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2018年01月09日
【DVD映画ソフトレビュー】アルマゲドン / ARMAGEDDON (DTS版)
記事一覧TOP > 映画DVDリスト > 【DVD映画ソフトレビュー】アルマゲドン / ARMAGEDDON (DTS版)
1998 Buena Vista Home Entertainment,Inc. All Rights Reserved.
古い映画のため、公式予告動画はありませんでした。
■リリース:
発売:パイオニアLDC
※DVDの2018年現行販売品の発売は、ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
時間:151 min
レーティング:G(日本) / PG-13(米国)
制作年:1998年
発売日:1999年12月22日
■映像:
コーデック: MPEG-2
解像度: 480i
アスペクト: レターボックス(2.35:1)
※レターボックス:16:9のTVで見ると、(左右が黒帯)4対3画面の中にワイド画面をそのまま収録したもので、上下も黒帯。
映像部分は、垂直解像度が200本程度となり、低画質。
■オーディオ:
英語:DTS 5.1ch
英語:Dolby Digital 5.1ch
日本語:Dolby Digital 2.0ch
■字幕:
日本語、英語
■ディスク:1枚組
DVD Disc
片面2層 (2 DVD-8.5GB)
■リージョン:
Region 2
■最大ビットレート(おおよそ)(MPEG-2上限:10.08Mbps):
未計測
■平均ビットレート(おおよそ):
未計測
■撮影カメラ:
Panavision Panaflex
Panavision Panastar
■映画映像マスタ:
素材:35mm(フィルム)
上映マスタ:35mm、70 mm(フィルム)
■映画映像マスタリング(DI(Digital Intermediate)、マスタリング):
Technicolor(オリジナル・マスタプリント)
■映画音響:
DTS、Dolby Digital、SDDS
■映画音響スタジオ(Sound Mix / Re-recording)(サウンドトラック除く):
Skywalker Sound(オリジナル・サウンド・ポスト・プロダクション)
Sony, Cary Grant Theatre (リ・レコーディング)
■制作背景
・制作予算:約140億円 /100円換算
・世界興行収入:553億円 /100円換算
・撮影:-
■賞:
1999年アカデミー賞4部門受賞ノミネート。
他にも35の賞にノミネート、15の賞を受賞しています。
(ラジー賞もノミネート、受賞しています)
■監督:
マイケル・ベイ / Michael Bay
■出演者:
ブルース・ウィリス / Bruce Willis
ビリー・ボブ・ソーントン / Billy Bob Thornton
ベン・アフレック / Ben Affleck
【画質】
Technicolor社仕上げのフィルム撮影。
Technicolorはあっさりした仕上がりが通常ですが、マイケル・ベイ監督こだわりの濃厚でこってりした劇画調な仕上げの映像が特徴です。
この監督の画作りは、2018年現在も共通です。
本DVDは解像度が低いため、油絵風にべったり厚塗りです。
タッチストーン・ピクチャーズはディズニーの子会社です。
あまり画質には力を入れていない会社でもあります。
ソフト用のマスターは、あまり品質が良くないことがほとんどです。
販売は、パイオニアLDCが当時は多くの映画ソフトを日本でリリースしていましたので、販売権を持っていたのだと思います。
特にレーザー・ディスクはパイオニアLDCの独壇場でしたので。
パイオニアLDCは、ソフトクオリティに関係するような作り方はしませんので、本作のクオリティは提供されたマスターに依存していると思われます。
レーザー・ディスクとビデオと初版DVDが同時リリースのため、同一マスターです。
フィルムをテレシネしてアナログビデオデータにしたと思われます。
良くある当時のレンタルビデオとあまり画質差はないような気がします。
