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2021年07月12日

女優は大変だと思う件

僕はよく思う。
女優じゃなくて良かった、と。

どのオーディションに行っても女性参加者の方が7:3くらいで多い。では女性の役が多いかというとそうでもない。男性の方が比較的多い。(にしても、何故だろう)
そして女性の方が男性より生きていく上でお金がかかるから日々のやりくりも大変だろうと思う。男性より下着が多いし、化粧品も色々揃えるとなると安くはないだろう。
そしてバイオリズムの変化もある。オーディション日や本番に体調不良が重なると大変だろうと思う。
最近は声優の方が人気らしいから、そちらの世界はもっと大変なんだろうと思う。

こういう状況の中で、役を得るというのは男性より何倍も大変なんだろうと思う。
時々「私の方が出来ますから!」と吹き出しが出ている方がいらっしゃるけれど、この状況を考えると致し方無いのかなと思う。
そして女優の方が肝が座っている場合が多いけれど、ここまでの考察が背景にあるんだろうと思う。

ただ大変と言っていても仕方がない。
もし僕が女優ならどうやっていくかを考えてみようと思う。

・まず養成機関に入って勉強する。
芸術系の大学や劇団の養成所など。
最近はオーディションに行く事が増え、初対面の方と審査員の前でやる機会が増えたけれど、勉強不足が否めない方が多いと生意気ながら思う。
相槌は打てても、セリフが2行になると難しい。自分のセリフが言えても会話にならない。
基礎的な事を最初に学び、それを自分なりに膨らましていく事が大切だと思う。
そしてコンプレックスを無くす効果もあると思う。共演者で「基礎を学んでいない」コンプレックスを抱えている方を時々見かける。その思いをどう解消するかがとても大事だから、持ち続けて良いものだと思うけれど、最初に経験しておいた方が何かと都合が良いと思う。

・何に出たいかで進路を考える。
舞台に出たい、特に常に関わりたいのなら劇団だろうし、映像に出たいのであれば芸能事務所という事になるだろうけど、最近は舞台に強い事務所もあるらしい。劇団制ではない寄せ集めで創るプロデュース公演が多いという事だろう。
線を引かずにどちらもやりたいという事なら劇団の方がいいのかもしれない。だけど人気なのは事務所だろう。
僕ならば自分好みの芝居をやっていて、出演しやすい劇団を選びます。

これまでの経験上、稽古→本番の数の多さ、出番の多さがとても大切だと思う。前回ダメだった事を次の課題にして様々な人と交わる事が成長の鍵になるんだろうと思う。そして成長して魅力ある女優になった際は世間はほっとかないものだから、色んなところからオファーがくるようになるだろうと思う。そうなるまでは自分から色々チャレンジして、人の目に触れる機会を増やす事が大事だと思う。SNSや動画アプリを積極的にやっていくのも現代のやり方なのかもしれない。

芝居に関わりたいから出役じゃなくても気にしないという方もいらっしゃる。プロデュース公演や小劇場界では役者だけれど、演出助手や制作、当日運営をやっている方が沢山いる。
僕も劇団時代にスタッフで沢山公演に参加したけれど、配役される人がいるなかで、どう気持ちを持ち続けるか苦労した。「平気」と言っているコもいたけれど、本当だったのだろうか。「10年やっても目が出なかったら辞めますよ!そうなってもいいようにやってますから!」と言っていたコもいたけれど、10年は疾うに過ぎている。
裏から支える事は勉強になり、無駄になっていないけれど、出役もある程度ないと勉強の成果を実践出来ない。何事もバランスが大事だ。
演る事が目の前にあるのが役者にとっての幸せだと思う。出る事へのこだわりは持っていたいし、出ていないと身体は錆びるように思う。僕の場合は旅公演先で声掛けして勉強会をやり、発表会も企画してやり、ライブ会場を自分で営業して得て、人前に立つ環境を作ったりしていた。出る機会が用意されていないなら自分で工夫する必要があると思う。

僕がこの前出演した劇団チャリT企画さんがWSオーディションをやるらしい。女優さんがいらっしゃるようだけれど、休団中で実働している女優がいない。この前はオーディションや以前の出演者の客演で女優も沢山出演していた。面白い公演を作られているし、僕が芝居一筋の女優なら受けたいところ。
だけどこれを見て劇団員が増えて客演依頼が掛からなかったら寂しいから、ここはスルーしてくださいね。

・目標に向かって生きる
「どういう芝居がやりたいか」ではなく「どういう役者になりたいか」が大切だと思う。
遠回りでも、今はそのような状態ではなくても、自分の山の頂きを考えたり、イメージする事が大事に思う。

・結婚、出産をどうするか
ここが現実的に一番の考えどころだと思う。
やりだした当初はそんな事考えずに夢に向かって走れても同級生が結婚し出産しだしたら、否が応でも悩み事の一つになる。
隣の芝居が羨ましく見えたりもするだろう。
もし自分だったら…こればっかりは縁だからなぁ。昔は女優は結婚するなと言われていたらしい。その根拠は様々だろうけど、実際に子育てと芝居を両立されている女優を多く知らない。


