2017年03月31日
【ぐらんぶる】マンガ 感想&あらすじ ダイビングサークルを舞台にした酒とバカ騒ぎにまみれたコメディ漫画
good!アフタヌーン。2014年5月号より連載中。既刊7巻
原作:井上堅二
他作品:バカとテストと召喚獣
作画:吉岡公威
四月・伊豆――海の近くにある伊豆大学への進学を機に、生まれ育った実家を離れ、叔父が営んでいるダイビングショップ「Grand Blue(グランブルー)」で居候生活を始めることになった北原伊織。
店の前で見覚えのある美しい女性に出会ったことで新生活への夢を膨らませた伊織は、聞こえてくる潮騒と照り付ける陽射しをその身に受けながら、目を輝かせてグランドブルーの扉を開くと・・・その目に飛び込んできたのは、筋骨隆々の男たちがマッパで酒盛りをする地獄絵図だった。
その中にいた同大学のダイビングサークル「Peek a Boo(ピーカブー)」に在籍する先輩2人から、勧誘を受けた伊織は半強制的にサークルへ参加させられ、同じ新入生のイケメン二次元オタク・今村耕平を身代わりにしようとするも、結局2人仲良く入会することに・・・。
海と美女、スキューバと酒を愛する屈強な男(マッパ)たちに囲まれ、伊織の最高に暑すぎるキャンパスライフが始まった。
・北原 伊織(きたはら いおり)
主人公。伊豆大学機械工作科1年生。夢見た薔薇色のキャンパスライフを開始数ページで打ち砕かれた主人公。意外と強靭なメンタルと高い適応力の持ち主で、ダイビングサークル「PaB」のノリには速攻で適応。ダイビングサークルへ入会しましたが、未経験どころか水が怖くて泳ぐことすらままならない状態。千紗や仲間たちによってダイビングの魅力に引かれだし、水への恐怖と不得手な泳ぎも少しずつ改善傾向にあります。当初は普通の青年でしたが、「PaB」の色に染まり出してからは酒に強くなり、服を着ないで過ごすことの方が当たり前になっています。
・古手川 千紗(こてがわ ちさ)
ヒロイン。伊織の従姉妹。、伊豆大学機械工作科1年生。海とダイビングを愛し、将来はインストラクターになることが夢。美少女であり、圧倒的に男子の比率が高いことから人気は高く、男除けのために伊織と恋人関係にあると偽装しています。伊織がハメ外して馬鹿な行動・発言をすると、まるでゴミでも見るかのような蔑んだ視線を向けています。ツンデレ少女。おそらくツンデレ娘(現状ツン8:デレ2ぐらいの比率)。当初は伊織に対して拒絶的でしたが、着実に距離を縮めている様子が伺えます。
・今村 耕平(いまむら こうへい)
伊織の同級生の悪友。金髪のイケメンだけど真性のオタクで妄想癖もあり、大学で自分を中心にした女子高生美少女ハーレムサークルを本気で夢見ていた残念イケメン。伊織の奸計にハマり、PaBへ道連れという形で入会。ダイビングは未経験だけど飲み込みはそれなりに早い。伊織とは互いを犠牲にすることを全く厭わない間柄ですが、目的が一致したときの結束力は強力。3次元にも少なからず興味はあり、伊織の妹(美少女+中学生)にはかなりご執心。声優の水樹カヤの大ファン。
・時田 信治(ときた しんじ)
伊織と同じ大学3年生。「PaB」の会長。角刈りにしている筋骨隆々の迷惑なゴツイマッチョ。ことあるごとに裸で酒盛りを始めてはっちゃけますが、ダイビングに取り組むときは真面目になり、その知識・経験・実力は高く面倒見も良い。稀に良いことを発言することもありますが、結局最後には全裸で酒になるので全て台無しです。
・寿 竜次郎(ことぶき りゅうじろう)
