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posted by fanblog

2017年08月04日

【大腸CT検査アカデミー】今日のつぶやき − 44 −

8月26日(土)に横浜で「大腸CT読影法入門」
について熱弁を振るいます!!
残暑に負けてたまるか〜〜
お越しいただいた方に絶対損はさせません。
是非、お越し下さい。
https://jsgcs-kanto-77th.wixsite.com/homepage/blank-13





PubMedから、今日のつぶやき − 44 −


Pickhardt PJ, et al. Volumetric analysis of colonic distention according to patient position at CT colonography: diagnostic value of the right lateral decubitus series. AJR Am J Roentgenol 2014; 203: W623-8.


T橋さん、コメントありがとうございます。
エビデンスに基づいた範囲内で、検診にはある程度、選択の幅があると個人の好みに対応ができ、
受診率の向上に結びつく可能性があるかもしれませんね。
米国の大腸がん検診の推奨(US Preventive Services Task Forceなど)では選択の幅がありますし。

今日は実地臨床の話題にしようと思います。
撮影体位についてです。

大腸CT検査では腸管拡張を担保するため、そして残渣と病変の鑑別のために2体位で撮影します。
一般的には背臥位と腹臥位の組み合わせです。

現場で腹臥位では、腸管拡張は悪いなあと思ったことありませんか?
しかも腹臥位って、CT代の上で取る体位としてあまり快適ではないですよね。
残渣と病変の鑑別のため体位を変更するのでも、180度動かす必要ってないんじゃあないの〜

こんな考えがあって、2007年に勤めていた施設では、側臥位も積極的に選択体位として取りれてきました。
でも、有用性をきちんと科学的に証明しないとなあ〜と思っていたら・・・

はい、この「つぶやき」の常連、ピッカードが研究報告を出してくれました。
不便なこと、証明されていないことは、彼はきちんと論文にしてきますね。
さすがです。

146名(平均年齢59歳、男性81名・女性65名、平均BMIは30.9 !)を対象に、
背臥位、腹臥位、右側臥位で撮影した際の、それぞれの体位の大腸の体積を計測しました。
主観的評価として、2名の医師による腸管拡張程度を4段階評価してみました。

結果はいかに〜?
続く!

こうした撮影体位の工夫については、単行本「これ1冊でわかる! 大腸CTプロフェッショナル 100のレシピ」の75-76ページにも詳述していますよ。
是非、ご覧ください。
http://www.e-radfan.com/event/47211/



原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25415727


★★重大ニュース!!━━━━━━━━━━━━━━━
日本消化器がん検診学会とGAIAの共催で実施した
「大腸CT検査の実態全国調査【臨床研究 GAIA−03】」
が放射線領域の代表的なジャーナル
「European Radiology(2016 Impact Factor: 3.967)」
に掲載されました!!
https://link.springer.com/article/10.1007/s00330-017-4920-y

PubMedにも掲載済みですよ
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28674967

委員の先生方に大変」ご尽力いただきました。
ご協力いただいた施設の医師や技師の皆様にも感謝です!
皆さま、本当にありがとうございました!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★




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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。

<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。

<前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。

<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
・検診目的の大腸CT検査は有症状者に対する大腸CT検査よりも、病変をみつけづらく読影には注意が必要。

<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。

<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。



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プロフィール
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大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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