昔、養成所でお金が無いからとサランラップを洗って使っているという女優がいた。
その後彼女は芝居を辞めて結婚し、出産し、都心を離れて子育てしているけれど、それは女優の貧乏は大変だという事を物語っていると思う。
「芝居が出来るなら、他に何もいらない。」そんな漫画の台詞のような想いを持ち続けられるか…初めの一歩を踏み出す人は「自分は売れるはず」と考える一方で現実面も熟慮した方がいいのかもしれない。



やはり、女優じゃなくて良かった。
だけど、尊敬いたします。

2021年07月05日

都議選に想う

昨日、7月4日は都議選投票日。
雨が多い選挙戦で立候補者は大変だったと思う。僕の近所にも選挙カーがよく来ていた。

選挙に行く醍醐味は、結果どうなったか、自分が投票した人がどうなったか知る楽しみにあると思う。そして全体的にどうなったか見る楽しみ。色々見るととても興味深い。立候補者には悪いけれど…。

全体の投票率は42.39%で過去2番目の低さ。
以前も書いたけれど、今回も約6割の有権者が投票していない。
全体を見て気になったのは…

小平市は定数2、立候補者2で無投票。

公明党は立候補者23人全員当選。(1993年から8回連続)

八王子市は定数5。都ファから2人出るも2人とも落選。票数を見ると一人だと当選していた。

目黒区では当選と落選の差が僅か6票!

所々の選挙区にいる謎の人物。世田谷区にも選挙会報に「人に夢を」とだけ直筆で書いている方がいて、585票得ていた。他を見ても最低でも500票くらいは得ていて、2桁は無かったから、ある程度の支持者がいるらしい。

江戸川区では僕のライブにお越し頂いた方が出馬されたけれど、残念ながら落選…。


昔、あまり知らなかった頃は「なぜ人ではなく、政党で入れるんだろう」と思っていたけれど、大人になりだいぶ分かった。
大人は普段世話になっている人に投票する。

コロナ対策や五輪、色々考えるべき問題はあるけれど、大人が大事なのは自分が目の前の生活がしやすくなるようになる事。
考えや方針が多少違っても自分の仕事や生活で何かと世話になっている人に投票する。
そしてそういう人は必ず行く。その人が当選するかしないかが死活問題だからだ。
その必ず行く人を考えて選挙する側も戦略を考えているだろう。今回の低い投票率で安心した立候補者も多かったはずだ。当日雨だったけれど、「もっと降れ!」と願った人もいたのではないかと考えるのは…考えすぎだろうか。


この都議選は次の衆院選を考える大事な選挙らしいけれど、これを踏まえて次に投票する人が増えるかどうかだろう。

6割の有権者が日本を変えると言っても過言ではないだろう。
だけど、全ての有権者が支持政党の恩恵を受ける世の中になったら…それはそれで恐ろしい。

この戯曲の種、どなたか貰ってくださいませんか?

2021年06月28日

俳優には色んな仕事があるらしい

先々週、二日間の現場を二件連続、なので水〜土曜日までお仕事を頂き現場に行った。
どちらもCMのスタンドインというお仕事。
CMというのは放送分は30秒などと短いけれど、照明のライティングやカメラのアングルを細かく調整するのでとても時間がかかるもの。それに本役のキャストがずっと付き合うのは大変。という事で背格好など似た人が代わりに立ったり、演じるのがスタンドイン。

このスタンドインというお仕事はプロフィールで公にされるものではない。
以前、スタンドインの仕事をやったという方に「誰の代わりだったんですか?」と聞いたけど、口を閉ざされた事があり、出役じゃないからか言いたくない仕事のようで、業界的には低く見られる傾向にあるのかもしれない。

だけど、演ってみるとこれも立派な役者の仕事だと感じた。
何を求められ、どんな内容かを汲んでやらないとスタッフチームのテストにはならない。またその内容を汲むというのは役者にとってとても大切な能力。
特に二件目に関しては僕の演技を見て本役にどうやってもらうかを検討する部分もある重要な実験台で演技の引き出しが試された。
演っている時は考えられなかったけれど、僕の演技次第で商品の売り上げが変わり、大変な額のお金が流れる。僕の演技で日本経済が変わる。…と、まで言うとオーバーですね。
かと言って、オーバーでもない。深く考えると生半可な気持ちではやれなくなる。

今まで色んなバイトをしてきたけれど、ドリンク、お弁当(朝からだと3食)を頂けて、ギャラもあるこの仕事を低くはとても考えられない。芝居と全く関係のない肉体労働より数倍良い。芝居で培ったコミュニケーション能力を教えるワークショップの仕事をされている方や演技講師をやられている方もいらっしゃるけれど、それと同様に出役以外にも役者の仕事は色々あるようだ。
普通の仕事も難しい世の中で、どう俳優として生きていくか、これから考えるべき事なのだろう。


