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2015年06月27日

085.バイオハザード5

バイオハザード5 Xbox 360 プラチナコレクション



 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「BIO HAZARD 5」のレビューです。
 バイオシリーズはバイオらしさの最高峰として「4」を境に、目指す方向性がシフトしたように見受けられます。そのため、その変化に違和感を感じる人や、にじり寄ってくるゾンビたちの本能的な恐怖、角の先や扉の向こうから突然何かが飛び出してくるドッキリ、少ないアイテム欄と枯渇しがちな資源をやりくりする生存戦略などを愛していた人たちからはあまり高い評価を得られませんでした。
 ただ、私個人が見るに、バイオハザード5はTPSスタイルのアクションゲームとして、十分に肉厚で大変よく出来たゲームだと思っています。

公式サイト

 バイオらしさとはなんぞや、というところですが、人それぞれ思うところはおありでしょうが、だいたい、今上記したような部分が主ではないでしょうか。
 インターフェースや操作性のよく似ている4と5を比べるのが一番わかりやすいと思います。
 そのため、便宜上4以前、5以降と分けて考えていますが、本シリーズは良い所も悪い所もシリーズを追うごとに少しずつ変化していく作品でして、4でのこの要素が5では無くなった、あるいはその逆、と断定するものではありません。

 バイオ4から5、6へとシリーズが進み、一番大きく変更されたのは、「恐怖」に対するアプローチではないかと思いました。
 
 バイオ4までは何もない虚空や暗闇に何かを想像して恐怖を煽る、気にもかけなかったモノが突然動く、ロードという現実的な問題を克服するために演出される「ドア開け&階段」、これらは「先に何かいるんじゃないか」というプレイヤーの想像力を刺激し、恐怖を煽る本能的なアプローチでした。
 オカルトじみたところがあり、いかにも日本人の好きなパターンです。
 対して5以降は、ゲームとしての臨場感、ドキドキハラハラ(ある意味釣り橋効果)を混ぜて、生理的な恐怖でプレイヤーにアプローチしてきます。
 粘液や血が飛び散ったり、いわゆる気持ち悪いクリーチャーなどです。
 これらの演出にはハードの進化が欠かせず、PS2でこのようなぬめぬめぐちゃぐちゃしたクリーチャーを作ろうとしても、難しかったのではないでしょうか。

 また、5以降プレイヤーは共闘を意識し、シングルでもマルチでも遊べるように設計されていますから、先に進ませるモチベーション(迫力の演出や快適さ、およびルートの明快さ)や、やられることの恐怖感やリスク管理よりも、助け合って難所を潜り抜ける快感を感じてもらいたかったのではないでしょうか。
 そのような理由から、プレイヤーの想像力に働きかける本能的な恐怖へのアプローチは適さないと考え、比較的誰にでも「怖い」「気持ち悪い」と受け取ってもらえる生理的恐怖へとシフトチェンジしたんだと、あるへは思いました。

 他にも様々に考えられますが、もう一つはやっぱり、製作者の考えるバイオハザードというのは、むしろこっち側だったんじゃないかな、ということです。
 今までのバイオシリーズの恐怖感、我々が感じていた面白さというのは、少ない容量や技術の限界をどうにか誤魔化し、そこで出来る最高の演出を、と絞り出されたアイデアの結晶で、本当に目指していたのはやはり、映画のような派手な演出と気持ち悪いクリーチャーに囲まれて大暴れするアクションゲームだったんじゃないかと。

 バイオといえばゾンビ、リソース管理、ラジコン操作、などアナログな部分ばかりもてはやされていますが、私自身バイオシリーズをプレイした記憶を探ってみると、たしかにそういう部分はありながらも、「もっと派手に迫り来るクリーチャーたちを裁きながら出口へと駆け抜けるような、映画のようなハラハラするアクションを再現したいんだ」という叫びを感じるようなシーンが、どのタイトルにも必ずありました。

 前置きというか、うっとうしい持論展開が続いてしまいましたが、そんな風に考えてみると、本作5も、少しは印象が変わるのではないでしょうか。

 たしかに、怖さはなくなりましたし、ゾンビらしいゾンビもいませんが、アクションゲームとして、美麗なグラフィックのモンスターゲーとして、そしてなにより協力マルチプレイゲーとして、非常に骨太で面白い作品だと思っています。

 もちろん、従来のシリーズとしての良さも、薄味にはなりましたが無視されているわけではありません。
 私は妹と二人でオフライン画面分割でプレイしましたが、二人して終始「弾……弾はどこだ」と呟きながらプレイしました。
 私のゲームに対する恐怖、ドッキリ耐性は妹ともどもカンストしていますので、素直に怖いとかビックリした、というものはありませんが、狙って設置された部分はあったと思います。
 それよりもやっぱり相棒と二人でクリーチャーどもを千切っては投げ、ぎゃーぎゃー言いながらボタンを連打するのが一番楽しいのです。

攻略サイト



2015年06月26日

084.NINJA BLADE

NINJA BLADE(ニンジャ ブレイド)



 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「NINJA BLADE」のレビューです。忍者ではなくNINJAですのでお間違えなきよう。また、私も実際にプレイするまで混同していたんですが「NINJA GAIDEN」通称ニンジャガとは別物です。

 名前、ゲーム仕様的によく似たスーパーNINJAアクションですが、超難易度を誇る鬼畜ゲーニンジャガに対して、こちらは程よい難易度であり、さくさくと攻略できたので正直なところ、印象は薄いです。
 決して悪いゲームではなく、迫力のシネマティックアクションは見応えがあり、ゲームプレイにも変にひねくれた部分がないので素直に楽しめると思います。

 本作は「シネマティックアクション」と銘打つように、映画的構成、演出、没入感を目指して作られた作品であり、派手で爽快、飛ぶ跳ねる駆け上る躍動感を大事にしています。
 そのため、ステージが始まると手を休める暇はほとんどなく(≠敵の攻撃が激しい)、間に挟まれるムービーシーンもQTEによる操作を求められます。
 QTEイベントに失敗すると、時間が巻き戻るような演出とともに直前からリトライできるのは斬新だと思いました。

 QTEの是非についてですが、私はそのゲーム作品の演出の一部としてQTEを見るので、否定的な意見を持つことは少ないです。

 基本的に一本道ながら、ほどよく立体的なステージ構成はなかなか秀逸だと感じました。コンセプトである躍動感を感じられるよう、縦横無尽に駆け回りながらも、複雑すぎて迷うことはないでしょう。

 すこし意地悪に言えば、映画のように飛んだり跳ねたりナンチャッテNINJAのありえない挙動を見ながら、一気にクリアし、楽しかったのは覚えているけど、もっと具体的な感想も印象も、クリアと同時に風のように消えてしまう、パンチに欠けつつも良い意味でB級な味ですね。