伊豆大学3年生。「PaB」のサークルメンバーで、信治とつるんでいることが多い人。引き締まった肉体を持つ迷惑な金髪。バーテンダーのバイトをしています。時田と同様のノリと怪物じみた身体能力を見せ、ダイビングでは真面目。
・浜岡 梓(はまおか あずさ)
青海女子大3年生。「PaB」はインカレサークルであるため、他大学の彼女も入会しています。美人でナイスバディの色っぽいお姉さんですが、「PaB」に適応している変人の1人。下着姿を晒すことに抵抗はなく、羞恥心が非常に薄い。当初伊織が耕平を狙っていると勘違いし、自分がバイセクシャルだとカミングアウト。伊織を誘惑したり、彼のことを好きだと言ったり、引っ掻き回して周囲の反応を見てニヤニヤ楽しむ迷惑な人。
・吉原 愛菜(よしわら あいな)
青海女子大1年生。登場時に金髪ウィッグをつけケバイ化粧を施していたことから、通称「ケバ子」と呼ばれていますが、素顔は素朴な顔立ち。薔薇色の大学生活を夢見てリア充だらけのテニスサークル「ティンベル」に入会。化粧の仕方など間違った努力に励んだことからサークル内ではバカにされていましたが、伊織と耕平の企てによりサークル部長に一泡吹かせ、それがきっかけとなり脱退して「PaB」へ入会。また、この出来事から伊織に好意を寄せるようになりました。
・古手川 奈々華(こてがわ ななか)
伊織の従姉で、千紗の姉。「グランブルー」の看板娘。美人でナイスバディの誰にでも優しいお姉さんですが、千紗を溺愛する重度のシスコン。千紗の男関係(特に伊織)には非常に過敏な反応を見せ、顔は笑顔でも周囲を恐れさせるオーラを放つ。
【eBookJapan】 ぐらんぶる 無料で試し読みできます
海の近くにある大学への進学を機に叔父の店に居候することになった青年が、いとこの姉妹や入会したダンビングサークルの騒がしい変人たちと共に、馬鹿騒ぎを繰り広げながら最高のキャンパスライフを送る日々を描いた物語。
大学でのキャンパスライフ、スキューバダイビングを題材にした、ギャグ満載の青春ドラマ。スキューバーが2割、バカ騒ぎが8割と、ほぼギャグに傾倒してましたね。
本作は原作・井上堅二さん、作画・吉岡公威さん、この2人での分業体制で製作されている作品。原作担当の井上堅二さんといえば、アニメ・漫画など数々のメディアミックス展開で人気となったライトノベル『バカとテストと召喚獣』で有名になった方ですね。そして、そんな井上さんの原作を、高い画力を持つ作画・吉岡公威さんの強烈な絵で描かれているのが、この漫画です。
スキューバダイビングでまず思い浮かぶ作品と言えば、『ARIA』の作者・天野こずえさんが手がけている『あまんちゅ!』が有名ですね。私も大ファンの漫画家さんです。美しく壮大な海で可愛い女の子たちがダイビングを楽しみ、その中でちょっとしたファンタジーも交えながら、きらびやかな青春を送る作品。
ですが、『あまんちゅ!』のような青春を期待してこの『ぐらんぶる』に手を出すことはおすすめしません。『あまんちゅ!』は「日常+ダイビング=癒し系作品」。それに対し、『ぐらんぶる』は「酒盛り+裸(ゴツイ男)+ごく稀にダイビング=馬鹿すぎるギャグ・コメディ作品」。というより、かの作品とこの作品を比べてはいけませんね。きっとファンに怒られる・・・。
率直に言ってしまえば、バカでアホ丸出しの漫画(もちろん褒め言葉として)。
伊豆大学にあるダイビングサークル「Peek a Boo(ピーカブー)」、通称「PaB」をメインの舞台に、主人公を中心とした馬鹿なサークル仲間がどんちゃん騒ぎを繰り広げ、ちょっとだけダイビングをする作品です。