職業に貴賎なし。
社会に役立つ仕事は他にもたくさんあるんだろうと思ったのでした。

2021年06月22日

雑誌デビューしました。

事務所に入って早ふた月。
でも、5月までは舞台をやっていたから、今月から始まったようなもの。
最新の顔写真が必要なオーディションが多く、近くの公園でその度に撮って提出したり、演技サンプルを作成したりという日々。その合間を縫って、2月からずっとやり直しているオリジナル曲のレコーディングをしています。(いつ終わるのか…。)

出役以外にも色んな仕事があるようです。
先々週は雑誌の撮影。
特集記事のモデルというお仕事。

本日、掲載された雑誌が発売されました。


僕は週刊SPA! 6月29日号 p44『頑張らないで生きる』に登場しています。
初めての経験でしたが、設定状況から考えた身体表現、アイディア力が必要で演技力が求められる役者の仕事でした。最初は不慣れでしたが、シャッター毎にポーズを変えられるようになりました。

もしかしたらBS-TBS 日曜13時〜「噂の!東京マガジン」の「週刊!見出し大賞」のコーナーで紹介されるかもしれませんね!
https://bs.tbs.co.jp/uwasa/

日曜日には宝塚記念もあって、テレビから目が離せません!!

2021年06月14日

高校演劇を色々観て〈後編〉

先週の前編に続き、録り溜めていた高校演劇を観ての感想完結編。

・NHK Eテレ
青春舞台 2017

第63回全国高等学校演劇大会の会場は仙台銀行ホール イズミティ21。ここも以前立った事がある劇場。搬入口裏にあるお店で牛タンを食べたっけ。

沖縄県立向陽高等学校「HANABI」
県民性なのかダイジェストで観ても伸び伸びとしていてとてもいい。アメリカの大型バイク、ハーレーダビッドソンを演じたのには驚いた。

最優秀賞は兵庫県立東播磨高等学校「アルプススタンドのはしの方」。
完成度の高さにとても驚いた。
舞台上にはアルプススタンドを思わせる柵とベンチがあり、登場するのは演劇部の二人と元野球部員と優等生の4人。甲子園に出場する華やかな野球部員達の熱戦の中で、彼らのコンプレックス、劣等感がコントラスト鮮明に細やかに描かれている。
ボールの行方を追う演技や大阪弁の緩急豊かに飛び交うセリフはプロのようだった。
作は当時顧問の薮博晶先生。調べると19年にプロが上演して20年には映画化もされたらしい。そして今年21年のセンバツに同校野球部が21世紀枠で出場。映画化で注目されたのも一因らしい。
今年浅草で舞台が再演されて副部長役だったコが同じ役でプロの舞台に立ったとの事。
「いい」と感じるものは皆さん同じらしい。

密着映像の中で時々見る発声訓練。「アッエッイッウッエッオッアッオッ!」というやつ。僕も昔、養成所時代によくやったけど、何故やるのか、やる意味まで考えてやっているのか少し疑問に思った。
野球も昔と今では定説が違う。昔は水を飲むとスタミナがつかないと言われていたし、根性論が美徳だった。
最近の演劇界はシアターゲームを取り入れて表現の幅を広げようとしている。だけどやったらセリフが言えるようになる訳ではないから、まだ野球ほど指導要項が出来ていないのが現実。
もし演劇部で何も考えずにやっている事があるとしたら、皆さんで考える必要があると感じた。

・NHK Eテレ
青春舞台 2019

第65回大会は佐賀県鳥栖市民文化会館。(残念ながらここは立っていません。)
これまでの番組は2時間の中に出場校の作品紹介と密着、その後に最優秀賞のノーカット放送だったけど、この回は出場校の紹介の回と優秀賞のダイジェスト、最優秀賞のノーカット放送の2番組に別れていた。
帯広北高等学校は在籍していた3年生が卒業したので、入部間もない1年生が参加。部員は4人で二人芝居。それでも優秀賞を獲ったのだから凄い。
2017年最優秀賞の「アルプススタンド〜」のセリフにもあったが、地区大会は秋で全国大会は翌年の夏。最優秀賞と優秀賞3校が出演出来る国立劇場はその後になるのだろうけど、このスケジュールはどう考えてもおかしい。
このスケジュールを初めて知ったが、高校野球のような流れにしないと生徒が可哀想だ。大人達でしっかり考え直してもらいたい。

密着部分に多く時間が裂かれたのはカンテレ 7RULES(セブンルール)でも観た屋久島高等学校。題目は「ジョン・デンバーへの手紙」。
実在した屋久杉伐採の被害を映画で食い止めた方のお話。密着ではモデルになった方も登場して当時の様子を語った。
劇はYouTubeにフルサイズでアップされているようなので、気になる方は是非ご覧ください。

