2017年02月19日
【紹介した作品の新刊発売情報】花と黒鋼 第3巻 他2作品
2017年2月20日〜2月26日発売予定の新刊。
このブログで紹介した作品や関連作品の新刊情報と、試し読みした作品の感想。
花と黒鋼 第3巻 2017年2月20日発売
花と黒鋼の過去記事はこちら
試し読みをして気になった作品もふたつ紹介します。
眼鏡橋華子の見立て 第01巻
著者:松本 救助
掲載:モーニング
2017年2月23日発売
日本のメガネ人口は六千万人、2人に1人がメガネをかけている時代、一体そのうちどれだけの人が自分に合う本当のメガネに出会っているのでしょうか。
メガネ記事の特集をまかされた川原は、カメラマンの安西と共に取材をしている途中、和装に身を包んだ謎のメガネ美女・眼鏡橋華子(めがねばし はなこ)と出会う。「眼鏡画廊」という店を営む華子に安西のメガネが合っていないことを指摘され、後日その彼と一緒に取材を兼ねて店を訪れた川原。
メガネを選ぶことは自分自身と向き合う行為だと説く彼女から、1つのメガネを紹介される。メガネひとつで印象をガラリと変えた安西を見た川原は、メガネに、そして眼鏡橋華子という女性に強い興味を抱いていく。
めくるめくメガネの世界を美しい眼鏡橋華子が懇切丁寧に案内してくれるメガネ漫画。
著者の松本救助さんは、「メガネが好きだと言っていたら、ここまで来てしまいました」とのこと。
ありそうであまりなかったジャンル、とにかくメガネ愛が半端ない作品。マニアック過ぎるメガネ知識で溢れていますね。この作品の主役は「メガネ」で、眼鏡橋華子はその案内人と言った方が正しいのかもしれません。
メガネっ娘を強く押した作品ならあまり珍しくはありませんが、本作はそのメガネっ娘がメガネを強く押す作品とでも言えましょうか。終始メガネの専門知識をこれでもかと詰め込んでいる内容。
メガネフレームの素材、フィッティングなど、メガネに関するお役立ちなうんちくが満載なので、とても勉強になります。その解説がくどくなく、強烈なキャラクターと自然な会話の流れに織り交ぜられているので、頭にすんなり入ってくるのも好印象。
もちろん眼鏡橋華子さんも魅力的。うっとりしてしまいそうになるほど和服とメガネがとても似合った美しい女性です。ただ、メガネが関わると少し変態になってしまう一面もありました。お客が極上の1本に出会った際は、「欲情してしまいます」と訳のわからないことを言い放つ変態。
ただ、そのメガネ愛は本物で、どれだけ素晴らしいかを我を忘れて力説し、格言めいたこともたった2話のなかで数多く聞かせてもらえました。
メガネ好き、メガネをかけた女性が好きな人にはたまらない一作になること間違いないでしょう。
試し読みはモーニングさんの公式サイトで1話、2話を配信しています。(こちら)
あしあと探偵 第01巻
著者:園田 ゆり
掲載:アフタヌーン
2017年2月23日発売
毎年8万人以上の人が誰に知られることなく姿を消している日本。家出、夜逃げ、生き別れ、犯罪、病、そんな失踪者を捜すことを生業としている人達がいる。
「犬養探偵社」――人捜し、所在調査、行方調査を主に請け負う探偵事務所。依頼を受けた行方不明の失踪者を、残されたわずかな「あしあと」から探し出す人捜いのプロ集団。
そんな探偵事務所に入社した新人の麦野は、教育係のちょっと変わった天才探偵・寺崎と行動を共にすることになり、様々な理由から姿を消した人達が残した小さな痕跡を見つけ出し、待ち人のもとへ届けるために知恵を巡らし調査にあたる。
消えた人たちを知恵と根気で捜し出す探偵たちの物語。「探偵」vs「失踪者」の社会派人間ドラマです。
調べてみたら実際に日本では年間約8万〜10万の人達が行方不明になっているようですね。ちょっと驚きました。1話のような認知症失踪者も3年連続で1万人を超え、2016年(平成28年)は1万2千人を超えています。ただ、所在確認できた人は、過去に失踪してその年に見つかった例も含まれますが、失踪者全体でも認知症患者でも9割以上というデータもありました。
本作はそんな失踪者を捜す探偵物語なわけですが、1話の内容はシリアスであっても予想していたほど愛憎まみれるようなドロドロ展開はなく、哀愁を漂わせながらも家族の温かな繋がりを感じられ、読後感は良かったです。まあ、1話だけでは全体の雰囲気は判然としませんけど。
見つけ出すまでの過程もそれなりに論理的だったので、推理モノとしても楽しめるのではないかと思います。
メインは新人探偵の麦野と先輩探偵の寺崎のバディ。変人気味の天才と平凡だけど根性はある2人組という、探偵・刑事モノでは定番の組み合わせ。
寺崎さんは無表情で掴みどころのない人物ですが、独特の感性と高い観察力を有し、誰も気づかない僅かに残された“あしあと”から答えを解き明かす推理力もある天才系。誰に合わせることなく我が道を突き進む・・・・まあ、マイペースな人です。
麦野くんは普通の感性を持った常識人。特別秀でた能力は今のところは見受けられませんでしたが、寺崎さんの非常識な行動にもついていける根性と意外と丈夫な体の持ち主。あと、動物に好かれ、素直なところもありますね。
探偵モノ作品は数多く存在しますが、人捜しに特化させたのは面白い着眼点ですね。2話以降どのような理由を抱えた失踪者が出てくるのか、そんな彼らがどのような人間ドラマを織り成すのか、そして麦野・寺崎バディが何をどう解き明かすのか、派手さはないけどとても楽しみです。
試し読みはアフタヌーンさんの公式サイトで1話を配信しています。(こちら)
このブログで紹介した作品や関連作品の新刊情報と、試し読みした作品の感想。
