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2017年09月08日

大腸CT検査(CT colonography)の偶発症に関するシステマティックレビューを見てみよう!

おはようございます!
2018年3月11(日)に金沢で「第12回消化管先進画像診断研究会 (GAIA)
が開催されます。
取り上げてほしい企画がありましたら、お気軽に御連絡下さい〜




PubMedから、今日のつぶやき − 68 −

Bellini D, et al. Perforation rate in CT colonography: a systematic review of the literature and meta-analysis. Eur Radiol 2014;24:1487-96.


「偶発症のワールドシリーズ」として、
イギリス、オーストラリア、イスラエル、イタリア、
アメリカ、ベルギー、アイルランド、オランダ
とワールドワイドにみてきました。

で、こうしてみると結局どんな感じなのか、まとめたくなりますよね。
そんなときに参照するものは何でしょうか?

もうお分かりですよね。

はい、それが今回取り上げるシステマティックレビューです。
PRISMA声明(この中の医療介入に特化したシステマティックレビューがコクランレビューです)
にしたがってきちんとレビューされた論文です。

早速内容をみてみましょう〜

【目的】
プライマリエンドポイントは大腸CT検査の穿孔率
セカンダリエンドポイントは穿孔に関係する因子

【方法】
PRISMA声明に基づいてシステマティックレビューを実施した。

→これより、論文を網羅的に客観的に集計・解析してレビューできるんです。

ポイントは下記をきちんと定めます
・検索したデータべースおよび情報源
・検索に使用したキーワード
・検索時の制限
・論文の取捨選択の透明化・プロセスの提示
・抽出された論文
・報告される論文データの要約


結果はいかに〜〜
偶発症の専門家に向けて、まっしぐら〜〜
それでは。



ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。



原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24816935

★重大ニュース!!━━━━━━━━━━━━━━━
新しい精検結果報告書雛型が国立がん研究センター
研究班ホームページにアップされました。
精密検査に大腸CT検査が明記されるようになりましたよ!

http://canscreen.ncc.go.jp/pdf/3/yoshiki4_daicho.pdf
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★





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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。

<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。

<腸管前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。

<腸管拡張>
・右側臥位は最適な腸管拡張を得るためのベストポジションである。
・炭酸ガス自動送気装置は良好な腸管拡張を得るのに有用である。
・ブスコパンは腸管拡張の改善に寄与しない。

<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
・検診目的の大腸CT検査は有症状者に対する大腸CT検査よりも、病変をみつけづらく読影には注意が必要。

<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。

<受診者の受容性>
・患者さんの苦痛度は炭酸ガス自動送気装置の使用やブスコパンの使用は影響しない。

<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。





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ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、自身の業務が膨大になってきたこともあり、残念ながら永続的に続けることは困難な印象です。
一方で、学会で認定制度の設立に向けた動きが活発化してきました。
そこで申しわけありませんが、読影トレーニングの個人的な実施は今年一杯までとさせていただきたいと思います。。
トレーニングのレポートの受付と解答送付は今年一杯までとさせていただきます。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。

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プロフィール
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大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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