★攻略ワンポイント☆

 というほど確かな記憶でもありませんけど、プレイ中見つけたちょっとした小技なんかを書き留めておこうと思います。もしかしたら攻略wikiにも書いてあるかも。

 ガードキャンセルが強力であること。特に大剣なんかは、コンボを全部繋げるより、1、2段目でガードキャンセルしてループしたほうが、ボスの体力もごりごり削れたと思います。

 M8のお師匠様戦ですが、てこずった記憶があります。一刀のみだったか、被ダメ規定以下だったか。
 解放されたNINJA BLADEってガードできましたっけ? 自前の攻略メモにはM8の一刀のみでクリアの欄に、ガードOKと注釈があります。これは、お師匠様の攻撃を指定の刀ではなく大剣でガードし、すぐに指定の刀に切り替えて撃破しても実績が解除されたという意味で、攻撃に使用しないならば他の武器に切り替えても良い、ということになります。
 この戦法で安全にこのステージを抜けられたように記憶していますが、肝心なことは忘れてしまいました。攻略のヒントになるでしょうか?

攻略サイト



2015年06月25日

083.スターオーシャン4 TLH

スターオーシャン4 -THE LAST HOPE-(特典なし)



 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら、悪名高き「Star Ocean4 The Last Hope」のレビューです。通称・SO4とかTLHとか。

 まず、私はこの作品、不当に評価されていると感じており、個人的に純粋に評価するなら良ゲーです。
 Disk3枚組みの壮大な冒険が繰り広げられますし、戦闘もスターオーシャンシリーズの名に恥じない爽快な出来で、PS2時代から受け継がれてきた日本的RPGとしてきちんと遊べる出来です。

公式サイト

 しかし、世間の目だって節穴ではありませんから、これらの地盤を揺るがすほどの大きな欠点があることも無視できません。
 とりあえず、ストーリーが、とか、キャラが、とかいった話は置いておきます。

 最初の欠点はムービーでしょうか。
 本作は、類まれに見るほどの長大なムービーゲーでもあります。シナリオの合間に挟まれるムービーの長さが30分超、ワイヤレスコントローラなら自動で電源が切れるのもザラです。
 しかもそれは単発ではなく、たとえば新しい街に着いたり、ボスとの戦闘の前口上だったり、仲間フラグだったり、結構多いです。
 逆に感心してしまいますね。これだけのムービーを挟んでいるにもかかわらず、ゲームクリア後に戦闘し足りない、とか、もっとキャラ動かしたい、などのゲームプレイには不満を抱かないのですから。
 本作はムービーゲーですけど、ちゃんとRPGとして成り立っており、ボリューム不足、ムービーでの水増し感というのは感じません。
 私は別にムービーゲーについて特別な感情を抱いているわけでもないので、これは長所でもあると感じた次第です。

 そのムービーに関してもう一つ欠点があります。これは人の感じ方にも拠るとは思いますが、GOOD方向に作用するとはあまり思えません。
 キャラモデルとモーションについてです。
 このゲーム、戦闘パートに関しては物凄く力と気合いを入れてあるのが一見してわかるのですが、ムービー制作に関してはかなり手を抜いている印象を受けました。
 まるで人形のような微妙に頭身が合ってないようなキャラモデルに関しては好き嫌いあれど、トライエースのお家芸だと思っています。
 が、それと相まってのムービー中のモーション(=動き)があまりにも人間臭く、更にはお芝居臭く、全編を通してムービーに熱中するのは難しいと思います。
 さすがXbox360、色合いや光沢に関しては文句ないのですが、というよりタイトル画面の星の海や、迫力の宇宙戦、さらにはライバル・クロウの特攻シーンなどとても素晴らしい出来なのですが。
 文章で表すのは難しいのですが、たとえば皆さんが、ちょっと高いところから低いところへ飛び降りようとする時、「よっこらしょ」みたいな感じで手を振って反動をつけたりしませんか?
 本作のムービーは、そんな所作や、大仰なリアクションが、悪く言ってしまえばキレの悪い身振り手ぶりで表現されてしまっています。
 演出や画面効果を一切無視し、アクターから得たモーションにそのままキャラのテクスチャを貼り付けただけのように思えます。

 これが船内の会話基調のシーンならまだしも、本来迫力と驚きをもって見入るはずの殺陣(たて)のシーンですらこれですから、シュールすぎて逆に笑えてきます。
 これはわざとやっているんでしょうか? 理由があってこのようにしたとしても、冷静に見てスターオーシャンの世界観とはミスマッチな感覚を受けますので、失敗と言えるでしょうね。
 星の海で大冒険を繰り広げるスターオーシャンシリーズは、ギャグや笑いの要素はあっても、格好いいキャラがシュールな動きで笑いをとるゲームではないと思っています。
 というように、今あげた欠点は比較的ライトなユーザー層に受け入れられず、評価を下げてしまったのかな、と思いました。

 さて、もう一つの欠点はXbox360やPS3の実績・トロフィー機能に関わってくる「アーツコレクション」です。
 スターオーシャンシリーズの目玉として、戦闘システムがあり、これを更に面白く奥深くするためにコレクションというものがありますよね。
 スターオーシャン2ではボイスコレクション、3ではバトルコレクション、いずれも並大抵の努力では半分も集まらないほどで、難易度の高いバトルやシチュエーションを何度も要求されます。
 本作でもそういった要素は健在でして、その極悪度は悪意を以って引き上げられています。
 全てオフラインで解除可能でありながら、生半可なプレイではコンプリートはできない、それゆえ実績マニアからも敬遠され、誰も買い手がつかないという事態に陥ってしまった結果がこの値段、というわけです。

 最初に述べましたとおり、本作は純粋なRPGとしては堅実に作られており、爽快なバトル、広いフィールド、様々な遊びや発見があり、アイテムクリエイションやバトルコレクタブルといった前作以前から好評を博したシステムもきちんと搭載されており、決して悪いゲームではありません。
 ボリューム十分、BGMも良く、操作性も快適で楽しんでクリアできます。

 私はスターオーシャン4の発売を知り、予約をして、新品で購入した口ですが、初めの二、三周はそのようにして特に不満もなくクリアしたわけです。
(現在の相場を見れば、本作の価値はこれ以上ないくらいに酷いことになっていますが、だからといって金をどぶに捨てたという思いはありません)
 当時はまだ実績には関心がありませんでしたので、それでめでたしめでたしだったのですが、数年後、実績に目覚め、もう一度このゲームを攻略しなおそうと決意した時、本作の本当の悪意が牙を剥いたのでした。

