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2023年12月02日

椎間板ヘルニア完治までの道 ー後編ー

前編はこちら
https://fanblogs.jp/kajinominoru/archive/311/0
中編はこちら
https://fanblogs.jp/kajinominoru/archive/312/0


引越し先の整骨院は3人体制でやられているところ。
最初男性の先生だったのだけれど、受付にいた女性が引き継いだようで何回か施術を受けた。
どうも、しっくりこないから変えてもらったのだけれど、発言の感じだとそれをよく思わなかったのかもしれない。
もう一度、その女性だった時に思い切って真意を聞いてみた。
すると目が泳いだ末に「長く治療していても治らないのですから、手術をした方がいいのでは…?」との事。
ドアを後ろ手に閉めて、整形外科に行き、手術をしたいと強く意向を伝えて、紹介状を書いてもらった。

近くの大きい病院を紹介してもらって初診。
3度目となるMRIや入念な検査の数々。
その中にまたブロック注射があり、これが相当な激痛。
他でやったのとは全然違い、5番と仙骨の間からどのルートを辿って太もも裏に痛みが起こっているか調べるもので、その先生の差し方で足の先まで電気が走るような激痛が起きる。
その猛烈な激痛によって、詳細が分かったらしい。

大きい病院に行ったらすぐ手術出来るかと思っていたら、そんな事はなくひと月後の11月1日入院、2日手術となった。

手術に悲観的な声や、手術をしても治らないという意見、そもそもヘルニアは治らないという声もあった。
しかし、今回踏み切ったのは、今年中に仕事復帰したいという猛烈な願いや、入院保険に入っているから、これ以上通院でお金を使うより、入院手術に踏み切った方が良く、経験上入院手術にマイナスイメージが無かったというのがあった。
だけど、この考えが甘かった。

全身麻酔で事故死するのは10万分の1、輸血でも事故例が僅かにあるという説明に最初はなんとも思っていなかったけれど、手術の時間が近づくにつれて不安感が増して少しパニックになった。

説明によると今回の全身麻酔は尿道に管が入るという。看護婦さんに説明を受けたけれど、どういう仕組みなのか…入るのが想像出来なかった。

手術後、起こされると白いカケラを4,5個見せられた。相当神経を圧迫していたとの事。
これでは投薬や整骨院では治らないはずで、決断は良かったらしい。
しかしここから入院中、色んな痛みや痒みと戦うことになる。

術後の夜はどちらの横向きに寝ても、下側の体側が痛くて寝られない。向きを変えようとすると患部も痛い。点滴に痛み止めを入れてもらったけれど、痛かったので坐薬を投入してもらった。
慣れないもので、入れてもらうのも痛かった。

尿道の管を抜かれる時も痛かった。
そして、その後の用をする最中が痛い。この痛みは4日程続いた。

血栓防止に弾性ストッキングを術前から付けるのだけれど、これがまた痒い。そして患部を押さえているテープも痒い。
巡回の医師に相談すると冷やして対処して欲しいとの事。
術後の他の患者にアイスノンが配られていて、何に使うのかと思っていたら、この為だった。
ストッキングから包帯に変えてもらっても痒い。これに活躍したのは念の為持ってきてたワセリン。これを塗って掻いて乾燥をした肌を潤わせて冷やした。


寝返りも出来るようになった頃にリハビリ開始。ここまで来るまで本当に治るのか不安だったけれど、どの筋肉が固まっているのか、どうインナーマッスルを鍛えていけばいいかを教えてもらい、だいぶ歩けるようになった。
固くなっていたのは、痛みが出ていた右脚太もも裏。ここをじっくり椅子から足を伸ばして、出来るだけつま先を上にあげて伸ばす。
そして、腹筋は息を吐き、ドローインを横も硬くなる程やる。
その姿勢のまま、ヒップアップやスクワット、歩行時、座っている時もなので、結構大変。前から知識はあったけれど、やると痛かったりしたし、そもそも痛くて続かなかった。

一週間と言わず長めに入院してリハビリをこなしていこうと思っていたけれど、夜なかなか寝付けないし、8人部屋がいっぱいになった。耳が敏感な僕は音を立てて食事をする人やイビキや放屁に耐えられなくなったってしまった。
リハビリは自分でも出来そうだし、自宅近くにリハビリ科がある病院があるので、リハビリ2回で退院させてもらうことにした。