最優秀賞は逗子開成高等学校「ケチャップ・オブ・ザ・デッド」。作は飛塚周・逗子開成高等学校演劇部。
とても完成度が高かった。
大学生が映画を森に撮りに行ったらゾンビに遭い、ゾンビと試行錯誤しながら映画を撮る、という内容。会場からは手を叩きながらの笑い声があったり、とても面白く最後はゾンビの死についてもしっかり描かれていた。
タイトルにもあるケチャップの扱い方が面白かったけど、下に何か敷いていたのかもしれないが、国立劇場でもやる勇気が凄い。
これもどこかでやっているか調べた流れで演劇部コーチの話が掲載されていたのを読んだ。作でコーチの飛塚先生は山形東で高校演劇をやり、東北大会で坂口安吾「桜の森の満開の下」で敗れ、いつか審査員全員に評価される事を目標に大学進路を変え、高校に赴任し、演劇部コーチになり、この作品を書き、全国大会初出場で見事日本一になったらしい。その執念に天晴れを贈りたい。「見返してやる!」という思いはどこか黒く正当な感情ではなく感じられるけど、人を奮い立たせ強くするアーティストにとって大切な発奮材料だと思う。

高校演劇を沢山観て色んな疑問を感じたが、一番大きいのは観た中に最優秀賞で既存の戯曲はなかったという点。
顧問が書いたり、部員や自分達で書いたものが殆ど。
その新しい視点、アイディアが採点に有利という事なのだろうか?
一番のメリットは現代の言葉遣い、普段の言葉遣いでセリフを交わせるという点だろう。
ただでさえ舞台でセリフを言うのは難しいのに、普段使い慣れない言葉だと更に難しくなる。普段の日常語で成り立っている芝居が観る方も観やすくなり、採点評価も上がるという事なのだろうか。(個人の感想です。)
だから顧問に本が書ける先生がいらしたら、相当有利なんだろう。もし高校野球みたいに学校の宣伝になると演劇も思われたら、東京などで活躍している劇作家が雇われたり、演技指導に俳優が呼ばれたりするようになるのかな。そうなればなったで、演劇界が潤うからいいのか…。

って事で、最優秀賞を獲ったら高校のイメージアップに繋がりますから、学校関係者の皆様、僕らを呼んでみませんか?プロが大切にしている本の読み方、声の出し方、正しいイントネーション、力点の置き方、舞台の動き方、その他基礎的な事をお教えします!


話の方向が変わってしまったけど、高校演劇に青春を捧げる姿は本当に素晴らしい。その純粋さを蘇らせたい。

スポーツが出来ず、クラスの一軍になれず、これといって楽しくない生徒の皆さんは演劇部はいかがでしょうか?
出る役以外にも音響、照明、演出、舞台装置など裏方の仕事もあります。みんなで一つのものを創るのは簡単ではないですが、やり終えた時の達成感は何物にも変えられない人生の財産を得られるはずです。

だけど、部活を機会に卒業後プロを考えるのはあまりオススメしませんが…。

2021年06月07日

高校演劇を色々観て〈前編〉

ずっと録り溜まっていた高校演劇を色々鑑賞。
感想を書き始めたらちょっと多くなったので、二回にわたってお送りします。

・カンテレ 
7RULES(セブンルール)
『屋久島高校 演劇部顧問・上田美和』の回

全国大会常連の先生が部員一人しかいない屋久島の高校に単身赴任して奮闘する様子を描いた番組。
部員を他の部から呼んだり、演技指導の為に実際に浜辺に行ったり生徒に寄り添っていて、生徒も一生懸命でとても良かった。
県大会の宝山ホールは僕も何度も立った場所だから懐かしかった。

審査にどのくらい反映されるか分からないが、劇場でやる感覚が欲しいと思った。
僕たちは稽古場や公共施設ですが、皆さんは教室で練習を重ねる。当然大会が行われるホールとは空間が違う。空間が違うという事は残響が違うという事。教室で普通に聞こえていた言葉も残響で聞き取れない事が多い。
舞台を観て「そんなにはっきり言わなくても…」と思う事があるけれど、どのくらいの速さで言えば客席で違和感なく聞こえるかは、ずっとつきまとう命題。演出家が細かく言ってくれたらいいけれど、なかなかそうはいかない。自分を客席にも置く事は物理上出来ない訳だから、演じつつも気をつけ、心掛けるしかない。
動きも勿論、考えないといけない訳だけれど照明が入ると感覚も変わる。
だからこれは許されていないのかもしれないけれど、大会の前に実際にそのホールを借りて練習をしたらいいと思う。特に今はコロナ禍で借りる人が少なく「安価でホールでピアノを弾きませんか?」と大体のホールはやっているから、稽古場として借りるのは安いと思う。
みんなでお金を出し合ってやる価値は必ずあると思います。
同じグラウンドなのに甲子園の魔物に取り憑かれる高校球児のようにならないようにするには場数も重要だと思います。


・NHK Eテレ
青春舞台 2013

高校演劇と言えば、これ!という番組。
全国12ブロックから勝ち上がった高校演劇部の全国大会。その各校の演目のダイジェストや密着、最後には最優秀賞一校が60分ノーカットで放送される。

密着の中で先生からのダメ出しに「心を込めて、気持ちを込めて」というのがあった。その後の生徒の演技はそれを汲み取っての演技ではあったけど、少し力んで大きくやった、という結果になっていた。僕達の現場でもそうだけれども、思春期の生徒に対して顧問の伝え方がとても大事のようだ。今回の事に関するともっと細かく顧問自身が心を込めるとはどういう事だと思っているのかを伝える必要性があると思う。
言う側は簡単だけれども、演る側は具体性を持っていないといけない。
そのセリフの時に具体的に何を考え、どうやるのか。
生徒が悩み考える余白は残しつつ投げかける必要性があると感じた。

この時の第59回全国高等学校演劇大会の会場は今は無き長崎公会堂。
特徴的で色んな思い出がある劇場だったから正面や舞台、搬入口、楽屋、ロビーが映って懐かしかった。
取り壊させて更地になったあと、今はどうなっているんだろう。

高田高等学校の『マスク』に驚いた。
マスクが学校で流行った時の集団心理を描いている。どんだけ未来予知しているんだ!