 各難易度ごとにクリアする必要がありますから、とりあえず5、6周はストーリーを駆け抜けました。最後のカオス難易度なんか、手元に何も用意せずとも、ストーリーやダンジョンの流れは全て把握できており、最速で最強の武器を作り出してそのままタイムアタックでもできそうな勢いでクリアしました。
 それでも、ストーリーという流れがあり楽しむこと自体は出来たのですが。

 そこから先は巷でも聞いたことがあるでしょうが、「アーツ集め」の日々です。
 本作には、SO2のボイスコレクション、SO3のバトルコレクションに代わるシステムとして「アーツコレクション」なるものが存在します。
 これは仲間になるキャラ全員、それぞれに固有の100種類が定められていまして、これを達成していくことで、隠されたボイスが解放されたり、レベルの上限が解放されたりしていく寸法になっているのですが。
 簡単なものでは、敵を10種類倒す、とか、二種類の状態異常に同時にかかる、とかですが、少し難しくなってくると、15回連続でガッツで生き残るとか、3体の敵を同時に凍らせるとか運の要素が絡んできます。
 さらには、時間のかかるもの(ジャンプ10000回、敵ドロップ255個)や、このアーツ1つのために一周を捧げなければならないもの(フェイズ(仲間)で全種類の敵を倒す)、そして本作の実績を廃人仕様へと押し上げた立役者(エッジ(主人公)で敵を30000体倒す&エイルマット(仲間)で敵を30000体倒す)など、前作の比ではない戦闘量を要求されます。
 というわけで、キャラ毎100種類、全部で900個のアーツをコンプリートしてめでたく「アーツ100%コンプ」の実績が手に入るわけですが……。

 来る日も来る日も戦闘シミュレータ(SO4)を起動して、15、6時間ほど延々とテストプレイ(アーツ集め)を繰り返しました。
 まるまる一ヶ月ほど朝から晩までプレイし続け、実績は990まで取れたのですが、残りの10ポイントを獲得するためには+三ヶ月かかるとの試算が出たため断念しました(笑)。

 どんなに早く倒しても戦闘時間はリザルト込みで1分半から2分弱、戦闘には最大で8匹までしか敵が出てこない、ストーリー一周全て主人公が止めを刺したとしてもせいぜい2000匹……カウントは次周引継ぎ不可……エッジとエイルで作業量二倍。はは、懐かしいな(遠い目)。
 工夫を凝らして放置で稼ぐ方法もあるにはありますが、調整はシビアで本体を二週間起動しっぱなしとかいうレベルです。

 さてさて、愚痴が多くなってしまいましたが、実績を気にしなければ(もうすぐ最新作が出ますが)スターオーシャンの最新作としてとても楽しめるのは確かです。

P.S.
 プレイの際にはかならず画面設定を確認してください。当初D5でプレイしたところ、フリーズが頻発し、ゲームにならない状況でしたが、D4に落したところフリーズは皆無になりました。

 あ、そうそう。ムービーゲー、ということですが、全てのフラグを立たせてベストエンドを迎えたところ、ラスボス撃破してから放置して晩御飯を食べ、お風呂に入って、ちょっとテレビ見てから戻ってきても、まだ余裕でエンディグ中でした!

 勝手に勘違いしていたのですが、二つの特殊エンドと個別エンドは全て両立可能です。私はこの勘違いのせいで特殊エンドを二種類見るためだけに二周してしまいました。

 「これ以上進むと引き返せない」を越えた先の無数のコカビエル・ビットを4時間ほど狩ってみましたが、結局30000体にカウントされているかは不明のまま終わりました(アーツ達成ならず、カウント外なのか、数が足りなかったのか確認のしようがない。もうセーブできないのでそのままエンディングへ)。ただしそのバトルで8848mアーツは手に入りました。達成したアーツは次周も引き継がれます。

攻略サイト



2015年06月23日

082.クロスエッジ ダッシュ

クロスエッジ ダッシュ



 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「X edge´」のレビューです。英字表記すると何かの記号みたいですが、クロスエッジ ダッシュと読みます。
「キラーイズデッド」の須田ゲーや、メタルギアシリーズの小島監督作品等々、ゲームジャンルではないものの、その会社や製作チームの特色を色濃く受け継ぐ作品群の総称として、○○ゲーという呼び方があります。
 本作はそんな特殊なジャンルの一つ、IFゲーです。
 アイデアファクトリーという会社が作ったゲーム、という意味でして本作のきちんとしたジャンルはRPGに当たります。

 IFゲーの特徴としては「萌え」あるいは「燃え」イチオシ、ということでしょうか。ぶっちゃけて言えば厨二ゲーというわけですが、美少女たちの活躍するゲームの他に、美男子たちの活躍する「乙女ゲー」にも力を入れています(コンパイルハート、オトメイト)。
 さて、本作品群には一昔前に全盛を誇った日本的「剣と魔法のファンタジー」を貫いた作品が多く、逆に関心してしまうほどですが、それらの作りこみは毎回甘いです。
 厨二病でもきちんと作られていれば十分面白い、と思えるのが人情ですが、IF作品にはそのレベルにまで達していないものが多く、ゲームを作品として見てしまうと厨二臭さばかりが鼻につく、ということになります。

 逆に、そういった良い意味でも悪い意味でも純日本産ゲームの姿勢を持っていますので、可愛いイラストに惹かれたり、昔懐かしい日本版西洋ファンタジーに憧れたりして、ついつい手に取ってしまうんですね。
 ネプテューヌなんか超可愛いじゃないですかっ! Xboxでプレイしたいですよ!!
(厳密にはネプテューヌは子会社であるコンパイルハート作品ですが、○○ゲーに明確な線引きを施すのもどうかと思うのでご容赦を。ちなみにこのネプ(ry、海外では結構な人気を誇っているようです。さすが、可愛いは正義)

 とまあ、お分かりいただけるかと思うのですが、いわゆるキャラゲー的なところがあって、お気に入りのキャラがわいわいするのをダラダラと眺めて過ごすゲーム、なんですよね。

 本作はそんなキャラゲーの中でも更に細分化されて「お祭りゲー」と称されるタイプで、過去のIF作品や、他会社の人気キャラを集めてタッグを組むRPGです。

 しかしこのキャラが好きだから、という愛だけでは本作の攻略は至難の業。
 実はこのクロスエッジ、思いのほか高難度です。戦闘に関しては本作の戦闘システムをきちんと把握していないとEASYですら詰むでしょう。増してやHARD限定の真ルートなど、攻略を見ないとフラグを立たせるのも奇跡といっていいです。