「スキューバダイビング」は確かにこの作品の大きなテーマの1つですが、そこに過度の期待をしてしまうと面食らうことになりますので、ご注意を。ことあるごとに酒盛りを始めるため、ダイビングよりも酒と裸で騒ぎまくるゴツイ男たちの描写割合の方が圧倒的に高い。表紙よりも裏表紙の方がこの作品の真実の姿を描いています。
この作品を紹介するにあたり、真っ先に思い浮かぶのはダイビング・・・・ではなく、やはり大学生の清清しいほど真っ直ぐな馬鹿すぎるノリ。
「PaB」はダイビングがおまけみたいなほぼ「飲みサー」状態。とにかく酒!酒!酒!からの裸の男なので飲んでばかりです。ジョッキでのいっき飲みは当然として、ウーロン茶を注文すれば「ウォッカ9:ウィスキー1」で割ったウーロン茶の色をした飲み物を差し出され、水をくれたかと思えばなぜか火がつく水色をしたウォッカが出てきます。仕舞にはアルコール度数世界最高と言われる96度のスピリタスまで・・・。
酒と裸の男だけではなく、大学では合コンや学園祭などイベントごとは盛り沢山。女装をして悪ふざけ、男たちの(たまに女も)嫉妬にまみれた醜い足の引っ張り合い、女子大学園祭潜入計画など、見ていて呆れるほどバカでアホなノリの連続。
でも、そこが良い。というより、それで良い。登場人物たちが素直に真っ直ぐバカなことをしてくれるので、こちらも素直に笑わせてもらえます。
この作品に潤いを与えてくれる素敵な女性陣も魅力的。現時点での主なメンバーは、古手川千紗(こてがわ ちさ)、古手川奈々華(こてがわ ななか)、浜岡梓(はまおか あずさ)、吉原愛菜(よしわら あいな)の5名。
中には「PaB」の色に染まっている人もいますが、皆それぞれ個性があり、可愛い子や美人な女性ばかり。とはいえ、やはりこの作品で「普通」のキャラなど皆無。作品に華を添えてはくれますが、当然なにかしらの強烈な特徴はお約束で完備しております。
そんな彼女たちとのラブコメ展開にも突入しますので、そのあたりも注目すべき本作の見所ですね。
基本的にバカ騒ぎしてる作品なので忘れそうになりますが、これは「ダイビング」漫画でもありますからね。たまにですけどダイビング描写も当然あります。
漫画家さんの作画レベルが非常に高く、海の中でのシーンはとても美しい世界を描いていました。ちょっと卑怯でもありますね。これまで散々汚いものを見せ付けられていた後なので、その美しさは一層の輝きを放っているかのようにも感じられ、目と心を見事に奪われることになります。そして、何もかもを綺麗に洗い流してもらえたと思ったら、すぐに現実へ引き戻されるという落差。このバランス配分は見事な構成ではないかと。
ダイビングサークルを舞台にした酒と男の裸にまみれた青春ギャグ漫画、とても笑わせてもらえました。散々アホだバカだと連呼してきましたが、あそこまで大学生活を楽しめている姿はちょっとだけうらやましく思いましたね。まあ、大量の酒と裸は勘弁願いたいですけど。
ギャグと秀逸なセリフ回しで笑え、ラブコメも今後の展開が気になり、キャラデザ・背景ともに最高。たまに挟んでくるシリアスが普段のバカ騒ぎとは異なる雰囲気でギャップを生み、迂闊にも若干感動させられてしまった描写もありました。ただ、下品な表現が飛び交っている作品なので、その辺苦手な人や許容できない人は避けた方がよろしいかと思います。
コメディ漫画が好きな人、アホでバカなノリが好きな人、ダイビングに興味がある人、あと「バカテス」が好きな人なら楽しめると思いますので、よければ読んでみてください。おすすめさせていただきます。
原作:井上堅二
他作品:バカとテストと召喚獣
作画:吉岡公威
あらすじ