レーザーディスクは、アナログ映像をDVDのように圧縮しないので、レーザーディスクのほうが高画質だったと思います。
管理人は、かなり昔に、手放したので、比較はしていません。
リリース時の1999年は、まだまだ4:3画角のTVが普通でしたので、判らなくもないですが、同時期にリリースされたDVDの多くはスクイーズ16:9画角だったことを考えると、残念な内容です。
なお、本作品の最初のメディアは1999年7月にパイオニアLDCから発売されたレーザー・ディスクとビデオと初版DVDでした。
この初版のDVDは、DTS版ではなく、Dolby Digital5.1ch版です。
本DTS版DVDは、5か月遅れてパイオニアLDCからリリースされています。
日本での販売権が代わり、ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメントからのリリースは、2002年だったと思います。
本作は、初版DVDの後に出たDTS版ですが、映像は同じような感じです。
米国でDTS収録しているのは、クライテリオン版のみなのでパイオニアLDCが日本独自にDTS化したものなのかもしれません・・・。
管理人は、クライテリオン版は所有していないので、不明です。
なおクライテリオン版は、「ザ・ロック」「セブン」などを所有しています。
本DTS版は、クライテリオンにしては、ちょっと画質が良くないので、クライテリオン版ではない可能性が高い気もします。
ちなみにBlu-rayは約10年後の2010年にリリースされています。
なお、本作のマスタプリントは、ブエナ・ビスタ作品にも関わらず、なぜかユニバーサル・スタジオの倉庫に保管されていたようです。
そしてその倉庫は、テーマパークと隣接していて、2008年6月1日に1.6kuを焼く大規模な火事があり、焼失したそうです。
その中には、本作のマスタープリントだけでなく、4〜5万本の映画などのビデオやフィルムもあったそうです。
ユニバーサル・スタジオの公式発表では、焼失したビデオやフィルムのコピーは他の倉庫にある、という趣旨のものでしたが、本作のコピーはなかったようです。
火災現場から消防士が救い出したものは、「マイアミ・バイス」や「アイ・ラブ・ルーシー」などの有名なテレビシリーズがあったようです。
本作のマスタープリント(恐らくネガティブとポジティブ)は火事でなくなりましたが、監督のマイケル・ベイは、個人的にコピー・フィルム(ポジティブ)を所有していたため、ブルーレイはそれを使ったそうです。
ブルーレイのレビューは、別途。
まずレターボックスであるため、画質は期待できません。
4:3の画面の中央に、ワイドスクリーンをはめているので、実質の映像部分は、半分程度です。
映像部分に注目しますと、コントラストくっきりで、当時は誰もが見やすいと思える画調です。
色もべったり油絵風で、もやもやした感じはありません。
そうした画調であるため、レターボックス収録は残念に感じたものです。
これがスクイーズ収録(左右の黒帯なし)であれば、もっときれいに見えるのに、と思ったものです。
ちなみにプレイヤーの設定で、映像部分をクローズアップに出来る機能は標準でありますので、そうすることも出来ますが、アップになると、ちょっと厳しい粗が目立ちます。
アナログ的な粗です。
ビデオテープを大画面でみるイメージに近いです。
また字幕が下の黒帯にあるため、字幕が見えにくいです。
(ちょうど字幕が見える位置まで画面を上に引き上げますと、映像の上部分が結構隠れてしまいます)
2018年現在、16:9の画面が当たり前ですので、このDVDのレターボックス画角は、かなり厳しいと言えます。
本作のファンでDVDを所有してない方でこれから買うなら、間違いなくお勧めはBlu-rayになります。
レターボックス収録で、映像部分(上下左右の黒帯を除いた部分)が少ないので、必然的に解像度は少ないです。
スクイーズ収録が標準のDVDの解像感よりも低いため、標準的なDVD解像度レベルにも到達していません。
場合によっては無圧縮のレーザーディスクより解像度は低くなっていると思います。
また初期DVDにありがちな良くない特徴が表れています。
太めの輪郭強調があり、劇画タッチです。
疑似輪郭があります。
輪郭や字幕はかなりギザギザなので気になります。