 私も血みどろ汗みどろの洋ゲーばっかりやってると、薄っぺらい萌えゲーですら恋しくなるお年頃ですから、IFゲーについての知識などほとんど持ち合わせておらず、勢いで買ってしまった本作に非常に手を焼きました。
 三回くらいはNEW GAME→三日坊主を繰り返したと思いますよ。

 それでもこうしてレビューしていますから、去年あたり実績コンプしたわけですよ。
 攻略wikiに「攻略メモ」という神ガイドがありまして、運よくそれを手に入れたことでこのゲームの見方ががらりと変わり、非常に楽しんでプレイできたわけです。
 このメモ、本当にすごいです。個人で厚意で作られたものなので、私が配布するわけにはいかないのが心苦しいですが、是非探してみてください。
 wikiのリンクを辿ってもそうそう簡単には見つからないと思いますが、探すだけの価値はあります。
 9kb程度のZipファイルで、中にはPT編成の極意から技連携のセオリーから、真ルート攻略チャートまで、詳細に記述されており、クロスエッジの全てが詰まっていると言って過言ではありません。
 この神ガイドのお陰で実績コンプを達成できたわけですし、ここに書かれた戦闘のセオリーは、IF・RPGのセオリーでもあり、他の高難度IFゲー(アガレスト戦記等)のセオリーとしても活用できそうです。

 というわけで、この神ガイドのお陰で、こと戦闘に関しては楽しむことが出来、お陰さまでキャラがわいわい騒ぐだけのしょっぱいストーリーにも自前突っ込みを入れつつ暖かく見守るという、何とも広い心持ちで攻略できました。

 しかしそれでもまだ鬼門は残っていたりします。実績マニアの鬼門、それは「アイテム図鑑コンプ」です。
 ゲームに登場する全てのアイテムを手に入れなければならないのですが、ほとんどの武器や防具は練成という形で生み出さなければなりません。
 その素材の調達が本当に廃人仕様でして。

 たとえばSという武器を作ろうとします。するとその素材にA、A+の素材が必要になり、Aを作るためにBとC、またA+を作るためにAとC、そしてB、Cを作るためにDとFとGが必要になり、ようやく出来たSを材料にS+の武器を作ろうものなら、もう一本Sが必要になったり……。
 このように、一本の剣を作るのにも深い深い樹形図を潜っていかなければならないわけです。最強の武器を作るためにその種類の一番弱い武器を何十本も用意しなければならないなどザラです。
 この手間を効率化するためのアイテム練成樹形図も公開されているので是非探してみてください。というか、アイテムコンプを目指すなら必須です。これがないと各アイテムの繋がりがわからずに想像を絶する回り道をしてしまうかもしれません。

 幸運なことに私はこのアイテム練成表も入手できましたので、Xbox版にのみ存在するコロシアムの敵からのドロップで大幅に練成の手間をカットしたり、表を一つひとつ消しこみながら効率的に作っていけましたので、およそ一月でコンプできました(汗)。
 割合でいうとハード真ルート+裏ボス撃破が4:アイテムコンプ作業に6くらいの割合でしょうか。

 なんだか本作品にはゲーム以外の別の部分に物凄い深みがあり、そして先人たちの血と汗と涙の結晶の上に自分のプレイが成り立っているような、そんな感慨深いゲームでした。

 攻略情報を一切見ずにプレイすると、EASYかつただのエンディングですら辿りつけないと思われるほど複雑(=高難易度)で、多くの人にお勧めは出来ません。
 でもでも、ネットの海にぽつんと存在する神ガイドを見つけ、それを読んだ時の興奮、その後の本作に対する見方の変化の様、そして苦難を乗り越え実績をコンプした時の達成感、ついでに本作攻略中は楽しくて他のIFゲーにも手を出そうかと考えていたのに、アイテムコンプの地獄を思い知ってやっぱり手を引っ込める絶望感、これらはなんとも得がたい貴重な体験で、あなたのゲーマーとしての自信に繋がることは保証します。

攻略サイト



2015年06月22日

081.ヒットマン アブソリューション

ヒットマン アブソリューション 【CEROレーティング「Z」】



 おはようございます。あるへです。
 本日は個人的神ゲー「Hitman Absolution」のレビューです。
 本作には前編ブラッドマネーがありますが、コンセプトは受け継ぎつつも色々と変更されているようです。前作では職業としてのヒットマン、本作はヒットマンとしての47が描かれているので、その違いについて議論が行われています。
 様々な主張があるようですが、私は前編ブラッドマネーは未プレイで、ヒットマンシリーズは本作が初めてでした。

 私はこの手のステルスアクションゲームに目が無いのですが、とりわけ本作は弩ストライクでした。何度でも言います、神ゲーだ!

公式サイト

 ストーリーも秀逸で、惹き込まれるものがありました。特にシーンでの演出が本当に渋くて格好良く、爆発を背景に颯爽と去る47、BGMはテーマ曲のアベマリア、や、47が愛銃シルバーボーラーを取り戻す銃器店のシーン、終盤のビルの屋上で「その時」を静かに待っているシーンなど、本当に痺れます。

 しかし私が最も注目したのはやはりゲーム性でした。
 変装というシステム、最高にイカシてますね! 敵から奪った服装に変装することにより、行動範囲や注意する敵ががらりと変わる、というのはものすごく斬新かつステルスにマッチしたシステムだと思います。ステルスゲームにも様々な方向性がありますが(スプセルのような攻撃的ステルス、アサクリのようなソーシャルステルス)、本作の変装システムはステルスゲームの一つの方向性として極めていると感じました。

 また、ステルスゲームの醍醐味として敵会話があります。デウスエクスの記事でも述べましたが、ヒットマンの敵会話は本当に面白いです。何といっても、ヒットマンはよくある日常の中にひっそりと忍び込みますから、マップを徘徊するNPCたちは変わらぬ日常の中を生きているわけです。従って会話の内容、テーマも日常の延長なわけでして、きっとこれは吹き替えにも力を入れたからこそ成せる業なのでしょうが、ついつい立ち止まって聞き入ってしまうのです。
 本当に楽しかったです。

 まだあります。チャレンジシステムです。
 本作には目標をどのように達成するかに、ある程度の自由さがあります。標的をどのように殺すか、という点でして、発見覚悟で特攻して射殺してもいいし、格闘で絞め殺してもいいし、あるいはマップに点在するユニークな環境を応用して事故に見せかけて殺害してもいいわけです。
 そしてそれらはチャレンジとしてプレイヤーに示され、それらをクリアすることで47の基礎能力が上がっていく仕組みになっています。
 つまりリプレイ性が非常に高いんです。
 ステージクリア時に、このマップには「知らないアイテムがあとこれだけ残っている」「こういった殺し方がある」「あるいはこういう方法」などなど全部表示されますので、何度も何度も同じステージをやり直したくなるパワーがあるんです。「こんな方法があったのか」などの発見にも繋がります。

