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2015年05月18日

本紹介 No. 014『図説 マンダラの基礎知識』

『図説 マンダラの基礎知識』

以前紹介した『マンダラ事典』はマンダラを中心に興味深い様々なテーマを密度高くまとめていて、疲れたときなど手にとって読み返すのにちょうど良い本です。

しかし、白黒の図版しか載せていないので、もうすこし色鮮やかな解説書があると楽しいなということで探していて、面白そうな本があったので読んでみました。

越智 淳仁 著 『図説 マンダラの基礎知識』(大法輪閣 2005)


表紙に『西院本曼荼羅』胎蔵界中台八葉院が使われています。
構成

A5版、238ページ、図版はオールカラー(素晴らしい!)

構成は以下の通り。

  はじめに
   第一章  両部マンダラの名品
   第二章  マンダラ成立の思想的背景
   第三章  密教とマンダラ
   第四章  マンダラの儀礼
   第五章  砂マンダラの描き方
   第六章  密教瞑想とマンダラ
   第七章  インドの四大密教寺院とマンダラ
   第八章  アジア各地のマンダラ
   第九章  マンダラの表現方法
   第十章  大悲胎蔵生マンダラとは
   第十一章 大悲胎蔵生マンダラの構成(1)
   第十二章 大悲胎蔵生マンダラの構成(2)
   第十三章 金剛界マンダラとは
   第十四章 中国・法門寺の金剛界マンダラ(1)
   第十五章 中国・法門寺の金剛界マンダラ(2)
   付篇   マンダラの研究の手引き
  あとがき


これが基礎知識なのか・・・結構幅広いな。
中を開くまで『現代用語の基礎知識』みたいな辞書っぽいものを想像していたのだけど違った。

前回読んだ『密教の神々』みたいな論究も良いのですが、絵が好きなのでやっぱりフルカラーの図版がたくさん乗っている本書のような構成はワクワクしますね。
内容

すばらしい!!!

まず、特筆すべきは「付篇 マンダラの研究の手引き」で、これが素晴らしい!こういうのをはじめに読むべきだなと思えるマンダラ研究の指針です。

もちろん研究者ごとに研究のための方針は異なるのでしょうが、あるところまで辿り着かないと見えない景色がありますので、そこからあらためて見渡したときに「この道筋をたどれば間違いが少ないのでは」という指針が表明されていると大変助かります。

さて、内容については自由なようでいて大変にシステマティックです。そして、本書が「基礎知識」を銘打っていることからほとんどの専門用語にルビがふってあり読みやすい。

それで、本書の眼目を先に挙げておくと、実は帯に書いてあります
・・・これが赤地に金文字でひじょーに読みづらいっw 

ここには次のように書いてあります。

最新の研究とカラー図版を駆使して、マンダラを立体的に解明!

その通りです。

さらに、

宇宙仏・法身大日如来の<こころ><ことば><からだ>の働きを示す、壮大・華麗なマンダラ世界。
本書は、その思想・儀礼・瞑想からイコノグラフィー(図像学)までを、ヴィジュアルに徹底解説する。
図版600余点。

この辺はわかりやすく噛み砕いて表現されていますがまさにそのような本です。

偏りがないとは言いませんが、まさに教科書とするにふさわしい表現力・構成力です。まあ、ちょっとした間違いはあるにはあるのですがすぐに気がつくレベルです。

ここで、内容について注目した点をいちいちあげてもいいのですが、まさに教科書。全部大事。構成のところにあげた章題の通りで各地様々な内容が幅広く、知識も多く、切れ味鋭い表現で次々と解説がなされていきます。

図版が多いのでページ数の割にすぐに読み終わるのですが、内容が濃いのでずっしりときます。

一方で、大悲胎蔵生マンダラも金剛界マンダラも各尊の説明をするところでは多くを割愛しています。そこが中心の目的ではないので仕方のないところです。

「マンダラの基礎知識」となってますが、決してマンダラのことを漫然と著しているわけではありません。

胎蔵法、金剛界法両方の灌頂儀式やチベット砂マンダラの描き方の詳しい解説、インドの四大密教寺院やボロブドゥール遺跡(インドネシア)、ペンコルチューデ寺(チベット)などをマンダラとの関係の中で捉える解説など、『西院本曼荼羅』に閉じこもっている僕にとっても目からウロコでワクワクします。

特に、中国・法門寺 真身舎利塔の崩落から地下宮殿の発掘、そして、金剛界マンダラ宝函の発見などまるで夢物語のようです。

もう少し早めにこの本に出会っておくべきだったと後悔しました。 
曼荼羅作画とのかかわり

本書は全体としてマンダラの理解を数段アップさせてくれたと思います。

また、大悲胎蔵生マンダラと金剛界マンダラの各尊の解説は曼荼羅作画のうえで大変有益な意味をあたえてくれると思います。

一方で、さらなる研鑽のためには「付篇 マンダラの研究の手引き」に紹介されている書籍等にも当たらなければ!という気持ちも強くなり、ますます作画の時間が少なくなりそうで心配です。

では、また〜ヾ(。・ω・。)ノ




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