白いヒスノイズのようなものはさすがにないですが、アナログにありがちなもやつきのようなノイズ感が付きまといます。
フィルムグレインは普通でシネマルックになる良い意味での粒状性があります。
またデジタル特有のブロックノイズはあまり感じられません。
暗部ノイズは、擬似色(赤や緑、グレー)があり、そこはDVDの限界とも言えます。
スモークがかっているようなものは特にはなく、初期DVDとしては悪くありません。
これは恐らく強力なコントラストによるものだと思います。
空気感や透明感は、そのため、結構悪くはありません。
元々、スポットライト中心の管制センターや宇宙空間が舞台で作品自体が暗く、DVDには難しい映像ではあります。
強力なコントラストでそこは力技で補っている感じです。
ハイライトは飛びまくっていますが、画調には合っています。
また暗部は、べったりこってりの黒塗り暗部で、潰しています。
中間階調にはDVD特有の色ノイズが乗るので、自然さはありません。
濃厚な色は、べったりとしていますが、映画の内容には合っています。
ただし、色が飽和してゲインを破たんさせているシーンがあり、色が浮いているように見えます。
特に暗部に色浮きがあり、気になります。
例えば、ラストシーンの世界各地の様子が映るシーンでは、建物のドアが陰になっている部分は、赤茶けた影が浮いていたり、紫の影が浮き出ていたりします。
一方で、色が抜けて白黒風になっているシーンも散見され、黒浮きの原因にも繋がっています。
これはDVDなどのメディアへのオーサリングが原因かと思います。
映画館では、全編、こってりの色だったのを覚えているからです。
べったり黒つぶれの暗部が多いだけに、余計に黒浮きが目立ちます。
ハイライトの隕石でのシーンでは、紫色の世界が広がり、違和感を覚えます。
全体的に、色は濃厚ですが、色数は少なく、色域はビデオテープなみだと思います。
タッチストーン社のDVDは、こういう発色が良くないことが多いのも特徴だと思います。
「アンドリューNDR114」「ハスラー2」「アンブレイカブル」など、どれも似ています。
【音質】
Skywalker SoundとSONYで制作された高品位が約束されたような上映用のマスタを使用した音は、DVDでも健在です。
DTSマスタは、高品位なクオリティを持っています。
初版DVDのDolby Digitalとはやはりレベルが違います。
基本的にはもともと音の良い映画です。
そのDTS版というだけで販売されるわけですから、やはりDVDの音は良いです。
DVDのDTS音声は、大体の場合、DTSの音色が乗っていますが本作も同様です。
少し聴いただけでDTSと判る音色です。
低域がかなり分厚く、高域は耳が痛くなるほど、切れ込んできます。
これは映画自体がそういうサウンドではあるのですが、DTSによって磨きがかかっています。
ダイナミックレンジは、DTSらしくかなり広めです。
ブルーレイが普及した現在では、特別広いわけでもなく、DVDの範囲は超えませんが、DVDの限界まで引き出していると思います。
監督のマイケル・ベイの好みだと思いますが、中高域は切れ込むようなギラギラのサウンド作りをしています。
他の作品も大体同じような作りです。
一方で、低域はボワーっと広がり、あまり音量はありません。
ビルの巨大な破片が落下するシーンでは、「ズズーン」「ドカーン」と鳴りそうな低域がありません。
そういう重低音は好みではないのでしょうね。
サブウーファーの出番は少ないと思います。
ちなみに、日本語吹き替え2.0chは、TV向けで、AVアンプで聴いてもTVで聴いても変わりません。
ビデオテープのような音です。
監督のマイケル・ベイの好みで、瞬発力や切れ込みは鋭く、耳をつんざくようなホームシアターファン延髄のサウンドです。
DTSにより、これでもかと迫ってきます。
キレキレの中高域が芯を伴って鳴り響きます。
重低音はありませんが、中高域には量感もあり、不満は感じにくいと思います。
低域は音量はありませんが、ちょっと膨らみます。
振動を伴う低域ではなく、音場を圧迫するようなブーンとした低域です。
この点は不満です。
台詞:
台詞は大きめの音量で、切れ味鋭く迫ってきます。
恐らくキンキンすると感じる人もいると思います。
芯があって太いので、管理人は好みです。
SE音:
SE音はマイケル・ベイらしく、元からかなり作り込んでいます。