四月・伊豆――海の近くにある伊豆大学への進学を機に、生まれ育った実家を離れ、叔父が営んでいるダイビングショップ「Grand Blue(グランブルー)」で居候生活を始めることになった北原伊織。
店の前で見覚えのある美しい女性に出会ったことで新生活への夢を膨らませた伊織は、聞こえてくる潮騒と照り付ける陽射しをその身に受けながら、目を輝かせてグランドブルーの扉を開くと・・・その目に飛び込んできたのは、筋骨隆々の男たちがマッパで酒盛りをする地獄絵図だった。
その中にいた同大学のダイビングサークル「Peek a Boo(ピーカブー)」に在籍する先輩2人から、勧誘を受けた伊織は半強制的にサークルへ参加させられ、同じ新入生のイケメン二次元オタク・今村耕平を身代わりにしようとするも、結局2人仲良く入会することに・・・。
海と美女、スキューバと酒を愛する屈強な男(マッパ)たちに囲まれ、伊織の最高に暑すぎるキャンパスライフが始まった。
主要登場人物
・北原 伊織(きたはら いおり)
主人公。伊豆大学機械工作科1年生。夢見た薔薇色のキャンパスライフを開始数ページで打ち砕かれた主人公。意外と強靭なメンタルと高い適応力の持ち主で、ダイビングサークル「PaB」のノリには速攻で適応。ダイビングサークルへ入会しましたが、未経験どころか水が怖くて泳ぐことすらままならない状態。千紗や仲間たちによってダイビングの魅力に引かれだし、水への恐怖と不得手な泳ぎも少しずつ改善傾向にあります。当初は普通の青年でしたが、「PaB」の色に染まり出してからは酒に強くなり、服を着ないで過ごすことの方が当たり前になっています。
・古手川 千紗(こてがわ ちさ)
ヒロイン。伊織の従姉妹。、伊豆大学機械工作科1年生。海とダイビングを愛し、将来はインストラクターになることが夢。美少女であり、圧倒的に男子の比率が高いことから人気は高く、男除けのために伊織と恋人関係にあると偽装しています。伊織がハメ外して馬鹿な行動・発言をすると、まるでゴミでも見るかのような蔑んだ視線を向けています。ツンデレ少女。おそらくツンデレ娘(現状ツン8:デレ2ぐらいの比率)。当初は伊織に対して拒絶的でしたが、着実に距離を縮めている様子が伺えます。
・今村 耕平(いまむら こうへい)
伊織の同級生の悪友。金髪のイケメンだけど真性のオタクで妄想癖もあり、大学で自分を中心にした女子高生美少女ハーレムサークルを本気で夢見ていた残念イケメン。伊織の奸計にハマり、PaBへ道連れという形で入会。ダイビングは未経験だけど飲み込みはそれなりに早い。伊織とは互いを犠牲にすることを全く厭わない間柄ですが、目的が一致したときの結束力は強力。3次元にも少なからず興味はあり、伊織の妹(美少女+中学生)にはかなりご執心。声優の水樹カヤの大ファン。
・時田 信治(ときた しんじ)
伊織と同じ大学3年生。「PaB」の会長。角刈りにしている筋骨隆々の迷惑なゴツイマッチョ。ことあるごとに裸で酒盛りを始めてはっちゃけますが、ダイビングに取り組むときは真面目になり、その知識・経験・実力は高く面倒見も良い。稀に良いことを発言することもありますが、結局最後には全裸で酒になるので全て台無しです。
・寿 竜次郎(ことぶき りゅうじろう)
伊豆大学3年生。「PaB」のサークルメンバーで、信治とつるんでいることが多い人。引き締まった肉体を持つ迷惑な金髪。バーテンダーのバイトをしています。時田と同様のノリと怪物じみた身体能力を見せ、ダイビングでは真面目。
・浜岡 梓(はまおか あずさ)
