2019年01月24日
本の感想〜薩南示現流〜(;゚Д゚)!
原作の小説『薩南示現流』を当ブログ読者のmonkichiさんにお借りして拝読いたしました。
感想を一言でいうならば…
薩摩、怖っ(;゚Д゚)!
どうも、松村宗棍が示現流と体得しておられたと聞いて、本著を読んでみましたかつおです。
以下、Google Booksより転載
幕末京都の地で、勇猛とおそれられた示現流は、開祖・東郷重位が16世紀末、薩摩の地に定着樹立させた。京の禅院天寧寺で僧侶善吉の教えを受け、研鑽を積んだ重位の峻烈な生きざまを描いた表題作のほか、示現流達人たちの鋭き太刀風を現代に伝える剣豪小説集。「不敗の剣法・示現流」のすべて、ここにあり。
転載以上
件の松村宗棍の武歴には、このように記載されています。
「・・・成人してから、松村は役人として薩摩に渡り、伊集院弥七郎から示現流を学び、免許皆伝を得たとされる剣術家でもあった。・・・」
この、たった数行の「示現流を学び、免許皆伝を得た」という説明。
色々な場面で見聞きすることがあったので、「ふ〜ん、凄いな」くらいにしか捉えていなかったのですが、小説を読んで、かつおの肝は冷えっぱなしでした。
もうね、狂気の沙汰。
修行の内容から、薩摩武士の戒律から、戦闘場面の実際にいたるまで、現代にぬくぬくと生きるかつおにとっては、どれもこれもがアンビリーバボー。
「修行」とか「実戦」とか「武道」とかいう言葉の重みが、全然次元が違う。
「人の命が薄紙一枚」という表現が小説内で使われていましたが、生命軽視という単純なことではなく、死生観が全然違いました。
うまく表現できないし、簡単に表現するのが烏滸がましく感じるほどに、重厚な内容の小説でありました。
武道を稽古するものの端くれという自負がありましたが、何と自分の置かれている環境が恵まれているものなのかということを、改めて思い知りました。
まだまだ消化不良につき、「よーし、今日も稽古がんばるぞっ♪」というモチベーションに繋がるような代物ではありませんが、何か「見たくない現実を突きつけられた」ような大きな衝撃を与えてくれた読み物でありました。
思い返しただけでも身震いします。
興味がありましたら、皆さんも一度ご覧になってはいかがでしょうか?
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此度は衝撃作をありがとうございます(笑)
時代が違えば、価値観というものがこれほど違うものなのかとショックが大きすぎて…
中東の少年兵についての報道などを見て心を乱したりしていましたが、むしろ今の日本の状況こそが奇跡とも呼べる安寧なのかもしれないと思わされました。
郷中教育の基本は薩摩流の武士道を全うすること、その武士道とは金銭欲や物欲を持たず、色欲に溺れず、命を惜しまないことを意味しました。特に金や物欲を持つことは最も卑しむべきこととされ、目に余る者は郷中仲間たちから武道の練習という名目で処断(カタ〇にされたり〇されたり)されたといいます。また町では女を目で追ってはいけない、ましてや口をきくなどもってのほか、これに背けばまた処断。すさまじいですね。そんな郷中の娯楽のひとつが「肝練り」だったそうです。暇つぶしにみんなが輪になって座り、その輪の中心に天井から頭の高さに吊るした火縄銃に火をつけて誰かがクルクルと回し、弾丸がドーンと発射されるまでみんな普通に酒を飲んでいるという、暇つぶしに命を軽くかけてみる的な、もはや狂気を通り越して理解不能な世界です。
そしてそんな薩摩二才(にせ)のあるべき姿とは進退が水際立っていることであるとされました。例えば薩摩には武士階級に対する警察組織というものがほとんど機能していなかったといいます。これは薩摩の武士が嫌疑をかけられた場合、「縄目の恥辱を受けることを恥」とし、捕方が来る前に速やかに腹を切ることがことが常であったからだといわれています。ポイントは「いかに早く」切腹できるかでその男の価値が決まってしまうという、もう完全に狂気の沙汰ですね。そして間違いなくそんなご先祖様の血がmonkichiとその息子に受け継がれていることにある種のカタルシスを感じてしまいます。これもまた狂気の伝承なのでしょうか(笑)