情報量も多く、画面に映っていない後方などでも、色々な会話や砂が舞う音など、楽しい作りです。
マルチチャンネル環境であれば、十分、楽しいサウンドメイクです。
DTSにより、包囲感が良く、音場が部屋中を満たします。
結構、サラウンドスピーカーがピンポイントで鳴ったりして、クッキリしています。
音楽:
サントラは芝居部分を邪魔することなく、雄大に鳴ります。
どちらかと言えば、音場感の強い傾向で、低域寄りです。
Skywalker SoundとSONYで制作された、それは高品位なサウンドデザインです。
エンジニアも一流で、音像感に優れた切れ込みサウンドです。
音場も広く創出され、情報量もかなりあります。
2018年現在でも優秀な部類のサウンドデザインだと思います。
サラウンドもかなり活躍しますが少々大味です。
石油採掘場の破砕現場、隕石落下、航空機、水の中、スペースシャトル、宇宙空間、隕石での掘削現場など、どれもサラウンドで満たされます。
チャンネル間の移動はあまりありません。
サウンドトラックは、残響などをちりばめています。
(DVDお勧めレベルは75点以上)
(1〜75点)
(DVDお勧めレベルは60点以上)
(1〜70点)
DVD映像の満点は【HD画質】(地デジ平均):70点を超えない基準
(DVDお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)
レビュー基準についてはこちら
【DTS版】
【DVD通常版】
【オンライン】
This compilation (P) & 2008 SONY BMG MUSIC (CANADA) INC.
1998 Buena Vista Home Entertainment,Inc. All Rights Reserved.
2005 by Paramount Pictures. and DW Sudios L.L.C, All Rights Reserved.
2014 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
2011 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.
2011 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.
2011 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.
2014 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.
2018 Panasonic UK & Ireland
【ハイレゾ音源を探すなら】
【ハイレゾ音源をレコード会社直営で探すなら】
【eBay:日本発送可能な安い輸入盤を探すなら】
【セカイモン:eBayの日本語仲介サイト】
【JBL公式通販サイト】
【AVアンプ】
【サウンドバー】
【DVD映画ソフトレビュー】 アルマゲドン ARMAGEDDON (DTS版) posted with カエレバ |
1998 Buena Vista Home Entertainment,Inc. All Rights Reserved.
公式予告編
古い映画のため、公式予告動画はありませんでした。
ソフト情報
■リリース:
発売:パイオニアLDC
※DVDの2018年現行販売品の発売は、ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
時間:151 min
レーティング:G(日本) / PG-13(米国)
制作年:1998年
発売日:1999年12月22日
■映像:
コーデック: MPEG-2
解像度: 480i
アスペクト: レターボックス(2.35:1)
※レターボックス:16:9のTVで見ると、(左右が黒帯)4対3画面の中にワイド画面をそのまま収録したもので、上下も黒帯。
映像部分は、垂直解像度が200本程度となり、低画質。
■オーディオ:
英語:DTS 5.1ch
英語:Dolby Digital 5.1ch
日本語:Dolby Digital 2.0ch
■字幕:
日本語、英語
■ディスク:1枚組
DVD Disc
