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2021年04月06日

マンボウはどこへ行く

このところ気になっていた言葉がある。
「まん延防止等重点措置」というものである。これが出始めた頃、「まん防」という略称が使われたことがあった。しかし、わずかの間にその略称は使われなくなった。
「ヤン坊、マー坊」みたいだと言った人がいた。私は北杜夫のマンボウ先生を思い出した。まあそれはさておき、なんだこの略称は?、と思っていた。
そもそも、「まん延防止等重点措置」というのはなんぞや?と思った人も多いのではないか。これは、新型コロナウイルス対策の改正特別措置法に新設されたものだということで、緊急事態宣言が出されていなくても都道府県が集中的な対策をすることができるようにするというものらしい。(そういえば、特別措置法も、特措法と略されていたなあ)
緊急事態宣言と何が違うのか、というのも今ひとつわからないけれど、とにかく特別措置法の中に、宣言やら措置やらがあるらしいのだ。

この話題で、私が気になったのは、実は「略称」ということであった。昨日の新聞記事で、この略称が、政府分科会の尾身会長が記者会見でたびたび発言したことに端を発したものだというのを知った。
210404まん防記事.jpg (画像は、北日本新聞記事)

霞が関などの役所でも、独特の略称が使われることは多い。代表的なものが、「ロジ」だろう。サラリーマン時代に、霞が関のお役所がクライアントになったことがあった。打ち合わせに行った時に担当課長などが、盛んにロジ、ロジと連発していた。「????」新参者の私は、恥ずかしくて聞けなかったが、しばらくしてどうやらロジスティックの略だということを知った。例えば政策などを実行したりするために行う手続きや準備のことを指す言葉として使われていたようだが、事前の根回しのようなニュアンスが強かったようにも思う。しかし、これを、まるで誰もが知っていて当たり前の社会常識のように使っている役人の人たちには、ちょっと世間と乖離している感覚を感じた。

業界の常識は世間の非常識、ということは多い。「誰でも知っているだろう?」とつい思いこんでしまうけれど、実は極めて特殊なことというのは意外にある。それが、政府や役所と一般庶民との感覚のずれにもつながり、政策のずれにつながることもあるのではないか?霞が関の常識は、時には極めて特殊な非常識でもあるのだ。

ともあれ、「特措法」に基づく「まん防」は、動き始めたが、庶民感覚では戸惑いのほうが多く、気のゆるみを止める事にはなかなか至らないかもしれない。

「♪僕の名前は、まんぼう〜」・・・さて、その掛け声は、はたして実行力を発揮するのだろうか?
これもまた「ロジ」が大事なのかもしれない。

(*追伸:原稿を推敲していたら、またしても日付変更線を超えてしまった!!無念!)

#まん延防止等重点措置 #まん防 






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