2017年11月16日
大腸CT(CT colonography)検査に食事制限は必要か? 介入研究の結果をみてみよう
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第11回 Cho-Cho Derby(腸長ダービー)
まだ参加者がかなり少ないです〜泣。
皆様のご参加お待ちしてますね。
先日、見事に大腸CT検査の仮想コイン
0.1コロンをゲットした「まるやま」さまと
相談しました。
アカデミックな活動にコインを早速使用
することになりました。
仮想コイン(厳密には上場していないのでトークン
ですが、まあ許してください)が実際に使われます!
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おはようございます!
昨日、ビックニュースが飛び込んできました!
Digital Pill (デジタル飲み薬)が米国FDAで承認されたんです!!
大塚製薬さんとプロテウス社さんが2015年頃から申請していたものが、
承認されたんですね。
お見事です!!
http://edition.cnn.com/2017/11/14/health/fda-digital-pill-abilify/index.html
服薬管理をするために、飲み薬の中にチップを入れてあるんです。
患者さんが薬を服用して、胃の中に到達するとチップからセンサー
にシグナルが送られ、服用履歴に加えて
各種の身体情報を収集し、医療者側に情報が伝達されるそうです。
先日、ラインコミュニティ「CTC Academy」では、
スマホによる糖尿病の管理について
台湾の最新情報をお伝えしましたが、
これはさらその上を行きそうです。
今後の進展に目が離せませんね!
◆ラインコミュニティ「CTC Academy」の参加募集◆
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい。 現在62名の仲間がいますよ。
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
PubMedから、今日のつぶやき − 114 −
Bellini D, et al. Bowel preparation in CT colonography: Is diet restriction necessary? A randomised trial (DIETSAN). Eur Radiol. 2017 Aug 10. doi: 10.1007/s00330-017-4997-3. [Epub ahead of print]
「大腸CT検査に食事制限は必要か?」の論文のご紹介です。
今日はアブストラクトをみてみましょう。
【目的】
低容量前処置による大腸CT検査において、食事制限の有無が
腸管前処置の質や受診者の受容性に影響するかを検討した。
【方法】
対象は無症状者(検診目的)、有症状者(診断目的)。
方法は単施設の実臨床におけるランダマイズトライアル。
全受診者は低容量前処置による大腸CT検査において
次の2群に1対1の割合でランダマイズに割付
DR群:食事制限(Diet-Restriction)群
NDR群:非食事制限(No-Diet-Restriction)群
5名の読影者がブラインドで腸管前処置の質を
4段階(0点が良好〜3点が不良)で評価した。
エンドポイントは腸管前処置の質と
受診者の前処置に対する受容性評価である。
本試験はClinicalTrial.govに臨床試験登録を行った。
(解説)
ClinicalTrial.gov はアメリカの臨床試験登録サイトです。
日本ではUMIN臨床試験登録システムが有名ですね。
Japanese National CT Colonography Trial(JANCT)は
日米の両方の臨床試験登録サイトに登録しました。
ClinicalTrial.govへの登録
UMINへの登録
2つに登録する必要はないのですが、
日米の両方の研究者に注目してもらいたかった
という意図がありました。
世界の研究者の目に留まりたいのであれば
やはり「ClinicalTrial.gov」
の方がいいように思います。
いずれにしても、患者さんへの介入がある場合、
臨床試験登録を行わないと論文を受けつけてくれない
ジャーナルが増えているので登録すべきですね。
臨床試験登録をする意義はいろいろありますが、
・ネガティブスタディが公表されないことによる不利益を回避
・同様のスタディデザインの研究を行うことによる不利益の回避
・研究デザインにそった結果の公表がなされているのか
(不都合な結果の公表が隠されていないか)
・臨床試験の実施状況の情報共有
などがあげられます。
今回はこのあたりで。
次回はアブストラクトの結果と結論を見ていきましょう。
お楽しみに〜〜
それでは、また。
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28812132
★★重大ニュース!!━━━━━━━━━━━━━━━
日本消化器がん検診学会とGAIAの共催で実施した
「大腸CT検査の実態全国調査【臨床研究 GAIA-03】」
が放射線領域の代表的なジャーナル
「European Radiology(2016 Impact Factor: 3.967)」
に掲載されました!!
https://link.springer.com/article/10.1007/s00330-017-4920-y
PubMedにも掲載済みですよ
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28674967
委員の先生方に大変」ご尽力いただきました。
ご協力いただいた施設の医師や技師の皆様にも感謝です!
皆さま、本当にありがとうございました!!
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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。
<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<検診>
・検診目的の大腸CT検査が保険でカバーされることで
大腸CT検査による検診受診率は735%増加した。
・検診目的の大腸CT検査が保険でカバーされることで
大腸内視鏡検査による検診受診率は38%増加した。
・腸管外病変診断による利益・不利益バランスには注意が必要。
<腸管前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
・自動送気装置の使用は穿孔頻度を下げる。
<腸管拡張>
・右側臥位は最適な腸管拡張を得るためのベストポジションである。
・炭酸ガス自動送気装置は良好な腸管拡張を得るのに有用である。
・ブスコパンは腸管拡張の改善に寄与しない。
・自動送気装置の使用は穿孔頻度を下げる。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
・検診目的の大腸CT検査は有症状者に対する大腸CT検査よりも、病変をみつけづらく読影には注意が必要。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。
<受診者の受容性>
・患者さんの苦痛度は炭酸ガス自動送気装置の使用やブスコパンの使用は影響しない。
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
・術前検査目的の大腸CT検査の穿孔率は0.028%。
・検診目的の大腸CT検査の穿孔率は0.003%。
・精検目的の大腸CT検査の穿孔率は0.014%。
・穿孔率は術前検査目的に比べて検診目的で有意に低い。
・穿孔症例の81%では外科治療が不要。
・自動送気装置の使用は穿孔のリスクを低減する。
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http://www.mag2.com/m/0001679515.html
日本の大腸CT検査の知識のボトムアップを狙っています。
最新の世界の知識を身につけることで、患者さんに還元するのはもちろんですが、きっと新しい研究の芽も生まれると信じています。
皆でパワーアップしていきたいですね!!
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■読影トレーニングに関して重要なお知らせです。■
ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、自身の業務が膨大になってきたこともあり、残念ながら永続的に続けることは困難な印象です。
一方で、学会で認定制度の設立に向けた動きが活発化してきました。
そこで申しわけありませんが、読影トレーニングの個人的な実施は今年一杯までとさせていただきたいと思います。。
トレーニングのレポートの受付と解答送付は今年一杯までとさせていただきます。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
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