片面2層 (2 DVD-8.5GB)
■リージョン:
Region 2
■最大ビットレート(おおよそ)(MPEG-2上限:10.08Mbps):
未計測
■平均ビットレート(おおよそ):
未計測
■撮影カメラ:
Panavision Panaflex
Panavision Panastar
■映画映像マスタ:
素材:35mm(フィルム)
上映マスタ:35mm、70 mm(フィルム)
■映画映像マスタリング(DI(Digital Intermediate)、マスタリング):
Technicolor(オリジナル・マスタプリント)
■映画音響:
DTS、Dolby Digital、SDDS
■映画音響スタジオ(Sound Mix / Re-recording)(サウンドトラック除く):
Skywalker Sound(オリジナル・サウンド・ポスト・プロダクション)
Sony, Cary Grant Theatre (リ・レコーディング)
■制作背景
・制作予算:約140億円 /100円換算
・世界興行収入:553億円 /100円換算
・撮影:-
■賞:
1999年アカデミー賞4部門受賞ノミネート。
他にも35の賞にノミネート、15の賞を受賞しています。
(ラジー賞もノミネート、受賞しています)
キャスト情報
■監督:
マイケル・ベイ / Michael Bay
■出演者:
ブルース・ウィリス / Bruce Willis
ビリー・ボブ・ソーントン / Billy Bob Thornton
ベン・アフレック / Ben Affleck
映像クオリティ・レビュー総評
【画質】
レターボックスのため、DVD以前の解像度
DVD映像マスタ
Technicolor社仕上げのフィルム撮影。
Technicolorはあっさりした仕上がりが通常ですが、マイケル・ベイ監督こだわりの濃厚でこってりした劇画調な仕上げの映像が特徴です。
この監督の画作りは、2018年現在も共通です。
本DVDは解像度が低いため、油絵風にべったり厚塗りです。
タッチストーン・ピクチャーズはディズニーの子会社です。
あまり画質には力を入れていない会社でもあります。
ソフト用のマスターは、あまり品質が良くないことがほとんどです。
販売は、パイオニアLDCが当時は多くの映画ソフトを日本でリリースしていましたので、販売権を持っていたのだと思います。
特にレーザー・ディスクはパイオニアLDCの独壇場でしたので。
パイオニアLDCは、ソフトクオリティに関係するような作り方はしませんので、本作のクオリティは提供されたマスターに依存していると思われます。
レーザー・ディスクとビデオと初版DVDが同時リリースのため、同一マスターです。
フィルムをテレシネしてアナログビデオデータにしたと思われます。
良くある当時のレンタルビデオとあまり画質差はないような気がします。
レーザーディスクは、アナログ映像をDVDのように圧縮しないので、レーザーディスクのほうが高画質だったと思います。
管理人は、かなり昔に、手放したので、比較はしていません。
リリース時の1999年は、まだまだ4:3画角のTVが普通でしたので、判らなくもないですが、同時期にリリースされたDVDの多くはスクイーズ16:9画角だったことを考えると、残念な内容です。
なお、本作品の最初のメディアは1999年7月にパイオニアLDCから発売されたレーザー・ディスクとビデオと初版DVDでした。
この初版のDVDは、DTS版ではなく、Dolby Digital5.1ch版です。
本DTS版DVDは、5か月遅れてパイオニアLDCからリリースされています。
日本での販売権が代わり、ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメントからのリリースは、2002年だったと思います。
本作は、初版DVDの後に出たDTS版ですが、映像は同じような感じです。
米国でDTS収録しているのは、クライテリオン版のみなのでパイオニアLDCが日本独自にDTS化したものなのかもしれません・・・。
管理人は、クライテリオン版は所有していないので、不明です。
なおクライテリオン版は、「ザ・ロック」「セブン」などを所有しています。
本DTS版は、クライテリオンにしては、ちょっと画質が良くないので、クライテリオン版ではない可能性が高い気もします。