最優秀賞は大阪市立鶴見商業高等学校「ROCK U ! 」
在日朝鮮人の女子高生が朝鮮学校から高校に来た時のお話。
思春期の悩み、迷いがストレートに描かれている。
関西弁でまくし立てるセリフがところどころ聞き取りづらかったのが残念だった。
舞台ツラ(舞台前側)を見ると収録用のマイクは数本設置されていたけれど、舞台用のマイクはない。多分これは高校演劇ルールとしてマイクなしという事だと思うけれど、客席ではもっと聞き取りづらかったのではないだろうか。
昔、福島に旅公演に行った際にちょうど東北大会が行われていて少し観に行ったが、客席前方では笑いが起こっているけれど、後方にいる観客は何で笑いが起きているのか分からない事があった。これは僕たちの現場でもある事だけれど、出来るならば回避したい。
長崎公会堂は舞台袖にあるボイラーの音がずっとあり、特にセリフは注意が必要な劇場でした。
その注意点を踏まえて全国大会をやるなんて、余程の天才じゃないと出来ない。本番をやっただけでも凄いと思う。
(最優秀賞の収録は後日開催される最優秀と優秀の合計4校が出られる国立劇場の可能性は高い。多分そうだと思う。)

そういえば昔、公会堂は遺体安置所になった事から照明スポットの所に幽霊が出るなんて、噂もありましたっけ。

・NHK Eテレ
青春舞台 2016

第62回全国高等学校演劇大会の会場は広島のJMSアステールプラザ。(ここも立った場所。懐かしい。)
静岡県立伊東高等学校「幕が上がらない」の発想が面白い。
舞台を使わず、幕を降ろした舞台の前や客席を使っての芝居。芝居なかで客席を使うという事は時々あるけれど、客席のみというのはまずない。舞台を使うという固定概念に縛られずにやり切ったのが凄い。

最優秀賞は岐阜県立岐阜農林高等学校「I s(あいす)」。
農業とバスケットを巧みに表現していた。特にバスケの動き、音、ネットを揺らす工夫がうまくいっていた。
主役Sを務めた鶴田琴美さんはインタビューで卒業後に女優を目指すと言っていたので現在が気になった。ちょっと検索してみたら準ミス濃姫に選ばれたり、劇団アルデンテに所属して鶴田のみーこというお名前で活動中らしい。今のお写真を拝見すると親戚の叔父さんのように「大きくなったねぇ」と思ってしまった(笑)。
強豪校で高校の中で演劇部が一番部員が多いとの事。男子生徒も多いらしく、僕の思春期では考えられない。
顧問の先生は多分高校演劇界では有名な先生なんだろう。ダメ出しも的確だった。
ただ「今のセリフ、どういう内容でやった?」というダメ出しが気になった。
結果、気付くという行為をしていないのに「気付いた」とセリフを言っていたから、そこをちゃんとやるように、というダメ出しだった。

この流れはよく見られる事例だけれど、酷い演出家だとハナから馬鹿にした言い方をして、考えていない役者を執拗に攻撃してくる人もいる。
素晴らしい演劇を創る目標で集まっている同士であるならば、みんなの時間をそこで割かず、そんな問答をせずに「今のセリフ気付いていないように見えるから、明確に表現してください」と言えば短時間で済む。
高校演劇も体育会系の部分が見受けられるけど、顧問や先輩は細心の注意を払った方が良いのではないかと感じた。

後編に続く。


そして何度もお伝えしていますが、下記の配信チケット、まだご購入出来ますのでお見逃しなく!
「うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた」☆配信チケット
https://www.confetti-web.com/detail.php?tid=61380
上記からお買い求めができます。
支払方法選択後に「席種・券種 視聴券 梶野稔」がページ中央にあるので、そこで予約枚数を1にして次にお進み頂くと、とても嬉しいです。
視聴は6月27日(日)迄です。

初めての父親役、初めての第一声。
ご覧頂けましたら幸いです。

2021年05月31日

ネットで観られる、買える、読める梶野集

先週もお伝えしましたが、23日に千秋楽を迎えた
劇団チャリT企画 #33「うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた」の配信期間が始まりました。
https://www.confetti-web.com/detail.php?tid=61380
上記からお買い求めができます。
支払方法選択後に「席種・券種 視聴券 梶野稔」がページ中央にあるので、そこで予約枚数を1にして次にお進みください。
是非とも、いや必ずお選びください!