花と黒鋼 第3巻 2017年2月20日発売
花と黒鋼の過去記事はこちら
試し読みをして気になった作品もふたつ紹介します。
眼鏡橋華子の見立て 第01巻
著者:松本 救助
掲載:モーニング
2017年2月23日発売
日本のメガネ人口は六千万人、2人に1人がメガネをかけている時代、一体そのうちどれだけの人が自分に合う本当のメガネに出会っているのでしょうか。
メガネ記事の特集をまかされた川原は、カメラマンの安西と共に取材をしている途中、和装に身を包んだ謎のメガネ美女・眼鏡橋華子(めがねばし はなこ)と出会う。「眼鏡画廊」という店を営む華子に安西のメガネが合っていないことを指摘され、後日その彼と一緒に取材を兼ねて店を訪れた川原。
メガネを選ぶことは自分自身と向き合う行為だと説く彼女から、1つのメガネを紹介される。メガネひとつで印象をガラリと変えた安西を見た川原は、メガネに、そして眼鏡橋華子という女性に強い興味を抱いていく。
めくるめくメガネの世界を美しい眼鏡橋華子が懇切丁寧に案内してくれるメガネ漫画。
著者の松本救助さんは、「メガネが好きだと言っていたら、ここまで来てしまいました」とのこと。
ありそうであまりなかったジャンル、とにかくメガネ愛が半端ない作品。マニアック過ぎるメガネ知識で溢れていますね。この作品の主役は「メガネ」で、眼鏡橋華子はその案内人と言った方が正しいのかもしれません。
メガネっ娘を強く押した作品ならあまり珍しくはありませんが、本作はそのメガネっ娘がメガネを強く押す作品とでも言えましょうか。終始メガネの専門知識をこれでもかと詰め込んでいる内容。
メガネフレームの素材、フィッティングなど、メガネに関するお役立ちなうんちくが満載なので、とても勉強になります。その解説がくどくなく、強烈なキャラクターと自然な会話の流れに織り交ぜられているので、頭にすんなり入ってくるのも好印象。
もちろん眼鏡橋華子さんも魅力的。うっとりしてしまいそうになるほど和服とメガネがとても似合った美しい女性です。ただ、メガネが関わると少し変態になってしまう一面もありました。お客が極上の1本に出会った際は、「欲情してしまいます」と訳のわからないことを言い放つ変態。
ただ、そのメガネ愛は本物で、どれだけ素晴らしいかを我を忘れて力説し、格言めいたこともたった2話のなかで数多く聞かせてもらえました。
メガネ好き、メガネをかけた女性が好きな人にはたまらない一作になること間違いないでしょう。
試し読みはモーニングさんの公式サイトで1話、2話を配信しています。(こちら)
あしあと探偵 第01巻
著者:園田 ゆり
掲載:アフタヌーン
2017年2月23日発売
毎年8万人以上の人が誰に知られることなく姿を消している日本。家出、夜逃げ、生き別れ、犯罪、病、そんな失踪者を捜すことを生業としている人達がいる。
「犬養探偵社」――人捜し、所在調査、行方調査を主に請け負う探偵事務所。依頼を受けた行方不明の失踪者を、残されたわずかな「あしあと」から探し出す人捜いのプロ集団。
そんな探偵事務所に入社した新人の麦野は、教育係のちょっと変わった天才探偵・寺崎と行動を共にすることになり、様々な理由から姿を消した人達が残した小さな痕跡を見つけ出し、待ち人のもとへ届けるために知恵を巡らし調査にあたる。
消えた人たちを知恵と根気で捜し出す探偵たちの物語。「探偵」vs「失踪者」の社会派人間ドラマです。
調べてみたら実際に日本では年間約8万〜10万の人達が行方不明になっているようですね。ちょっと驚きました。1話のような認知症失踪者も3年連続で1万人を超え、2016年(平成28年)は1万2千人を超えています。ただ、所在確認できた人は、過去に失踪してその年に見つかった例も含まれますが、失踪者全体でも認知症患者でも9割以上というデータもありました。
本作はそんな失踪者を捜す探偵物語なわけですが、1話の内容はシリアスであっても予想していたほど愛憎まみれるようなドロドロ展開はなく、哀愁を漂わせながらも家族の温かな繋がりを感じられ、読後感は良かったです。まあ、1話だけでは全体の雰囲気は判然としませんけど。
見つけ出すまでの過程もそれなりに論理的だったので、推理モノとしても楽しめるのではないかと思います。
メインは新人探偵の麦野と先輩探偵の寺崎のバディ。変人気味の天才と平凡だけど根性はある2人組という、探偵・刑事モノでは定番の組み合わせ。
寺崎さんは無表情で掴みどころのない人物ですが、独特の感性と高い観察力を有し、誰も気づかない僅かに残された“あしあと”から答えを解き明かす推理力もある天才系。誰に合わせることなく我が道を突き進む・・・・まあ、マイペースな人です。
麦野くんは普通の感性を持った常識人。特別秀でた能力は今のところは見受けられませんでしたが、寺崎さんの非常識な行動にもついていける根性と意外と丈夫な体の持ち主。あと、動物に好かれ、素直なところもありますね。
探偵モノ作品は数多く存在しますが、人捜しに特化させたのは面白い着眼点ですね。2話以降どのような理由を抱えた失踪者が出てくるのか、そんな彼らがどのような人間ドラマを織り成すのか、そして麦野・寺崎バディが何をどう解き明かすのか、派手さはないけどとても楽しみです。
試し読みはアフタヌーンさんの公式サイトで1話を配信しています。(こちら)
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/5962366
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック