千体仏などは両界曼荼羅と似たような形式美のようなものを感じさせます。

他にも何冊かアジャンタ壁画関連の本で読んでみたいものがあるのだけど、ちと高い・・・

では、また〜ヾ(。・ω・。)ノ



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