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2017年09月19日
「大腸CT検査の実態全国調査」からみた施設の検査状況やトレーニングの状況はいかに?
おはようございます!
2018年3月11日(日)に金沢で
第12回消化管先進画像診断研究会 (GAIA)
を開催します!!
http://gaia.kenkyuukai.jp/event/event_detail.asp?id=25158
PubMedから、今日のつぶやき − 74 −
Nagata K, et al. Adverse events during CT colonography for screening, diagnosis and preoperative staging of colorectal cancer: a Japanese national survey. Eur Radiol. 2017 Jul 3. doi: 10.1007/s00330-017-4920-y. [Epub ahead of print]
さて、もうしばらくの間、日本で実施された「大腸CT検査の実態全国調査」論文
のご紹介を続けますね。
今日は論文内の「Table 2」をご紹介します。
Table 2は施設種類別に検査の実施状況を集計しています。
大腸CT検査を実施している431施設のうち、9%が大学病院など教育施設、71%が一般病院、
そして23%が検診施設・クリニックという内訳でした。
面白いのが検査目的の内訳です。
大学病院で実施された大腸CT検査の74%が術前検査目的で、
検診目的であったのは1%に過ぎません。
一方、一般病院では70%が精検目的、19%が術前目的、
11%が検診目的でした。
検診施設・クリニックでは53%が精検目的、44%が検診目的で、
術前目的は3%に過ぎませんでした。
まあ、そうなりますよね。
CT装置は大学では80列以上が58%、一般病院では51%が64列、
検診施設・クリニックでは72%が40列以下でした。
これも理解できますよね。
検査手技については施設種類別に大差なかったので全体の結果を紹介します。
大腸CT検査専用のカテーテルの使用は91%の施設で使用されていました。
カテーテルのバルーンは96%の施設で使用されていました。
自動送気装置の使用は90%の施設で使用されていました。
炭酸ガスの使用は94%の施設にのぼります。
下記の2つの質問は、施設内で一番経験のあるスタッフについて聞いています。
読影トレーニングやハンズオントレーニングの経験は50%の施設に留まりました。
思ったよりも少ないですね。
大腸CT検査の読影経験数は、100例以下が56%、
101-500例が31%、501-1000例が8%、1000例以上が5%という結果になっています。
全国的にみると、検査を導入にして日が浅い施設が多いようですね。
最後の2つの回答をみるとやはり認定精度の必要性が感じられます。
次回は、穿孔症例の詳細を見ていきたいと思います。
それでは、また。
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28674967
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
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研究班ホームページにアップされました。
精密検査に大腸CT検査が明記されるようになりましたよ!
http://canscreen.ncc.go.jp/pdf/3/yoshiki4_daicho.pdf
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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。
<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<腸管前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<腸管拡張>
・右側臥位は最適な腸管拡張を得るためのベストポジションである。
・炭酸ガス自動送気装置は良好な腸管拡張を得るのに有用である。
・ブスコパンは腸管拡張の改善に寄与しない。
・自動送気装置の使用は穿孔頻度を下げる。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
・検診目的の大腸CT検査は有症状者に対する大腸CT検査よりも、病変をみつけづらく読影には注意が必要。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。
<受診者の受容性>
・患者さんの苦痛度は炭酸ガス自動送気装置の使用やブスコパンの使用は影響しない。
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
・術前検査目的の大腸CT検査の穿孔率は0.028%。
・検診目的の大腸CT検査の穿孔率は0.003%。
・精検目的の大腸CT検査の穿孔率は0.014%。
・穿孔率は術前検査目的に比べて検診目的で有意に低い。
・穿孔症例の81%では外科治療が不要。
・自動送気装置の使用は穿孔のリスクを低減する。
◆メルマガ登録ページ◆
メルマガタイトル:大腸CT検査アカデミー
http://www.mag2.com/m/0001679515.html
日本の大腸CT検査の知識のボトムアップを狙っています。
最新の世界の知識を身につけることで、患者さんに還元するのはもちろんですが、きっと新しい研究の芽も生まれると信じています。
皆でパワーアップしていきたいですね!!
◆ラインコミュニティ「CTC Academy」の参加募集◆
メリット
・画像が共有できる!
・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
■読影トレーニングに関して重要なお知らせです。■
ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、自身の業務が膨大になってきたこともあり、残念ながら永続的に続けることは困難な印象です。
一方で、学会で認定制度の設立に向けた動きが活発化してきました。
そこで申しわけありませんが、読影トレーニングの個人的な実施は今年一杯までとさせていただきたいと思います。。
トレーニングのレポートの受付と解答送付は今年一杯までとさせていただきます。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
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