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2020年08月06日

遠い夏の記憶

長い梅雨が明けた途端に、猛暑の夏がやってきた。
今日は、富山市が日本でいちばん暑くなり、37.5度!を記録したという。どおりで、高岡も暑かったわけだ。
富山のわが家は、築100年を超える町家で、縦に長く、中庭があり、玄関から裏口までを開ければ、夏でも風が通り、暑さをしのいて生活することができるようなつくりになっている。実際、私が高校生の頃までは、エアコンがなくてもそれほど苦痛を感じなかったし、今でも外が30度を超えても、玄関をくぐると、家の中はひんやり感じることが多い。

この家で生まれて育った私にとって、夏の記憶って何だろうと思い返してみた。ひとつは、丸ごとのスイカを切って、縁側で食べたことだろうか。家の冷蔵庫は、幼稚園の頃までは木製で、氷を入れて使うものだった。そのあとは、今より小さな冷蔵庫だったから、スイカ丸ごとは入らない。井戸水が蛇口から出たので、台所にバケツをおいたりしてそこに冷たい井戸水を流しながら冷やしていたように思う。
3712896_s.jpg

夏休みには、いとこも遊びに来たりして、子供が何人かで縁側に座り庭にタネを飛ばしながらスイカを食べた。そして花火。これも中庭に面した縁側でやった気がする。
それから、夏のお昼のそうめん。父が仕事のあいまに帰宅して昼を食べる時には、そうめんが多かった気がする。具は何も入っておらず、昆布出汁と干し椎茸を戻して使ったつゆで食べた。だから子供にはちっとも嬉しくなかったが、今はあの味が懐かしく感じる。
叔父や叔母もほとんどいなくなり、いとこが集まることもなくなってしまった。
夏の思い出も、遠い記憶になった。

#夏の思い出 #スイカ














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