[視聴券販売期間]5月20日(木)19:00〜6月13日(日)22:00まで※
 ※セブンーイレブン決済時の支払締切は6月13日(日)23:00です。
[配信期間]2021年5月29日(土)00:00〜6月27日(日)23:59
[視聴可能期間]視聴ページログイン後30日間
例:5月29日(土)10:00にログインした場合、6月27日(日)9:59まで視聴可能。
(※配信期間が先に終わる場合は、その前に視聴を終えてください。)
[視聴券]2,200円(税込)
※別途、サービス利用料198円がかかります。セブンイレブン決済の場合はさらに別途220円発券手数料がかかりますのでご注意ください。
※WEB予約のみでの受付となります。
カンフェティチケットセンターでの電話受付はございません。

スマホでは観る気がしない等、様々なご意見があるかと思いますが、観て頂いて初めて成り立つ僕の仕事を是非この機会にご覧頂きたいです。
東京近郊在住だけど、お越し頂けなかった方、
遠方の為お越し頂けなかった方、
ご検討の程、宜しくお願い申し上げます。


他にもインターネット上で梶野を観られるものが沢山あるので、この機会にご紹介いたします。

梶野稔YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/user/minorucasino

ずっとアップしていませんでしたが、最近、演技サンプルを公開しました。
事務所提出用に作ったもので、一般公開する予定はありませんでしたが、とあるオーディションでYouTubeにアップする必要があったので公開。他にも作成済みのがあるので、これを機会に徐々に公開していこうと思っています。
ちなみに全て一人で撮影し音楽も作っています。

このロケ地はちなみに多摩川。(登戸駅からだいぶ歩いたところ)


Antikame? 『じくりじくりと蝕まれていく』
https://v2.kan-geki.com/streaming/play/1560

2018年に出演した四人芝居の舞台。
上記の演劇動画配信サービス観劇三昧でご覧頂けます。


オフィス・RENプロデュース『かげぜん』
http://www.o-ren.com/kagezen-tuhan/postmail.html

2020年1月出演の舞台。コロナ禍前の舞台であの時の平和が懐かしい。
上記サイトでDVD、パンフレットをお買い求め出来ます。


Flying Trip『あいまいばかりの世界』
https://flyingtrip.base.shop

2020年6月に音楽も担当した作品。
上記サイトでBlu-ray、パンフレット、台本をお買い求め出来ます。


アトリエ・センターフォワード『笑劇★モンスタードリーム』
https://playtextdigitalarchive.com/drama/detail/140

2020年11、12月に下北沢デビューした作品。
上記サイトで戯曲を読む事が出来ます。


梅雨のおうち時間に是非ご覧ください!



2021年05月26日

チャリT企画千穐楽に想う→配信あり〼!

劇団チャリT企画 #33「うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた」
5月23日(日)無事千穐楽を迎える事が出来ました。
緊急事態宣言延長の中、ご観劇頂いた皆様、本当にありがとうございました!
主宰の楢原さん、キャスト、スタッフ、公演に関わられた皆様、大変お世話になりました。ありがとうございました!


オーディションを経ての今回。
初めての父親役。そして初めての第一声でした。
野球で言うところの先発完投投手。僕が投げないと始まらない。そしてその最初の一球が今後を左右する。
今までは中継ぎ投手。それはそれで難しく野球同様違う技術が必要になる。
ピッチャーの例えばかりだけれど、気持ち的にはキャッチャーでした。自分がミスした時もあったけど、誰かがミスした時はカバーしようと、扇の要だと思って舞台上に立っていた。この重要なポジションをオーディションからのお付き合いで任せて頂き、とても光栄で、その期待になんとか応えようと思う日々でした。
共演者に聞くと僕が以前共演した方でオーディションに参加して出演に至らなかった方がいらしたそうで、他にも残念ながら今回ご縁がなかった方もいらっしゃるわけだから、この状況下で出演出来るこの幸福を忘れないようにした。

稽古期間に3度目の緊急事態宣言があり、予定していた稽古場が使えなくなるというアクシデントがあったけれど、劇団員さんが違うところを見つけて下さり、転々としながら稽古を続ける事が出来ました。

今回気付いたのは若い方の気持ちが手に取るように分かったという事。
古今亭志ん朝が父の志ん生に「おまえの考えてる事なんか手に取るように分かるヨ」と言われ「自分の通った道だから分かるンすな」とマクラで言っていたが僕もそうでどこに悩んでいるのか、何を思っているのか僕も分かるようになった。
キャストの皆さんとは同じ立場であり、演出家がダメ出しする事だから、気になっても言わないようにしているけれど、今回お節介がはみ出たのか本の読み方、声の出し方などアドバイスする機会が多かった。
普段は出来るだけ言わないようにしている。
長年の経験上正しいとは思うけれど間違いの可能性があるし、責任もとれない。
そして自分で悩み考える事であり、自分で答えを見つけるべき事であり、そこに大きな意義がある。出来なくて恥をかくというのも大切な経験。その後どう考えて克服するかがとても大切で残酷なようだが、傍観する事も大事だと思っている。
そしてプロの現場だから、各々が勉強してから来る場所である、という大前提があると思う。
だけど今回、父親役という事もあり色々共演者にお伝えした。しかし考える糸口を伝えるようにして全部を言わないよう気をつけた。全部「こうやったら?」とやってしまうと、それをなぞろうとするし、その人の個性が無くなる。言い方を教えるのも教わる方も楽だけど、その人の為にならない。
そして伝えた後に思いました。自分は出来ているのかと。だから言った後は大抵ミスった。
やはり落語界で言われる通り「教えるは教わる」らしい。