青海女子大3年生。「PaB」はインカレサークルであるため、他大学の彼女も入会しています。美人でナイスバディの色っぽいお姉さんですが、「PaB」に適応している変人の1人。下着姿を晒すことに抵抗はなく、羞恥心が非常に薄い。当初伊織が耕平を狙っていると勘違いし、自分がバイセクシャルだとカミングアウト。伊織を誘惑したり、彼のことを好きだと言ったり、引っ掻き回して周囲の反応を見てニヤニヤ楽しむ迷惑な人。
・吉原 愛菜(よしわら あいな)
青海女子大1年生。登場時に金髪ウィッグをつけケバイ化粧を施していたことから、通称「ケバ子」と呼ばれていますが、素顔は素朴な顔立ち。薔薇色の大学生活を夢見てリア充だらけのテニスサークル「ティンベル」に入会。化粧の仕方など間違った努力に励んだことからサークル内ではバカにされていましたが、伊織と耕平の企てによりサークル部長に一泡吹かせ、それがきっかけとなり脱退して「PaB」へ入会。また、この出来事から伊織に好意を寄せるようになりました。
・古手川 奈々華(こてがわ ななか)
伊織の従姉で、千紗の姉。「グランブルー」の看板娘。美人でナイスバディの誰にでも優しいお姉さんですが、千紗を溺愛する重度のシスコン。千紗の男関係(特に伊織)には非常に過敏な反応を見せ、顔は笑顔でも周囲を恐れさせるオーラを放つ。
【eBookJapan】 ぐらんぶる 無料で試し読みできます
感想・見所
海の近くにある大学への進学を機に叔父の店に居候することになった青年が、いとこの姉妹や入会したダンビングサークルの騒がしい変人たちと共に、馬鹿騒ぎを繰り広げながら最高のキャンパスライフを送る日々を描いた物語。
大学でのキャンパスライフ、スキューバダイビングを題材にした、ギャグ満載の青春ドラマ。スキューバーが2割、バカ騒ぎが8割と、ほぼギャグに傾倒してましたね。
本作は原作・井上堅二さん、作画・吉岡公威さん、この2人での分業体制で製作されている作品。原作担当の井上堅二さんといえば、アニメ・漫画など数々のメディアミックス展開で人気となったライトノベル『バカとテストと召喚獣』で有名になった方ですね。そして、そんな井上さんの原作を、高い画力を持つ作画・吉岡公威さんの強烈な絵で描かれているのが、この漫画です。
スキューバダイビングでまず思い浮かぶ作品と言えば、『ARIA』の作者・天野こずえさんが手がけている『あまんちゅ!』が有名ですね。私も大ファンの漫画家さんです。美しく壮大な海で可愛い女の子たちがダイビングを楽しみ、その中でちょっとしたファンタジーも交えながら、きらびやかな青春を送る作品。
ですが、『あまんちゅ!』のような青春を期待してこの『ぐらんぶる』に手を出すことはおすすめしません。『あまんちゅ!』は「日常+ダイビング=癒し系作品」。それに対し、『ぐらんぶる』は「酒盛り+裸(ゴツイ男)+ごく稀にダイビング=馬鹿すぎるギャグ・コメディ作品」。というより、かの作品とこの作品を比べてはいけませんね。きっとファンに怒られる・・・。
率直に言ってしまえば、バカでアホ丸出しの漫画(もちろん褒め言葉として)。
伊豆大学にあるダイビングサークル「Peek a Boo(ピーカブー)」、通称「PaB」をメインの舞台に、主人公を中心とした馬鹿なサークル仲間がどんちゃん騒ぎを繰り広げ、ちょっとだけダイビングをする作品です。
「スキューバダイビング」は確かにこの作品の大きなテーマの1つですが、そこに過度の期待をしてしまうと面食らうことになりますので、ご注意を。ことあるごとに酒盛りを始めるため、ダイビングよりも酒と裸で騒ぎまくるゴツイ男たちの描写割合の方が圧倒的に高い。表紙よりも裏表紙の方がこの作品の真実の姿を描いています。
この作品を紹介するにあたり、真っ先に思い浮かぶのはダイビング・・・・ではなく、やはり大学生の清清しいほど真っ直ぐな馬鹿すぎるノリ。