近くのリハビリ科に週一回、三回通い、歩けるようになり、小走りも出来るようになったので卒業とした。
しかし、まだ固くなっていた右足太腿裏は固く、痛みというか響いたりするので、「どんな動きも出来ます!」と胸を張って言えないので、まだリハビリ期間ではある。

今回、一年半かかった5番の腰椎椎間板ヘルニア。
最後のMRIはまだだし、完治というにはまだ早いけれど、歩けるから一般的には完治の部類だろうけれど、意識としてはずっと治っていないと思って、油断せずインナーマッスルを強化し続ける必要があると思う。
術後の再発が多いとの事。
当分重い物は持たないよう注意したい。

原因を自分なりに纏めると、インナーマッスルの無さ、意識の少なさ、そこに同じ姿勢を続けていたりして、身体が悲鳴をあげたのだろう。
リハビリの先生曰く反り腰ではないらしい。
坐骨が立っていない状態で長時間座ったり、立ったりしているのが常態化して、腰に負担のかかる姿勢で歌唱や芝居をしたりしていたようだ。
寝相が良すぎるのも良くなかったようだ。
腰的には寝相が悪くゴロゴロ動く方が良いらしい。普段もどんなに良い姿勢でも同じ姿勢は良くないのだそうだ。
痛かった頃は右を下にすると痛むから左下に寝るようにしていて、同じ姿勢だから翌朝痛むという悪循環。寝ている時に悪くなっている気がしていたけれど、どうにも解決しない原因がここにあった。

長引いた最大の原因は初動ミス。
湿布がダメで弱い塗り薬しかダメな僕は整形外科に行くよりも整骨院に通えば治ると思った。
紹介されて行った最初の大きい病院でヘルニアだと判明しても、その医者の対応が悪く、整骨院を転々として、大枚はたいた為に「ここまで払ったのだから整骨院で治したい」と思い過ぎてしまった。
「手術をしても治るか分からない」と医師に言われたり、整骨院で勧められるまま鍼をやったり、色々聞いても答えは出ず、通う以外方法がなかった。

リハビリテーションを初めて受けたけれど、予想と違っていた。牽引とか機械を使うようなものばかりだと思っていたら、ストレッチをしてくれて、正しいインナーマッスルの鍛え方を教えてくださった。
こういう事をやるお店があるべきなのに、ない。
理学療法士という資格のある方がやるらしいけれど、リハビリテーション科があっても外科の先生が兼任していて、理学療法士がいないところもあるらしいから注意が必要だ。
整骨院も免許なしもいるらしい。
今は口コミで評判が色々分かるが、まずは資格があるかどうかが重要だと思う。


それにしても今回の入院で痛感したのは人間は汚いという事。
入浴しないと、どんどん身体が汚れていく。
今回初めて術後、看護婦さんに身体全身を拭いて頂いたけれど、不思議な感覚。こんな僕でも恥ずかしいものだし、申し訳ない気もした。
頭もシャンプーをしないとごわついて凄い事になる。
点滴が無くなり、先生の許可を出て、シャワーを浴びた時の爽快感は忘れられない。自分で泡立てて手を洗うという事がこんなにも気持ちの良いもので幸せな事とは知らなかった。


健康第一であり、
健康こそ一番の節約、
健康こそ一番の幸せと痛感。


入院中、色んな家庭環境が垣間見えて、居た堪れなくもなった。
中東系の人、
唯一の身内は妹という老人、
夜中、寝惚けて息子さんの名前を何度も叫ぶ女性には参った。


病室の天井を眺めていると天国で守護霊会議が行われているように思えて、こんな声が聞こえた気がした。

「もういいんじゃないですか?」
「いや、まだだめだ!」
「もう身に染みたようだから、痛みをとってあげましょうよ」


この一年、ラジオはやってきましたが、表舞台には立っていないから退団後の僕を心配されてらした方も多いかと思いますが、ご安心ください!!

梶野はこっからです!!
歌入れ前の曲も沢山ありますし、声の仕事に挑むべく稽古を重ねてきました。
青森で音楽の経験を活かせれたらとも思っています。
もちろん、僕の芝居もこれからたっぷりご覧頂きたいです。

とにかく、こっからです。
今年、とっても運勢がいいのに、このまま終わるわけがありません!
もう少しお待ち頂きながら、
ご期待ください。
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