今回、芝居の構成上、僕の家族チームとネット民、ユーチューバーチームの二班に分かれての稽古が多かったが、家族の皆さんと色々アイディアを出し合って芝居を構築した。
僕は「自分がやりたい」事を作らないようにしているが、今回は特に本に書かれている事と演出の意向、要望、みんなの芝居の中でどうすれば成立するのかを考えて演技を構築していった。スタイルとしては受け身になるのかもしれない。父親役でセリフ量もあり、受けのセリフが多かったのもあったと思う。
やりたい事をやろうとすると自分の趣味に固執し、ダメ出しがあっても柔軟に対応出来ない。育ってきた経歴が目立つようになり自己主張が目につく演技になる可能性もある。
今回、妻役の石本径代さん、みっちょさんの存在がとても大きかった。
最終通し稽古の前に夫婦のあり方について、提案があり大幅に設定を見直してやった。結果殆どの言い方が変わった訳だけど、お互いの真剣勝負、新しい土台での演技のし易さを感じた。
どうやるか決めたところでやる芝居に長年慣れてきた僕にはとても大きな収穫だった。

今回上演した座・高円寺1という劇場は横幅と高さがある空間。そこでどう動けばいいか、どう声を出せばいいか課題になった訳だけど、公演中にもう少し空間を意識して発声する必要が出てきた。今までのリズム、テンポが変わる訳だけど、これまで劇団時代に旅公演先の様々な劇場でその空間を意識して声を出してきた経験がとても役に立った。
当時先輩に「劇場で声を出さなければダメだ」と教わり、新人に一度は僕も伝えていた。その中でロビーとかではなく劇場の舞台で声を出したのは数人だったけれど、僕はいつか役に立つと信じてやり続けた。
その経験値がどのくらい活きて客席に届いたのか分からないけれど、僕は地方の市民会館で育った役者なんだと今更ながら痛感し、以前呼んで頂いた全国の演劇鑑賞団体の皆様に感謝した。
芝居で分かるものだけど、改めてキャストの皆さんの声を聞くと声にも履歴経歴育ちが表れているように思った。
僕はこれからどんな声になっていくんだろう。


まだ千穐楽から数日で2週間経っていないから慎重に過ごさなければいけないが、千穐楽まで誰一人欠けることなく終わり本当に良かった。
様々な事があり生意気ながら色々言わせて頂いた事があったり、ご迷惑をおかけした事もありました。
受け止めて下さりました劇団チャリT企画様には感謝の思いでいっぱいです。
大変お世話になりました。
本当にありがとうございました。


今回のこの公演、なんと29日土曜日から配信でご覧頂く事が出来ます!
遠方でご覧頂けなかった皆様、是非この機会に僕の父親役を、僕の家族を、カンパニーの皆さんをご覧ください!

下記リンク先でお買い求め出来ます。
「うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた」☆配信チケット
https://www.confetti-web.com/detail.php?tid=61380

支払方法選択後に「席種・券種 視聴券 梶野稔」がページ中央にあるので、そこで予約枚数を1にして次にお進みください。
是非とも、いや必ずお選びください♪

[視聴券販売期間]5月20日(木)19:00〜6月13日(日)22:00まで
※セブンーイレブン決済時の支払締切は6月13日(日)23:00です。
[配信期間]2021年5月29日(土)00:00〜6月27日(日)23:59

※上記配信期間中、お好きなタイミングでログイン後30日間(24時間×30日間)ご視聴いただけます。
視聴券:2,200円(税込)
※別途、サービス利用料198円がかかります。セブンイレブン決済の場合はさらに別途220円発券手数料がかかりますのでご注意ください。

ご検討の程、宜しくお願い申し上げます!


先日、NHKラジオでこの公演を紹介して下さり、ご観劇された篠井英介さんがInstagramにチラシをアップされていたので、御礼のコメントをさせて頂いたら「いいね」して下さり、フォローもして下さりました(涙)勿論速攻でフォローバックいたしましたm(_ _)m
このエールを胸にこれからも気を引き締めて頑張ります。いつか同じ現場でお会いする日を夢見て…。
今後ともご声援の程、宜しくお願い申し上げます!!

