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2015年06月11日

本紹介 No. 020『図説 「理趣経」入門』

『図説 「理趣経」入門』

前回の本紹介『図説 密教入門』でしたが、そのp31に

金剛界曼荼羅とその根本経典である『金剛頂経』、また胎蔵界曼荼羅とその根本経典である『大日経』、それに真言宗でもっとも大切な経典である『理趣経』については『図説 理趣経入門』(鈴木出版社)で詳しく述べてあります。ご参照ください。

とありましたので参照します。

大栗道榮 著 『図説 「理趣経」入門』(鈴木出版社  1997)


構成

四六版、254ページ、モノクロ

構成は以下の通り。

      はじめに
      I 密教の世界
         密教の仏さま
         密教経典と曼荼羅
         理趣経のあらまし
  
      II 理趣経の教え
         勧請
         序説
         初段  大乗の法門 金剛薩埵の巻
         二段  覚証の法門 大日如来の巻
         三段  降伏の法門 降三世明王の巻
         四段  観照の法門 観世音菩薩の巻
         五段  富の法門 虚空蔵菩薩の巻
         六段  実働の法門 金剛拳菩薩の巻
         七段  転字輪の法門 文殊菩薩の巻
         八段  入大輪の法門 転法輪菩薩の巻
         九段  供養の法門 虚空庫菩薩の巻
         十段  忿怒の法門 摧一切魔菩薩の巻
         十一段 普集の法門 降三世教令輪の巻
         十二段 有情加持の法門 外金剛部の巻
         十三段 諸母天の法門 七母天の巻
         十四段 兄弟の法門 三兄弟の巻
         十五段 姉妹の法門 四姉妹の巻
         十六段 各具の法門 五部具会の巻
         十七段 深秘の法門 五秘密の巻
         流通
         合殺
         回向
      おわりに


なるほど
内容

本書を読むきっかけとなった『図説 密教入門』と重なる表現もみられますが、ほとんどが『理趣経』の解説に当てられています。

『図説 密教入門』との違いとして、和尚が大石くんと小石くんという二人の弟子に教えるスタイルで書かれており、会話形式を織り込んだ表現になっています。

初めの方で金剛界曼荼羅や胎蔵界曼荼羅の解説もなされておりますが、それほど詳しいというわけでもありませんでした。あくまで、メインは『理趣経』です。

『理趣経』の十七段全てに読み仮名付きの漢文と意訳文があり、詳しい解説がなされています。また、解説の中で、十七清浄句や四障(四魔)、十善戒、阿字観、六種供養と六波羅蜜行、菩薩行などについて機会を得て説明しています。

『理趣会』で説かれる十七もの段をただ漫然と解説されても途中で飽きてしまうかもしれません。本書では大石くん、小石くんと和尚の掛け合いのなかから様々な事柄を解説し、いつの間にか『理趣経』の理解が進むようになっています。

結論を先に言えば、今回『理趣経』のイメージが全く変わりました。

どうも『理趣経』には「性欲」のイメージが付きまとうために、積極的に学ぼうという気にはなれませんでした。

また、理趣会の下絵を描いている時も主尊が金剛薩埵であったり、他の会に登場しない菩薩が描かれていたりするため特殊な会だと感じ、両界曼荼羅を描く上でもあまり重視していませんでした。

両界曼荼羅を『大日経』『金剛頂経』『理趣経』の三経で単純に割ると、『大日経』が全体の半分、『金剛頂経』が半分のさらに9分の8で、『理趣経』は理趣会に相当するので全体の半分の9分の1になる。

単純計算では両界曼荼羅への『理趣経』の貢献度は約5-6%になる。

にもかかわらず、真言密教では『理趣経』を重視しているので、常々なぜだろう?と思っていた。

『理趣経』を読んでみて、非常にわかりやすく、短いなかに様々な角度から密教の教えを説いている興味深い経典であることがわかりました。

この十七段のなかに能く仏の智慧が現されています。

また、真言宗では毎日の勤行で他の経典ではなく『理趣経』を唱えることから、真言宗では『理趣経』を重要視していると思っていましたが、単に『理趣経』のなかに読誦の功徳が説かれているためであることがわかりました。

『理趣経』につきまとう「性欲」のイメージにしても、十七段のうち「性欲」に関する記述は初段のみで他には出てこず、『理趣経』をもって「性欲」のイメージとするのは間違いであることがわかりました。

『理趣経』初段で「性欲」を中心に話が始まるのは、経典成立の上でシャクティズムとの兼ね合いもあるのでしょうが、「性欲」にしか興味がない者や「性欲」にとらわれている者にも成道への道を示そうとした入門としての役割があるのではないかと思いました。

そう、本書は『図説「理趣経」入門』となっていますが、『理趣経』そのものが密教(五部)への入門書とみなせます。

・・・まあ、僕が知らないだけで、他に有名な入門用経典があるかもしれませんので、他の経典も読んでみないとなんとも言えませんが・・・

今回『図説 密教入門』からのながれであまり考えずに本書を読みましたが、予期せず『理趣経』を理解することができました。

入門用の経典なのでわかりやすく書かれているのでしょうが、他の経典を読み解くきっかけになったと思います。

本書と同じようなスタイルで『大日経』と『金剛頂経』を解説してくれる本ってどこかにないかなあ。
曼荼羅作画とのかかわり

すでに理趣会の下書きは終えていますが、これからが本番ですし、これから描く金剛界曼荼羅の会についても今回読んだ『理趣経』の知識が役に立つと思います。

でも・・・『理趣経』の中に理趣会を描くための尊像の姿や配置についての記述はなかったと思う・・・

あれっ?どうやって理趣会を描いているのだろう?『理趣釈経』の方に書いてあるのだったかな?

まだまだ読まなければならない本や経典が山積みです。

では、また〜ヾ(。・ω・。)ノ




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