7月3日に静岡から関東にかけて大雨が降り、河川は増水し、橋脚が損傷して通行不能になり、
熱海で土石流災害が発生して多くの人命が失われた模様だ。
インフラ設計に従事してきた人間として大変残念な思いである。
近年では広島での土石流災害でも大きな被害と犠牲が出たが、土石流災害の発生場所は
地形的に雨水が集まりやすく急激に河川や谷の水量が増加する傾向であり、
地質が水分を含むと弱体化する場所で、土砂の供給がある場所で
過去に小規模ながら土石流の履歴があることが多いことが知られている。
ほとんどの場合、地形的に急傾斜であることが多い。
今回、驚いたのは土石流の発生個所から被害の大きな住宅地まで1kmもあったことだ。
急傾斜地での谷部で土砂と水が混ざり流れが増して起きたのだろう。
今までなぜ起きなかったのかといえば、雨量が少ないためだったのだろう。
しかし、近年、日本各地で過去に例を見ない大雨が降る様相が増えた。
今回も78時間雨量が450mmを超えたと報じられた。
今後、土石流災害を防ぐために土石流地域直下での建築制限などを行うことや、
土石流災害の生じる可能性の再検討と土石流が生じる可能性高い地域での避難場所のための
ハザードマップの作成と住民周知が必要だと考えるが、
今回の熱海の土石流発生の状況を映像で見ると、急にあのような形で発生するとは防ぎようがないのではと
思ったところだ。
ただ、過去の広島の土石流災害の例でも同じだが地形的に谷地形の下流側に被害場所が位置し
雨水が集まりやすく、地質が水で泥濘しやすく、ある程度の急こう配地形で上流部での保水機能が乏しいなどの状況は同じではと感じた。
今後、土石流災害を防止するために、土石流災害発生危険個所の再度の検証と危険度の再評価が必要と考え
どちらにしても特に周辺住民に対する周知を地方自治体が行う必要があると考える。
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