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(スチール:鈴木 淳)

【次回出演情報】
6月6日(日)17時〜(60分)
永山健康ランド 竹取の湯
http://www.taketorinoyu.com
※追記(5/27)緊急事態宣言再延長の為、中止となりました。

2021年05月17日

劇場に居られる幸せ

昨晩、5月16日(日)に無事、劇団チャリT企画 #33「うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた」の初日を迎える事が出来ました。稽古中に緊急事態宣言があり、予定していた稽古場が使えなくなり、違うところを劇団員さんが見つけて下さり稽古場を点々として、劇場に入った。
仕込んで頂いた舞台に立ち、照明が入ると妙に居心地が良かった。いつもは空間が変わるとやりづらくなるのだけど、ソワソワする事なく、逆に落ち着いて演技する事が出来た。
色んな雑念が全くなくなる感覚。
これは劇場という空間がもたらすものだと思う。
そして僕が育った場所である、という事だと思った。

昨年末に立たせて頂いた下北沢楽園は目の前に二方向の客席がある小劇場。初体験で刺激的でその空間に馴染むのに時間がかかったが、今回のように舞台と客席が分かれた劇場空間は育った環境だからか妙に居心地が良い。
野外劇を主にされている女優さんに聞くと本番前にビールなどを販売して、お客様と触れあった後、団扇をあおいでいる観客の前で芝居をするのに慣れているのだと言う。
やはり育った場所というのは大きく関係するようだ。

劇団時代には旅公演で全国様々な劇場に立った。芝居専用の劇場は少なく大体は市民会館という公共施設。市民の発表の場として作られているから音楽には良くてもセリフに特化しているところはほぼない。そういうところでどうセリフを言うかどう動くかを勉強してきたのだけれど、座・高円寺の『1』という今回立っている空間は横幅があり、高さもある箱型の劇場。その空間でどう動くか、どう発話するかがとても鍵になる。
場当たり(照明、音響との絡みの確認)、ゲネプロ(舞台稽古、本番同様のリハーサル)をやりつつ微調整をしていった。
その調整もやっていて楽しく幸せな時間だった。
芝居の醍醐味とはこういうところにもあると思う。

公演は23日(日)まであります。
緊急事態宣言中ではありますが、感染予防対策をしておりますので、是非ご検討ください。
劇場でお待ちしております。

☆☆☆☆☆
座・高円寺 春の劇場03
日本劇作家協会プログラム
劇団チャリT企画 #33
「うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた」
作・演出:楢原拓(chari-T)
https://www.chari-t.com/pc/information.html
2021.5.16.(日)〜23(日)
座・高円寺1
▼チケット取扱い(梶野扱い)
https://ticket.corich.jp/apply/111246/007/
(開演3h前〜は劇団TEL 070-6450-4167)

2021年05月10日

オーディション生活の始まり

先週、事務所からのお話で映画オーディションに行ってきました。
父親役を頂いた舞台の稽古中でしたが、調整して頂けて参加する事が出来た。

メールに添付されたA4用紙に男女のやりとりがある台本。届いたのは先週だけど稽古中であり、日夜セリフを入れるのに必死だったので、オーディション対策は一夜漬けになった。それで対応出来ると思っていた。が、過信だった。

会場に入ると独特の空気感に飲まれてしまい、セリフが飛んでしまった。
僕以外の男性全て、飛んでいたところを見ると難しいやりとりだった部分があったのかもしれない。だけどこういう時こそしっかり出来ないといけない。

だけど何故、セリフが飛ぶのだろう。
前回「セリフを入れる」というブログを書いたけど、僕の一番の疑問だ。
受験勉強なら覚えた事は試験中時間があるから大体書ける。(僕は書けなかったけど…。)
ただ芝居はやりとり。その時に言えないといけない。
自分のセリフだけ覚えて相手のセリフ尻をきっかけにして発話する方がいるけど、一人芝居になり、これは応用が効かない避けるべきパターン。
覚えて家では言えるのに稽古場や現場で「あれ?なんだっけ?」となる不思議。
分析すると環境の変化で刺激が入り、意識が違う方向に向いてしまう為、役の流れ、セリフを言う意識が飛んでしまうのではないかと思う。

気がつけば5月の芝居も稽古はあと3日。
もう少し時間が欲しいところだけれど、初日の幕は待ってくれない。
コロナ禍で公演出来ない方が多い中、なんだかんだで舞台が出来ていたけれど、今回も緊急事態宣言が延長となっても客数半分でなんとか上演出来そうだ。
昔は思いもしなかったけれど、これが最後の舞台になるかもしれない。諸事情があり、そんな想いも今回は生まれている。

初めての父親役、初めての第一声。
一緒に舞台に立つ仲間も産みの苦しみの中にいる。
このプレッシャーから湧き出る僕たちの芝居を観て頂けたらこんなに嬉しい事はありません。
お申し込み後に不安になりましたらキャンセルも出来ますので、ご検討の程、宜しくお願い申し上げます。


座・高円寺 春の劇場03
日本劇作家協会プログラム
劇団チャリT企画 #33
「うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた」
作・演出:楢原拓(chari-T)
2021.5.16.(日)〜23(日)
座・高円寺1
https://www.chari-t.com/pc/information.html
▼チケット取扱い(梶野扱い)
https://ticket.corich.jp/apply/111246/007/


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