 敵の目を掻い潜りながら、あの手この手でじりじりと侵入する。一つのエリアを抜けた後の「ふぅ……」という達成感、この緊張がたまらなく楽しいです。
 文句のつけようが無い本当に楽しい作品でした。
 是非とも前作ブラッドマネーもプレイしたいのですが、アブソリューションと大分時間が開いていますので、グラフィックの差が厳しいです。また、ローカライズも不完全なようで独特の操作性とも相まって躊躇しているのが現状ですね。

P.S.
 ヒットマンは実は大枠としてContracts→Blood Money→Absolutionという風に流れています。C→B→Aですよね。ONEで発表された最新のヒットマンは、どのような副題が付くのでしょうか。

 ちなみにスプリンターセルも同じで、コンヴィクション→ブラックリストと進んでいますから、最新作が出るとしたらAを頭文字にするでしょうね。

攻略サイト



2015年06月21日

080.Splosion Man (Mr. & Ms.)

 おはようございます。あるへです。
 本日は名(迷?)作XBLA作品「スプロージョンマン」および続編「Ms.スプロージョンマン」のレビューです。
 すぷろーじょん、なんて日本語的に語呂が悪くてB級臭がぷんぷんですが、そこんところ製作者もちゃんと心得ていまして、B級なりにシンプルイズベストを極めたところ、B+か人によってはA級にまで進化した、という、とりあえず誰にでもお勧めできる愛すべきバカゲーです。

Xbox360製品情報:スプロージョンマン
Xbox360製品情報:ミス スプロージョンマン

 操作はとっても簡単。左スティックでキャラを動かして、いずれかのボタンで爆発するだけ!
 基本的にこれだけの操作でシングル50、マルチ50のステージを渡り歩く、渡り歩かせる力のある横スクロールアクションゲームです。

 スプロージョンマン(=エクスプロージョンマン)、つまり爆発男が自身を爆発させることで反発力を生み、ステージ中を縦横無尽に飛んだり跳ねたりしながら攻略していきます。
 このシンプルでありながらぶっ飛んだアイデアが、おバカな雰囲気のステージともよく合いまして、没頭できます。

 ただし、タイミングアクションですので全編通してストレス発散に良いかというと、少し厳しい面があるかもしれません。
 たしかに、タイミングを覚えてすんなりと攻略できればとても気持ちいいでしょうが、割とシビアなアクションゲームという側面を持っていますので後半のステージは高難易度だと思います。
 ランダム性は低く覚えゲーの部類ですので、初見殺しが多く、繰り返しの練習でうまくなるはずです。

 文章で読むより絶対にプレイした方がわかりやすいですが、シンプルなジャンプアクションのクセにまるでテーマパークアトラクションのようなステージ構成はシングルプレイだけでも十分に面白い、遊ばせる内容なのですが、そうなるとやはりマルチプレイはその数倍面白いと言わざるを得ません。

 私はオンラインではなくオフラインで、妹と二人で遊びましたが非常に面白かったです。二人のキャラを同時に爆破させて、その反発力で遠くの足場に飛び移る、など、シングルとはまったく違う、マルチ用のステージがシングルと同じ量用意されているので、この手のジャンルのゲームとしてはかなりボリュームが多い方ではないでしょうか。

 この協力必須のアクションが、きちんと意思疎通できないともどかしいところもすごく良いのですが、行き過ぎると友情崩壊ゲームになってしまうのでご注意を(笑)。
 何度か妹と喧嘩しましたさ……。

 以上がスプロージョンマンの概要ですが、続編のミス・スプロージョンマンも目に見えた変化というのは特にありません。
 前作よりも目で楽しませるバラエティ豊かなステージ構成、相変わらずのステージ量、シングルとマルチで内容が違う、やっぱり協力プレイが楽しい、という感じでしょうか。
 前後どちらかの作品を楽しめたならば、同じノリでもう片方もまったく問題なく楽しめるはずです。

 接待プレイにもぴったりですね。まずは体験版をどうぞ。



2015年06月20日

079.Dragon Age :Origins

Dragon Age:Origins Xbox 360 プラチナコレクション(ダウンロードコード同梱)



 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「ドラゴンエイジ:オリジンズ」のレビューです。
 マスエフェクトを製作し、評価されたことでバイオウェアが目指すRPGの方向性が見えた、ということで世界観をがらりと変えてマスエフェクトしてみた、というところでしょうか。
 個人的にバイオウェアという会社のRPGは重厚な世界観と、何よりゲームバランスに非常にシビアな姿勢を持っているんだと感じます。

 ということで、本作は完全にオリジナルのハイファンタジーな世界観を持つ重厚な会話RPGです。マスエフェクトを超える、「出自と見た目」すら変更でき、それがダイレクトに物語に繋がっていく、という点で評価されているのですが、主人公メイクの更なる自由化の代償として主人公のボイスはカットされています。
 道中呟き程度の声は豊富ですが、テキストは残念ながら読んでくれません。

 また、ハイファンタジー(ロードオブザリングやゲド戦記など、架空の世界、架空の歴史、架空の文化)ですから、物凄く緻密に設定が張り巡らされており、世界への没入感はすさまじいです。
 逆に、リアリスティックを追究したマスエフェクト(リアル技術の中に架空の先進技術を取り入れる)と比べると、緻密に計算されているとはいえほとんど全てが絵空事の世界ですので、あんまりギチギチに詰め込まれると胃もたれする嫌いはあります。
 数歩歩いては更新され続けるコーデックスは最初こそ夢中になって読みましたが、だんだん嫌気が差してきた、という思いが、正直なところあります。

 どちらも想像の世界ですが、その世界になった分岐点がどこにあったか(自分たちの生きている時代よりも前か後ろか、つまり今現在の技術や文化の状況が多かれ少なかれ継承されているかどうか。更に補足すると世界観を理解するうえでどの程度リアルの常識や定説を足がかりに出来るか)というところですので、これは完全に好みの問題でしょうね。まるでドラゴンエイジが面白くないみたいな言い方ですが、私はSFよりハイファンタジーの方が好みです。ただちょっと日本的なハイファンタジーが好みということもあり、バタ臭すぎるものを敬遠してしまう感覚はあるにはありますが。
 はっきりしなくてすみません。
 好きには違いないんです。フランス料理は好きだけど、メインディッシュ来る前にお腹いっぱいになっちゃう、本当はデザートまで全部きちんと食べてあげたいんだけど、ごめんなさいご馳走様、という感じです(笑)。