ちなみにBlu-rayは約10年後の2010年にリリースされています。
なお、本作のマスタプリントは、ブエナ・ビスタ作品にも関わらず、なぜかユニバーサル・スタジオの倉庫に保管されていたようです。
そしてその倉庫は、テーマパークと隣接していて、2008年6月1日に1.6kuを焼く大規模な火事があり、焼失したそうです。
その中には、本作のマスタープリントだけでなく、4〜5万本の映画などのビデオやフィルムもあったそうです。
ユニバーサル・スタジオの公式発表では、焼失したビデオやフィルムのコピーは他の倉庫にある、という趣旨のものでしたが、本作のコピーはなかったようです。
火災現場から消防士が救い出したものは、「マイアミ・バイス」や「アイ・ラブ・ルーシー」などの有名なテレビシリーズがあったようです。
本作のマスタープリント(恐らくネガティブとポジティブ)は火事でなくなりましたが、監督のマイケル・ベイは、個人的にコピー・フィルム(ポジティブ)を所有していたため、ブルーレイはそれを使ったそうです。
ブルーレイのレビューは、別途。
映像総評
まずレターボックスであるため、画質は期待できません。
4:3の画面の中央に、ワイドスクリーンをはめているので、実質の映像部分は、半分程度です。
映像部分に注目しますと、コントラストくっきりで、当時は誰もが見やすいと思える画調です。
色もべったり油絵風で、もやもやした感じはありません。
そうした画調であるため、レターボックス収録は残念に感じたものです。
これがスクイーズ収録(左右の黒帯なし)であれば、もっときれいに見えるのに、と思ったものです。
ちなみにプレイヤーの設定で、映像部分をクローズアップに出来る機能は標準でありますので、そうすることも出来ますが、アップになると、ちょっと厳しい粗が目立ちます。
アナログ的な粗です。
ビデオテープを大画面でみるイメージに近いです。
また字幕が下の黒帯にあるため、字幕が見えにくいです。
(ちょうど字幕が見える位置まで画面を上に引き上げますと、映像の上部分が結構隠れてしまいます)
2018年現在、16:9の画面が当たり前ですので、このDVDのレターボックス画角は、かなり厳しいと言えます。
本作のファンでDVDを所有してない方でこれから買うなら、間違いなくお勧めはBlu-rayになります。
解像感
レターボックス収録で、映像部分(上下左右の黒帯を除いた部分)が少ないので、必然的に解像度は少ないです。
スクイーズ収録が標準のDVDの解像感よりも低いため、標準的なDVD解像度レベルにも到達していません。
場合によっては無圧縮のレーザーディスクより解像度は低くなっていると思います。
また初期DVDにありがちな良くない特徴が表れています。
太めの輪郭強調があり、劇画タッチです。
疑似輪郭があります。
輪郭や字幕はかなりギザギザなので気になります。
ノイズ感
白いヒスノイズのようなものはさすがにないですが、アナログにありがちなもやつきのようなノイズ感が付きまといます。
フィルムグレインは普通でシネマルックになる良い意味での粒状性があります。
またデジタル特有のブロックノイズはあまり感じられません。
暗部ノイズは、擬似色(赤や緑、グレー)があり、そこはDVDの限界とも言えます。
鮮度感
スモークがかっているようなものは特にはなく、初期DVDとしては悪くありません。
これは恐らく強力なコントラストによるものだと思います。
空気感や透明感は、そのため、結構悪くはありません。
階調性
元々、スポットライト中心の管制センターや宇宙空間が舞台で作品自体が暗く、DVDには難しい映像ではあります。
強力なコントラストでそこは力技で補っている感じです。
ハイライトは飛びまくっていますが、画調には合っています。
また暗部は、べったりこってりの黒塗り暗部で、潰しています。
中間階調にはDVD特有の色ノイズが乗るので、自然さはありません。
カラー
濃厚な色は、べったりとしていますが、映画の内容には合っています。
ただし、色が飽和してゲインを破たんさせているシーンがあり、色が浮いているように見えます。
特に暗部に色浮きがあり、気になります。
例えば、ラストシーンの世界各地の様子が映るシーンでは、建物のドアが陰になっている部分は、赤茶けた影が浮いていたり、紫の影が浮き出ていたりします。
