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2019年07月03日

大腸CTアカデミア 対策型検診としての大腸内視鏡検査における品質管理

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
第37回日本大腸検査学会総会
国立がん研究センターの斎藤豊先生の会長のもと
2019年11月1日-2日に東京で開催されます!

ナガイチは共催教育講演やハンズオンセミナーを
担当させていただきます。

6月28日まで演題募集中です。
是非ご応募くださいね。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★




PubMedから、今日のつぶやき − 516 −


Yoon JY, et al. Quality is the Key for Emerging Issues of Population-Based Colonoscopy Screening. Clin Endosc 2018; 51: 50-55.



前回まで大腸CT検査における品質管理について読んでいきました。
広く実施されるようになるためにはとても大切な内容でした。

現在、大腸癌の対策型検診は便潜血検査ですが、
胃癌に対する上部内視鏡検査に続いて
大腸内視鏡検査の適応も期待されています。

大腸内視鏡検査が対策型検診として導入される前提条件として
その死亡率減少効果が科学的に証明される必要があります。

日本のAkita Studyなどによってその検証が進められています。

大腸CT検査の先を行く、大腸内視鏡検査が対策型検診に導入されるにあたって
どのような現状と課題があるのかみていくことは
大腸CT検査の将来にも大切です。

そこで、今回は対策型検診としての大腸内視鏡検査に
必用なことや課題を考えていきたいと思います。


それでは
「対策型検診としての大腸内視鏡検査における品質管理」
をご紹介します。

【アブストラクト】
大腸内視鏡検査は大腸がん検診のリファレンススタンダードであり
検診法としても注目を集めている。

しかし、受診率の低さによって大腸内視鏡検査の
利点が少なくなる可能性がある。

対策型検診としての大腸内視鏡検査の不利益として
内視鏡検査自体あるいは鎮静剤による偶発症、
心理的負担、過剰診断、
そして社会的な経済負担などが挙げられる。

偶発症は高齢者や併存疾患がある人で
増加する可能性がある。

対策型大腸内視鏡検診における有害事象は
利益を相殺してしまう可能性があるため
有害事象を管理し、モニターしていく必要がある。

対策型大腸内視鏡検診が採用されるためには
利益・不利益バランスについてコンセンサスが得られる必要があり
死亡率減少効果といった利益と並んで
不利益、受診者の好み、経済性合理性、
そして内視鏡の品質向上について十分に検討されなければならない。

標準以下の内視鏡検査の品質が対策型検診として
大きなピットフォールになりえるため、
内視鏡医のトレーニングと認定は
標準化のために最低限必用な最初のステップである。

(感想)
大腸内視鏡検査の利益については近い将来
科学的に示されると思いますが、
課題はその不利益をどのように最小限にできるか
標準化によって利益を上回ることができるのかという点なのでしょうね。

これはそのまま大腸CT検査にもいえることだとおもいます。

それでは、また。


原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29397649

ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。








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プロフィール
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大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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