「PaB」はダイビングがおまけみたいなほぼ「飲みサー」状態。とにかく酒!酒!酒!からの裸の男なので飲んでばかりです。ジョッキでのいっき飲みは当然として、ウーロン茶を注文すれば「ウォッカ9:ウィスキー1」で割ったウーロン茶の色をした飲み物を差し出され、水をくれたかと思えばなぜか火がつく水色をしたウォッカが出てきます。仕舞にはアルコール度数世界最高と言われる96度のスピリタスまで・・・。
酒と裸の男だけではなく、大学では合コンや学園祭などイベントごとは盛り沢山。女装をして悪ふざけ、男たちの(たまに女も)嫉妬にまみれた醜い足の引っ張り合い、女子大学園祭潜入計画など、見ていて呆れるほどバカでアホなノリの連続。
でも、そこが良い。というより、それで良い。登場人物たちが素直に真っ直ぐバカなことをしてくれるので、こちらも素直に笑わせてもらえます。
この作品に潤いを与えてくれる素敵な女性陣も魅力的。現時点での主なメンバーは、古手川千紗(こてがわ ちさ)、古手川奈々華(こてがわ ななか)、浜岡梓(はまおか あずさ)、吉原愛菜(よしわら あいな)の5名。
中には「PaB」の色に染まっている人もいますが、皆それぞれ個性があり、可愛い子や美人な女性ばかり。とはいえ、やはりこの作品で「普通」のキャラなど皆無。作品に華を添えてはくれますが、当然なにかしらの強烈な特徴はお約束で完備しております。
そんな彼女たちとのラブコメ展開にも突入しますので、そのあたりも注目すべき本作の見所ですね。
基本的にバカ騒ぎしてる作品なので忘れそうになりますが、これは「ダイビング」漫画でもありますからね。たまにですけどダイビング描写も当然あります。
漫画家さんの作画レベルが非常に高く、海の中でのシーンはとても美しい世界を描いていました。ちょっと卑怯でもありますね。これまで散々汚いものを見せ付けられていた後なので、その美しさは一層の輝きを放っているかのようにも感じられ、目と心を見事に奪われることになります。そして、何もかもを綺麗に洗い流してもらえたと思ったら、すぐに現実へ引き戻されるという落差。このバランス配分は見事な構成ではないかと。
ダイビングサークルを舞台にした酒と男の裸にまみれた青春ギャグ漫画、とても笑わせてもらえました。散々アホだバカだと連呼してきましたが、あそこまで大学生活を楽しめている姿はちょっとだけうらやましく思いましたね。まあ、大量の酒と裸は勘弁願いたいですけど。
ギャグと秀逸なセリフ回しで笑え、ラブコメも今後の展開が気になり、キャラデザ・背景ともに最高。たまに挟んでくるシリアスが普段のバカ騒ぎとは異なる雰囲気でギャップを生み、迂闊にも若干感動させられてしまった描写もありました。ただ、下品な表現が飛び交っている作品なので、その辺苦手な人や許容できない人は避けた方がよろしいかと思います。
コメディ漫画が好きな人、アホでバカなノリが好きな人、ダイビングに興味がある人、あと「バカテス」が好きな人なら楽しめると思いますので、よければ読んでみてください。おすすめさせていただきます。
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私はアニメ放送が始まってからですが、理屈なくハマりました。
しんどい時には元気をもらえます。
堅苦しく考えないで、笑おうよって。
自分の楽しかった学生時代もあれこれフィードバックして、
見た翌日には気持ちが軽くなって、またその日一日が頑張れます。
たまに、、忘れないようにふれているダイビングの描写もいい感じです。
こんなお馬鹿なノリの漫画も、たまにはいいですよねって。。♪