2020年05月25日
大腸CTアカデミア 表面型病変の大腸CT検査による検出は軟部組織条件下のMPR像で腸管壁の局所的肥厚をとらえる!
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「第16回消化管先進画像診断研究会(GAIA)」開催延期のお知らせ
2020年3月14日(土)開催の「第16回消化管先進画像診断研究会(GAIA)」は、2020年5月開催を模索しておりましたが、新型コロナウイルスの感染拡大の直近の状況を考慮して、
まことに残念ですが、「再延期」することにいたしました。
再延期の開催時期は、2021年3月を予定しており、日程・会場等が決まり次第お知らせさせていただきます。
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PubMedから、今日のつぶやき − 730 −
Schonberger M, et al. Pearls and Pitfalls of Interpretation in CT Colonography. Can Assoc Radiol J. 2020 Jan 24:846537119892881. doi: 10.1177/0846537119892881. [Epub ahead of print]
それでは、論文
「大腸CT検査におけるコツとピットフォール」
のご紹介です。
【解剖学的構造に伴うコツとピットフォール】
そのほか:
表面型病変は、大腸CT検査における偽陰性の原因病変として重要である。
ただし、病変の高さが全くない完全は平坦型病変(いわゆるIIb病変)は非常にまれである。
表面型病変は、高さが3mm以下であり、高さが病変の幅(長さ)の1/2以下である病変として定義される。
(補足)
内視鏡検査で広く用いられているパリ分類では、表面型病変の高さは2.5mm以下と定めています。これは内視鏡鉗子の閉じた幅を基準にしています。
3ミリというのは米国の放射線科関連学会で定めたものです。画像診断では2.5mmは細かいので3mmにしたのだと思います。言い出しっぺはピッカード先生だったような記憶があります。
(補足終わり)
表面型病変は、組織学的に浸潤性が高く、内視鏡検査でも検出は容易ではない。
大腸CT検査では軟部組織条件下(WW400, WL0など)のMPR像で、腸管壁の局所的肥厚が診断のポイントである。
けれども、表面型病変は、内視鏡検査でも大腸CT検査でも経験豊富な医師においても検出が容易ではないこと、担当医師間で精度のばらつきも大きい。
(感想)
表面型病変の診断は、中立的な視点からは断然、内視鏡検査のほうが精度が高いと言えます。
表面型病変の検出を大腸CT検査で高めようとすれば疑陽性が多くなり、特異度が著しく下がります。
この点は現時点では認めざるをえません。
ですが、深層学習によるAI診断には可能性があるかもしれません。
ですが、この場合でも正確な表面型病変のデータが大腸CT検査で少ないので、その構築も容易ではありません。
それでは、また。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/32063002
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
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ただし、病変の高さが全くない完全は平坦型病変(いわゆるIIb病変)は非常にまれである。
表面型病変は、高さが3mm以下であり、高さが病変の幅(長さ)の1/2以下である病変として定義される。
(補足)
内視鏡検査で広く用いられているパリ分類では、表面型病変の高さは2.5mm以下と定めています。これは内視鏡鉗子の閉じた幅を基準にしています。
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表面型病変は、組織学的に浸潤性が高く、内視鏡検査でも検出は容易ではない。
大腸CT検査では軟部組織条件下(WW400, WL0など)のMPR像で、腸管壁の局所的肥厚が診断のポイントである。
けれども、表面型病変は、内視鏡検査でも大腸CT検査でも経験豊富な医師においても検出が容易ではないこと、担当医師間で精度のばらつきも大きい。
(感想)
表面型病変の診断は、中立的な視点からは断然、内視鏡検査のほうが精度が高いと言えます。
表面型病変の検出を大腸CT検査で高めようとすれば疑陽性が多くなり、特異度が著しく下がります。
この点は現時点では認めざるをえません。
ですが、深層学習によるAI診断には可能性があるかもしれません。
ですが、この場合でも正確な表面型病変のデータが大腸CT検査で少ないので、その構築も容易ではありません。
それでは、また。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/32063002
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