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2019年07月02日

大腸CTアカデミア 大腸CT検査は、どのくらいの症例数を読んでどのくらいの速さで報告すべきか?

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
日本消化器がん検診学会
第79回関東甲信越支部地方会
2019年9月29日に萩原廣明先生の会長のもと
群馬県前橋市で開催されます!

ナガイチは講演を担当させていただきます。

是非ご参加くださいね。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★





PubMedから、今日のつぶやき − 515 −

Obaro AE, et al. Computed tomographic colonography: how many and how fast should radiologists report? Eur Radiol. 2019 Apr 8. doi: 10.1007/s00330-019-06175-y. [Epub ahead of print]




それでは、論文
「大腸CT検査は、どのくらいの症例数を読んで
 どのくらいの速さで報告すべきか?」のご紹介です。

今回でこの論文のご紹介は終わりにしますね。


【考察】
本研究にはいくつかのリミテーションがある。

第1に、2施設での7名の読影医を対象とした検討であり
一般化できるほどの規模ではない。

第2に、後ろ向きの観察研究であること。
そのためバイアスの存在が否定できない。

例えば、その日の読影の最初にあたっている症例は
「要至急」「緊急」などというマークが貼られている
症例であるなど、その日の読影順に何らかの意味付けが
なされ値る可能性がある。

けれども原則として読影順は、
その日に実施された検査の順となっている。

第3に病変がない症例の読影時間は直接的に計測されたものではないことである。

つまり本研究では読影依頼データを確認してから
レポートが作成されるまでの時間で読影時間として
計測した。

そのため、極端に短い時間や長い時間の症例は除外した。
(読影を開始してから依頼を確認した場合、途中で退席した場合
など考えられますよね)

また腸管外臓器の読影時間も含まれてしまっている。

(感想)
つぶやき508で書きましたが
対象症例の背景(年齢層、検査理由(検診なのか、便潜血陽性や有症状での精検目的なのか)など)に関する言及がありませんね。
対象となる集団の陽性率の違いによって、結果はだいぶ変わってくる可能性があります。

とても面白い研究ですが、追試が必用ですね。
やりたいことが増えてしまいます汗

それでは、また。

原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30963278

ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。







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大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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