池袋。狸穴の隣、キングコングの跡地に滝野川の大勝軒が移転して来て数か月。
滝野川にあったから滝野川の大勝軒なのだが、ここに来ても「滝野川 大勝軒」という店名。名前を変えられるよりわかりやすくていい。
池袋の大勝軒の系列では調子がいい時は一番おいしいと思う。この場合の調子は店と自分の両方を指す。
もり野菜が大好きなのだが量が多い。
自販機では小はもりそばとラーメンだけ選べる。あつもりはすべてのもりそばメニューで選択可能。
自販機であつ野菜を買い店の人に口頭で「小盛でお願いします」と伝える。店長と店員さんの両方が明快に答えてくれる。
10分程後、到着。
小盛になっていない。危惧していた事態発生。
文句は言いたくない。店の人に間違えたと気づかれたくもない。
がんばって完食を目指す。
デフォだと俺のキャパを超えている。
前は完食できず、麺をそのまま残すのを見られるのが嫌だったので、スープに隠して逃げるようにして帰った。
今日はとりあえず麺優先で攻める。その作戦が功を奏し、まもなく麺は全部腹に入った。
残りは野菜。けっこうな量だが、もうゴールは見えた。
と思った矢先。
さっき食べたはずのチャーシューがまた出て来た。また出て来た。まだ出て来る。
これ、チャーシュー野菜になってないか。デフォより絶対多い。
普段は嬉しいチャーシューが今はもう文字通り、お腹いっぱいだ。とんだラスボスの登場。
チャーシューは残したくない。これこそ店の人に間違えたと気づかれたくない。
限界の腹にのそのそとチャーシューと残りの野菜を入れる。
明らかに自分の食べるスピードが落ちている。
店長が「大丈夫？」と声をかけてくる。「甘すぎた？」と。いや、そうじゃないです。味は承知で来ています。問題はそこじゃないんです。自分のキャパが少ないせいなんです。
最後はチャーシューを砕いて原型をわからなくしてスープに隠して逃げるようにして退店する。
カウンターに乗せたスープの丼を店長が手にしていた。重いと思われたかな。
すいません。今日も完食できませんでした。
でも、おいしかったです。
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