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2018年01月22日

パナソニック汐留ミュージアム ヘレンド展へ行ってきました

ヘレンドはハンガリーにあるヘレンド村に存在する磁器の企業であり、

最初はヘレンド製陶所という名前で、クリームウェアという陶器を製造する工房だったようですが、クリームウェアは傷みやすいのであまり長持ちせず、初期のヘレンド作品はほぼ現存しない模様、展覧会ではわずか一点のみが描かれています。
その後はモール・フィシェル時代、この時代が全盛期扱いっぽく、点数多めで目玉っぽい扱いです。モール・フィシェルがヘレンドを買い取ったらしく、東洋系の磁器を模した器を制作するようになった模様。色使いやヨーロッパっぽいものの、割とテンプレっぽい中国人の小人形が付けられているなどなんとなくそれっぽい感じに、中にはいかにもな中華風の花瓶のようなものも制作しており、外見がヨーロッパっぽくないので確かにそれっぽい感じ。それ以外にも伊万里焼風の器も作っており、それも飾られています。またこのころ万博にも出展され高評価でまさに全盛期だったようです。

その後モール・フィシェルの息子たちがヘレンドを継ぐのですが、その時代はオーストリア・ハンガリー二重帝国で株価が大暴落、ヘレンドも大打撃を受けてしまったそうです。作風は父親のものを受け継ぎ発展させたもので、エナメル絵付けなども行いより豪華な感じの作品もあります、父親のものに近いものの違うものもあるといった感じでしょうか。
そして孫のイエネー・ファルカシュハージ・フィシェルの代、このころも万博に出品されるなど相変わらず高評価なれど、経営は相変わらず不安定、この時代もまだ東洋風磁器がメインだったようで、すやすや眠る日本の子供という作品も作ったようで、3点展示されてます。
最終的に株式会社化されイジュラ・グルデンという人が経営参加し、それ以降は像の制作を行うなど方向転換したようで、少なくとも展示品には東洋風は薄まっていき普通のヨーロッパ風ぽくなります。キャプションには古典的なモデルも制作して稼ぎつつ新しい作風をアーティストによって作り出すとか書いてますが、古い作風がどうなったか展示品だけでは不明。
その後共産化→国有化されたため、低コストの作品が主流になったようです、展示品は色が少なく、フィシェル時代のクラシカルな華やかさはなくシンプルなもの。のちに民営化された後の作品が最後に展示されていますが、白を使った現代アート+カジュアルといった感じの製品ですかね?見た感じ。


入口にはヘレンドのPVが流れています、もともと工場見学用のPVだったようで、この展覧会のために作られた映像ではなく古い映像であり、少々荒いです。ヘレンドではいまだ全部手作業で磁器を作っていること、また絵付け職人が600人以上いることなどをヘレンドの工場長(だった気がする)老人が孫に話すという形式。
PVだとまだ古いタイプの磁器も作ってるみたいですね。

休日とは言えまあ混雑はなかったかなという感じ。
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