 マスエフェクトを堪能出来るなら、ドラゴンエイジももれなく堪能できます。 RPGですので戦闘がありますが、カジュアル難度でない限り、バイオウェアのシビアなバランス調整は感じられると思います。
 ほとんどのリソースが有限というのは、日本ゲーに慣れてしまった我々には心理的に辛いところがあるのですが、だんだん慣れてきました。リプレイを想定して作られていますし、それでちゃんと楽しめるように設計されているのですから、無用な観念は捨てたほうが何倍も楽しめるってものです。

 脱線しましたが、ドラゴンエイジの戦闘がマスエフェクトと違うのは、「戦略」に比重を置いている点です。
 もちろんマスエフェクトにも戦術性(どのように動くか)はありました。
 本作は戦略性(どのような役割を置くか)が重要です。
(戦略は戦術の上に来ます。戦略のもと、戦術を展開していくのが基本です……間違ってないよね? 汗)
 FF12のガンビットというと、伝わるでしょうか? どのような状況の時に、どのように動くか、というのをあらかじめ設定しておき、戦闘中はその指針によって仲間たちがオートで動いてくれます。勿論手動でも問題ありませんが、操作が複雑になるため、戦闘する前に、これから攻略するステージにあわせた戦略を練っておくわけですね。

 またこの「戦略」という言葉は、戦闘以外の「誰を仲間にするか」、「誰の味方につくか」というシナリオ進行の仕方にも関わってきまして、宇宙を救う壮大な物語ではないものの、世界存亡の危機に立たされた人間たちの誰を味方につけて生き延びるか、という非常に政治的な戦略を強いられるゲームです。
 日本人の心情的に、「みんな友達」「主義主張は違えど、共通の目的を持つ」などといった甘い妄想が通じない世界ですので、そういった要素が面白い、と感じる人もいれば、合わないと感じる人も、マスエフェクト以上に多いでしょう。

 マスエフェクトの後発作品ですので、それらのノウハウをぎっしり詰めた濃密な洋RPGですが、それらのノウハウを更に活かすために選ばれた「ハイファンタジー」「政治的戦略」「戦闘におけるストラテジー」「取捨選択」などが、逆に人を選んでしまう題材でもあります。

 余談として、ドラゴンエイジはかなりマスエフェクトに似ているので、ドラゴンエイジなりの良さをどう見出し、育てていくのか、というところに苦心しているところがうかがえますね。ドラゴンエイジ2は所持していますが、未プレイなのでなんとも言えませんが、「迷走している」などという評価を見かけます。
 迷走しているのは、その作品に対して真面目に取り組み、もがいている、ということです。迷走していいと思いますよ。
 個人的に最新作インクイジションは期待していて、やりたいゲームですので、そのゲームの評判には触れていません。どんな風に脱皮するのか、してくれたのか、楽しみですね。

 人によっては傑作となりうる良作、といった位置づけでしょうか。
 ではでは。

 あ、一つ忘れてました。本作のパッケージには大抵本編とDLCが一緒についてくるのですが、ディスクではなくトークンコードですので、中古だとDLCが遊べない確率が非常に高く、またオリジンズのDLC配信は終了してしまったので気をつけてください。
 現在ではDLCが遊べたら超ラッキー、でしょうか。
 DLCキャラ、ゴーレムのシェイルさんなんかキャラ的にもゲーム的にも、すごく立ってるキャラなのに残念だなぁ。

・追記・
 上記画像のプラチナコレクション版は無印版にデフォルトで付いていたDLC6種がディスク同梱+大型DLCのアウェイクニング要素がコードとして付いてくるみたいです。
 ややこしいので検討の際は、よくよく調べてみてください。

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2015年06月19日

077.ダブルクラッチ

ダブルクラッチ



 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「Double Clutch」、洋題「Conflict :Denied Ops」のレビューです。
 一応、オンライン実績と一つのオフライン実績を除いてやりこみました。やってみた感想としてそこまで悪いゲームではないのですが、やはり画面のしょぼさや操作性、戦略性といった自由度の観点から一般受けは悪いでしょう。
 基本的には凡より下、駄ゲーですが古き良き(言い回しが好きでよく使いますが、褒めてます)洋モノFPSとしてじっくり遊ぶと応えてくれる部分も確かにあります。

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 一般的なFPSと比べて少し変わっている部分をあげるとすれば、それはまず二人一組、という点でしょうか。
 アーミーオブツーも二人一組のゲームですが、こちらはプレイヤーがどちらのキャラクターを操作するのかを、瞬時に切り替えることができます。
 キャラはスナイパーライフルを主武器とし、遠距離から搦め手を得意とする「グレーブス」と、マシンガン(LMG)を主にロケットランチャーなど派手で弾をばらまくようなスタイルを得意とする「ラング」で固定されます。
 実はこの二人の武器というのは全編を通して変更ができず、また敵の落した武器を拾って使うことも出来ません。このシステムが今の一般的なシューティングとは異なる部分で、人によっては自由度がないと感じる部分かもしれませんね。

 ステージクリアによってアタッチメントが増えていき、主武器の使い勝手やセカンダリウエポンが使用可能になったりするのですが、基本的なスペックは変わらないため、この二人をステージ中のシーンや状況に合わせてどのように活用していくかが、実はこのゲームの醍醐味だったりするわけです。

 そのため、ステージには特攻ステージ、完全とは言えないものの隠密ステージなど、キャラに特化したステージも用意されており、ステージの意向というか趣旨を理解すると面白い、と思えるものもいくつかありました。

 また、実績についても攻略中はわりと楽しかったです。このゲームの特徴として、ステージ中のほとんどのオブジェクトを破壊できるという点があり、これを活かした「焦土」という実績は面白かったです。人によっては鬼門になりうるほど、目を凝らして徹底的に破壊していかなければなりませんが、適当な1ステージでいいのが救いですね。

 それからやはり変り種なのが、「弾は無限」というところでしょうか。この仕様も人によっては受け付けない設定かもしれませんが、好きなだけ撃てるというのは、「焦土」のこともあり好感が持てました。
 といっても強武器でもない限り、一般的なシューティングゲームでも弾切れはほとんどおこしませんけど。
 ちなみにグレネードやロケランなどの強力な副武器については持って歩ける数に限りがあるので、ステージ内には弾薬箱が設置されています。

 最近では同じFPSでも、ヘイローやCODのようにスポーティーに、スタイリッシュにマップを駆け抜けていくことで攻略が安定する(攻めのFPS)タイプが主流となり、拠点を設置し、機を見て一人ずつ確実に無力化し、じわりじわりと歩を進めていくベガスやクライシスのような(守りのFPS)は少なくなりました。
 本作はどちらかといえば守りのFPSで、敵が出現する→効率のいいカバーポイントを見つける→どの敵から倒すのがいいのか挑戦する→次のカバーを見つける→……、といったじわりじわりと戦線をあげていくのが楽しいゲームです。

