2018年09月14日
注意障害とは 分類・症状・まとめ 〜高次脳機能障害〜
皆さんこんにちは!
当サイトを運営している桃の助です!
本日は「注意障害」についてまとめたいと思います。
まず初めに、注意とは何か?
ある専門家は、「必要な情報の選択と、正確で組織だった行為のプログラムの保証、およびその行為の経過に対して恒常的抑制を維持する事で、意識的活動の選択的正確を保証するもの」と述べています。
また、他の専門家は「意識的、意図的に一つの対象や、複雑な体験一つのコンポーネントに心的エネルギーを集中し、他の情動的ないし思考的内容を排除すること」とも述べています。
難しい言葉が並んでいますが、実は注意障害の定義はあいまいで、一つに定義するのは困難なんです。
なぜかと言うと、注意障害はその他の失語・失行・失認・健忘(神経心理学的障害)との関係が複雑に絡み合っているので、注意障害単独で定義する事が難しいのです。
しかし、注意障害の症状は4タイプに分類する事ができるので、このページでは注意障害の4タイプをまとめていきます。
持続的注意を簡単にいうと、「続けられる力」です。
つまり、ある一定時間刺激に反応し続けるための注意の持続力の事をいいます。
例を挙げると、ジグソーパズルを完成さえることは注意の持続が関係します。
ジグソーパズルを完成させるには、長い時間の注意と集中力を必要とします。
注意の持続が障害されると、注意や集中力が長続きしないために、短時間で作業を諦めたり、投げ出したりします。
持続的注意については皆さんも何となく想像しやすいと思います。
簡単にいうと、「見つけられる力」です。
多くの刺激や情報の中から特定の対象を選択することや、注意を集中する能力をさします。
例を挙げると、本屋さんに置いてあるたくさんの本の中から、自分の欲しい本を探すときに必要な能力が選択的注意となります。
選択的注意の障害があると、転導性(転換性)の亢進につながります。
簡単にいうと、「変えられる力」です。
異なる刺激や情報に対して注意を転換させる能力の事をいいます。
つまり、注意を柔軟に振り向ける機能のことです。
一つの事を行っている時に、違う出来事に注意を向けて対応し、その後、元の行動に上手く戻る力のことをいいます。
例を挙げるなら、音楽を聞きながら勉強をしているとき、緊急速報が流れてきました。その時に「何事だろう?」と緊急速報に聞き入ります。緊急速報が終わり特に何もなければまた勉強を始める、という状態です。
この転換的注意に障害が生じると、適切なタイミングで注意を別の場所へ向けることが出来なかったり、向いたとしても元の方へ注意が戻らなくなります。
簡単にいうと、「同時に複数の事が出来る力」です。
複数の刺激や情報に同時に注意を配分する能力、またはそれが可能な注意の容量をさします。
または、1度に2つ以上の出来事に注意を出来る事をさします(同時処理)。
例を挙げると、揚げ物をしているお母さんは、揚げ物に注意を向けながら、つまみ食いをしようとしている子どもに注意を向けています。
これが配分的注意の機能です。
配分的注意に障害がでると、料理も上手く出来なくなりますし、子どもの面倒も見れなくなります。
余談程度に捉えてもらいたいのが、ペーシング障害です。
注意障害の中の特殊型として捉えられている障害です。
1つ1つの動作が性急かつ粗雑。不用心で危なっかしい行動ばかりとります。
右半球の損傷で8.7%、左半球の損傷で3.4%の出現率という報告があります。
あまり浸透していない障害ですので、参考までに。
本日は、注意障害についてまとめました。
注意障害は高次脳機能障害の中でも、どの年代でも日常生活に困難さを及ぼす症状の一つです。
注意障害によって社会生活や家庭での生活が自立できず、介助を要することも少なくありません。
適切な評価を行い、適切な対応をとるように心掛けましょう!
最後まで読んで頂きありがとうございます!
この他にも色々な記事を書いているので、読んで頂けると嬉しいです!
それではまた!
桃の助でした!
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本日は「注意障害」についてまとめたいと思います。
注意とは…
まず初めに、注意とは何か?
ある専門家は、「必要な情報の選択と、正確で組織だった行為のプログラムの保証、およびその行為の経過に対して恒常的抑制を維持する事で、意識的活動の選択的正確を保証するもの」と述べています。
また、他の専門家は「意識的、意図的に一つの対象や、複雑な体験一つのコンポーネントに心的エネルギーを集中し、他の情動的ないし思考的内容を排除すること」とも述べています。
難しい言葉が並んでいますが、実は注意障害の定義はあいまいで、一つに定義するのは困難なんです。
なぜかと言うと、注意障害はその他の失語・失行・失認・健忘(神経心理学的障害)との関係が複雑に絡み合っているので、注意障害単独で定義する事が難しいのです。
しかし、注意障害の症状は4タイプに分類する事ができるので、このページでは注意障害の4タイプをまとめていきます。
@持続的注意(sustained attention)
持続的注意を簡単にいうと、「続けられる力」です。
つまり、ある一定時間刺激に反応し続けるための注意の持続力の事をいいます。
例を挙げると、ジグソーパズルを完成さえることは注意の持続が関係します。
ジグソーパズルを完成させるには、長い時間の注意と集中力を必要とします。
注意の持続が障害されると、注意や集中力が長続きしないために、短時間で作業を諦めたり、投げ出したりします。
持続的注意については皆さんも何となく想像しやすいと思います。
A選択的注意(selectibe attention)
簡単にいうと、「見つけられる力」です。
多くの刺激や情報の中から特定の対象を選択することや、注意を集中する能力をさします。
例を挙げると、本屋さんに置いてあるたくさんの本の中から、自分の欲しい本を探すときに必要な能力が選択的注意となります。
選択的注意の障害があると、転導性(転換性)の亢進につながります。
B転換的注意(alternative attention)
簡単にいうと、「変えられる力」です。
異なる刺激や情報に対して注意を転換させる能力の事をいいます。
つまり、注意を柔軟に振り向ける機能のことです。
一つの事を行っている時に、違う出来事に注意を向けて対応し、その後、元の行動に上手く戻る力のことをいいます。
例を挙げるなら、音楽を聞きながら勉強をしているとき、緊急速報が流れてきました。その時に「何事だろう?」と緊急速報に聞き入ります。緊急速報が終わり特に何もなければまた勉強を始める、という状態です。
この転換的注意に障害が生じると、適切なタイミングで注意を別の場所へ向けることが出来なかったり、向いたとしても元の方へ注意が戻らなくなります。
C配分的注意(divided attention)
簡単にいうと、「同時に複数の事が出来る力」です。
複数の刺激や情報に同時に注意を配分する能力、またはそれが可能な注意の容量をさします。
または、1度に2つ以上の出来事に注意を出来る事をさします(同時処理)。
例を挙げると、揚げ物をしているお母さんは、揚げ物に注意を向けながら、つまみ食いをしようとしている子どもに注意を向けています。
これが配分的注意の機能です。
配分的注意に障害がでると、料理も上手く出来なくなりますし、子どもの面倒も見れなくなります。
特殊型 ペーシング障害
余談程度に捉えてもらいたいのが、ペーシング障害です。
注意障害の中の特殊型として捉えられている障害です。
1つ1つの動作が性急かつ粗雑。不用心で危なっかしい行動ばかりとります。
右半球の損傷で8.7%、左半球の損傷で3.4%の出現率という報告があります。
あまり浸透していない障害ですので、参考までに。
おわりに
本日は、注意障害についてまとめました。
注意障害は高次脳機能障害の中でも、どの年代でも日常生活に困難さを及ぼす症状の一つです。
注意障害によって社会生活や家庭での生活が自立できず、介助を要することも少なくありません。
適切な評価を行い、適切な対応をとるように心掛けましょう!
最後まで読んで頂きありがとうございます!
この他にも色々な記事を書いているので、読んで頂けると嬉しいです!
それではまた!
桃の助でした!
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