 特徴と言えば「キャラ切り替え」「弾無限」「マップ破壊」といった程度で、各要素に突出したゲームも探せばあると思います。また、このゲームだけに関してもこれらの要素がずば抜けており、このゲームの肝であるとは言い難いです。
 さらに、悪い点はグラフィックがしょぼい、操作性はあまり良くない、とプレイヤーの直感にダイレクトに響く要素が多く、そのため世間の評価は下がりがちになってしまいました。

 とはいえその評価を覆すほどのパワーは持っていませんので、あまりお勧めはできませんね。何かの付加価値を見つけて、ついでのついでにプレイしていただき、その人なりの楽しみ方を探してみてほしいです。

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2015年06月18日

076.Chaos ;Head Noah

CHAOS; HEAD NOAH (カオスヘッドノア) (通常版) 【CEROレーティング「Z」】



 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「カオス ;ヘッド ノア」のレビューです。
 今では爆発的人気を誇り、神ゲーの座を悠々と手にした作品「シュタインズゲート」と世界を同じくし、直接的な繋がりはないもののシュタゲの前日譚となる物語を描いた「妄想科学アドベンチャー」の初作品です。

公式サイト

 今でこそシュタゲの陰に隠れがちですが、傑作です。いままでのテキストゲームの常識を覆す様々な試みが作中で行われており、その流れは次回作シュタインズゲートに見事に受け継がれ、洗練されました。
 と、豪語してみましたが、実のところ私はそれほどテキストゲームに触れてきたわけではないので、もしかしたら「常識を覆す」などというのは言い過ぎかもしれません。

 ただ、このゲームにはそう思えるような斬新なアイデアが凝縮され、高次元でまとまっており、読んでいてとても気持ち良いのです。
 ですので、あるへ的に注目したポイントをいくつか表してみようと思います。

 たとえば歌詞。
 厨二臭満開のワードが並び、格好いい旋律とともに歌われますが、歌詞の内容は本編のストーリーと密接にリンクしており、ゲームを進めながら毎回聞きなおすたびに受ける印象が変わります。
 これは本当にすごいことだと思います。カオスヘッドで語られる物語の全てを細部まできちんと把握し、なおかつそれを初見のプレイヤーには悟られないようにしつつも、歌としてまとまりがあり、物語ともきちんとリンクする……その言葉の選び方が既に神懸かっていると感じました。
(シュタゲではこれを昇華させ、物語とのリンクに留まらず、物語、歌詞、そして映像の三つがそれぞれリンクしています。これは実際の様々なアニメにも……おっと誰か来たようだ)

 ゲーム内用語集も非常に面白いです。現実、非現実の区別無く目を引く用語が埋まっていき、解説を読んでいくのもこのゲームの醍醐味のひとつです。気をつけて読まないと「あれ、これは造語? それとも実話?」なんてことに。

 99%の科学と、1%の妄想は伊達じゃないと感じました。科学と妄想の接点がとても自然で、そこからの広がりにリアリティを感じました。カオスヘッドを読み終わった後に、シュタゲが発売されることを知り、「これ以上の話は無理だろう」と高をくくっていましたので、その衝撃たるや推しているべしですが、三作目はやっぱり息切れしてしまいましたね。
 息切れ、いまいち面白みを感じられなかったそもそもの理由が、この99%の科学と1%の妄想に拘りすぎたところです。あ、ロボノもプレイ済みですので、続きはいつかそちらで。

 あとは選択肢の表現方法でしょうね。ネガティブな妄想か、ポジティブな妄想か、ただそれをスイッチするだけの単純な演出ですが、これが選択肢の役割を持つとわかっていても、感覚的には実感し辛いんです。
 おそらく、文字を読んで行動を選択する、というプロセスを踏まないからでしょう。
 プレイヤーはトリガーを引いてどのような心情で後の展開を見守るか、という受動的な選択をすることになり、「ボタンではなくトリガー」「行動ではなく心理の選択」といった演出が我々から現実を遠ざけることに成功しているのではないでしょうか。(これもまたシュタゲでケータイという形で昇華されて……おっと誰)
 この選択方法は、オタクで引き篭もりの主人公の性格とも相性抜群です。

 こういったゲームプレイとしての仕様やシステムから、ストーリーにおける「テーマ」と小道具(ディソードやネット世界)等、非常に融和性が高く、またストーリーそのものも、伏線あり、どんでん返しありと素晴らしいとしか言いようがありません。

 以上のことを踏まえると、テキストアドベンチャーという形態をうまく利用し、斬新で新鮮なアイデアを惜しげもなく投入した5pb.を代表するゲームであり、代表・士倉氏の人柄・クリエイター魂が漏れ溢れている作品です。
 ひとたび読めばぐいぐいと世界観に引き込む強大な力を持っているのですが、それゆえその斬新さに馴染めない人もいるのが現実です。

 このゲーム、Zタイトルでして、極端な描写はなく恋愛要素も若干薄めですが、変態要素が濃く、グロテスクな描写も少なくありません。
 この辺のホラーちっくなドキドキや、変態ちっくなドキドキが、ストーリー本編のサスペンスドキドキとも非常によくマッチしているのですが、そんな理由のため開けっ広げにプレイすると、周囲の目にもドキドキです。

 シュタゲをプレイしてしまうと、カオスヘッドのシステム周りの詰めの甘さがよくわかるのですが、だからと言ってやらない理由にはなりません。
 カオスヘッドがこんなに面白いからこそ、シュタゲはもっと面白い!
 シュタゲとカオヘは表裏一体、是非是非是非、プレイするべし。です。

P.S.
 このゲーム、エンディングも秀逸ですね。ベストエンドは泣かせてもらいましたし、バッドエンドもかなりショッキングでした。
 個人的にお勧めというか、非常に印象深いのが七海(ななみ)エンドですね。鳥肌が立ちました。その怖気は今でも覚えています。

 作中で起こる事件や謎はセンセーショナルでショッキングな展開が多く、読んでいてかなり心拍数が上がります。拓巳(たくみ)が自宅に帰ってきたときの部屋の雑音(無音だけど常時PCが点いており、独特の機械音が鳴っている)が本当に「ふう、帰ってきた……」と思わせてくれて、リラックスさせてくれるんです。この自宅のシーンが物凄く好きなんですが、物語後半になって聖域であるはずのこの部屋も侵食されてくると……。

 最後になりましたが、やはりシュタゲ、カオヘともども絶対に外せないのが主人公ボイスですよね。
 彼らがいるから、これらのゲームは何倍にも光り輝いているんだと信じています。


2015年06月17日

075.Deus Ex :Human Revolution

デウスエクス【CEROレーティング「Z」】



 おはようございます。あるへです。
 先日DLCを除いて実績コンプしましたのでレビューしちゃいます。
 タイトルはこちら「デウスエクス ヒューマンレボリューション」です。
 以前の記事でも述べましたが、私はトライ&エラーを重ねてじわりじわりと進んでいく(あるいは行動範囲を広げていく)ゲームが好きでして、そんな要素の強いこのステルスアクションゲームというのが大好物なんです。

 本作はそんなステルスアクションを軸としながらも、そのスタイルを投げ捨てて真っ向から突入プレイも可能な、自由度の高いゲームとして脚光を浴びました。
 前作がいくつか存在するのですが、ストーリーの繋がりはかなり弱いので本作から始めて問題ありません。

公式サイト

 自由度が高いことの裏返しに、各要素の詰めが甘い(=ぬるい、難易度が低い)ということがあります。おそらく、たまに忍んで、見つかったら応戦して、見えている出口に直行して……というような何でもありなプレイをすると、顕著に感じると思います。
 私はステルス派なので、二周みっちりノーキルノーアラートでステルスしましたが、プレイの方向性をある程度縛ると、ちょうど良い歯ごたえになると感じました。
(一周でコンプするつもりでしたが、気付かない間にミスをしていたらしく、ノーアラートは次周持ち込みとなりました。一周終わって予習が済んだので、二周目は快適にかつスタイリッシュに忍ぶことができました。これもステルスアクションの醍醐味ですね)

 そして自由度が高い事のもう一つの裏返しに、序盤の展開がもどかしい、という点があげられます。
 実は私もこれに非常に惑わされました。経験値を貯めてポイントをゲットし、そのポイントを使ってステルスや銃撃戦、あるいはハッキングや会話に特化したスキルを得ていくのですが、当然、序盤は何も持っていません。
 そのくせ序盤のステージからある目標に対して様々なアプローチや解決法があるため、何も知らない初見プレイだとまさに「こちらを立てればあちらが立たず」状態になり、ハッキングして扉を開けたいのにできない、そこに通気口が見えているのに障害物が重くてどかせない、できない、できない、できない、のオンパレード。育てたスキルを用いれば解法の一つは難なく達成できますが、私のような神経質で、とりあえず初見のマップは全部回らないと気がすまない、みたいな性格だと、この(事前にスキルを上げておけば)できるけどできないこのもどかしさを痛切に感じ、決してゲームが面白くないわけではないのにゲームをするのが辛い、という感覚に襲われました。
 それでも現時点でXPを得られる行動を全てこなして地道にマップを回っていれば、次の街に行く頃にはたいていのことは過不足無く出来るようになっていますし、もどかしい思いをした最初の街にももう一度戻ってくることになりますからその時に改めて挑戦すればいいわけです。

 それに二周目ともなれば、流れを把握していますから、そのような些細なことは気にならなくなります。
 とにかくこのバランス調整は、自由でありながらどのようなスタンスでも一定の歯ごたえがあり、とても楽しかったのですが、この初見の序盤だけは、この自由度のためにむずむずさせられっぱなしで苦労しました(笑)。
 クリアしてしまった今となっては、もう味わえませんので、これから初めてプレイする方はこの最序盤で、存分にむずむずしちゃってください。

 私の大大大好きなステルスアクションゲーとして「ヒットマン アブソリューション」があります。いや、アブソはヒットマンじゃない、ブラッドマネーだ、などと諸説ありますが、とりあえずそれは置いといて、何が言いたいかというと「敵会話」です。

 ステルスで誰にも気付かれずに進んでいると、当然敵側の心理は日常の繰り返し状態ですから、敵同士がよく会話しているんですよね。
 ステルスアクションの醍醐味と言えばこの敵会話なのですが、私はヒットマンアブソでその敵会話の真骨頂を見ました。

 で、こちらデウスエクスの敵会話に戻しますと、やっぱり物足りないですね。一方でこれは仕方ないことだとも思います。
 なぜならヒットマンアブソとデウスエクス他ステルスゲーでは、敵の置かれた状況がまったく違うからです。
 ヒットマンアブソで47が潜入するのは、まさに日常の中であり、デウスエクス他ステルスゲーで主人公が潜入するのは起きている事件の中だからです。

 デウスエクスの主人公・ジェンセンは勃発した事件の真相を解くため否応なしに、それに関連する施設へ潜入することになります。つまり、敵はあらかじめ自分たちの警備する施設の重要性を把握し、スパイが来る、ということ前提で警備しています。
 ですので、自然と交わされる会話の内容も、ゲーム進行に沿い、ゲーム世界観に関連した内容に、どうしてもなってしまうんです。

 特に本作は「人類の進化」「オーグメンテーションのもたらす可能性」をテーマにしており、それは現実にも通じる社会性のある深いテーマであり、ゲーム全体を通してこのテーマに非常に真摯です。ですので、手に入るEbookや新聞はオーグメンテーションの話題で持ちきりで、街中のNPCですらオーグメンテーションの是非について語ります。
 どこを見てもオーグメンテーションというキーワードに統一された世界なわけです。
 一応、PCをハッキングすれば他愛も無い会話を垣間見れますが。

 そんなわけで、ヒットマンアブソに見られたその世界を生きる人々の息吹というものを感じられず、何かにつけて現在進行形の事件や状況について再認識させられるわけです。世界観の統一、ゲームから発信するメッセージという点で非常に有効に働いているわけですが、だんだんお腹いっぱいになってしまい、終盤は新聞やEbookなども表示だけさせて読みませんでした。

 会話と言えば、ストーリーもやはりオーグメンテーションを基点に壮大な陰謀が展開されます。人体拡張の是非を主要となる人物それぞれが独自の理念、正義を持って主張しており、彼らとの会話はとても楽しいです。このゲームが上質で大人なゲームと呼ばれる所以は、この人物たちの主張が互いには相反しつつも、誰もが真摯にこの問題に向き合っていて、はぐらかされはすれども安易な嘘はついていないというところです。

 そうそう、声優さん、いい味出してますね。ガンダムに疎い私はシャアの声、というよりアークザラッド2のシュウの声、と言われた方がしっくりきます(笑)。

 とまあ、攻略中はお腹いっぱいになるほどステルスを堪能できました。このゲームの一番の醍醐味はステルスプレイでしょうが、スキル構成からマップ構成からそれ以外のプレイにも柔軟に対応されており、なるほど評価が高いわけです。
 とても楽しんでプレイできました。

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