一方で、色が抜けて白黒風になっているシーンも散見され、黒浮きの原因にも繋がっています。
これはDVDなどのメディアへのオーサリングが原因かと思います。
映画館では、全編、こってりの色だったのを覚えているからです。
べったり黒つぶれの暗部が多いだけに、余計に黒浮きが目立ちます。
ハイライトの隕石でのシーンでは、紫色の世界が広がり、違和感を覚えます。
全体的に、色は濃厚ですが、色数は少なく、色域はビデオテープなみだと思います。
タッチストーン社のDVDは、こういう発色が良くないことが多いのも特徴だと思います。
「アンドリューNDR114」「ハスラー2」「アンブレイカブル」など、どれも似ています。
音声クオリティ・レビュー総評
【音質】
極上のDTSサラウンド音声
DVD音響マスタ
Skywalker SoundとSONYで制作された高品位が約束されたような上映用のマスタを使用した音は、DVDでも健在です。
DTSマスタは、高品位なクオリティを持っています。
初版DVDのDolby Digitalとはやはりレベルが違います。
音響総評
基本的にはもともと音の良い映画です。
そのDTS版というだけで販売されるわけですから、やはりDVDの音は良いです。
DVDのDTS音声は、大体の場合、DTSの音色が乗っていますが本作も同様です。
少し聴いただけでDTSと判る音色です。
低域がかなり分厚く、高域は耳が痛くなるほど、切れ込んできます。
これは映画自体がそういうサウンドではあるのですが、DTSによって磨きがかかっています。
ダイナミックレンジ(音域バランス)
ダイナミックレンジは、DTSらしくかなり広めです。
ブルーレイが普及した現在では、特別広いわけでもなく、DVDの範囲は超えませんが、DVDの限界まで引き出していると思います。
監督のマイケル・ベイの好みだと思いますが、中高域は切れ込むようなギラギラのサウンド作りをしています。
他の作品も大体同じような作りです。
一方で、低域はボワーっと広がり、あまり音量はありません。
ビルの巨大な破片が落下するシーンでは、「ズズーン」「ドカーン」と鳴りそうな低域がありません。
そういう重低音は好みではないのでしょうね。
サブウーファーの出番は少ないと思います。
ちなみに、日本語吹き替え2.0chは、TV向けで、AVアンプで聴いてもTVで聴いても変わりません。
ビデオテープのような音です。
瞬発力・量感(キレと強さ)
監督のマイケル・ベイの好みで、瞬発力や切れ込みは鋭く、耳をつんざくようなホームシアターファン延髄のサウンドです。
DTSにより、これでもかと迫ってきます。
キレキレの中高域が芯を伴って鳴り響きます。
重低音はありませんが、中高域には量感もあり、不満は感じにくいと思います。
低域は音量はありませんが、ちょっと膨らみます。
振動を伴う低域ではなく、音場を圧迫するようなブーンとした低域です。
この点は不満です。
情報量(台詞、SE音、音楽)
台詞:
台詞は大きめの音量で、切れ味鋭く迫ってきます。
恐らくキンキンすると感じる人もいると思います。
芯があって太いので、管理人は好みです。
SE音:
SE音はマイケル・ベイらしく、元からかなり作り込んでいます。
情報量も多く、画面に映っていない後方などでも、色々な会話や砂が舞う音など、楽しい作りです。
マルチチャンネル環境であれば、十分、楽しいサウンドメイクです。
DTSにより、包囲感が良く、音場が部屋中を満たします。
結構、サラウンドスピーカーがピンポイントで鳴ったりして、クッキリしています。
音楽:
サントラは芝居部分を邪魔することなく、雄大に鳴ります。
どちらかと言えば、音場感の強い傾向で、低域寄りです。
サウンドデザイン(音像感と音場感含む)
Skywalker SoundとSONYで制作された、それは高品位なサウンドデザインです。
エンジニアも一流で、音像感に優れた切れ込みサウンドです。
音場も広く創出され、情報量もかなりあります。
2018年現在でも優秀な部類のサウンドデザインだと思います。
サラウンド(移動感含む)
サラウンドもかなり活躍しますが少々大味です。
石油採掘場の破砕現場、隕石落下、航空機、水の中、スペースシャトル、宇宙空間、隕石での掘削現場など、どれもサラウンドで満たされます。
チャンネル間の移動はあまりありません。
サウンドトラックは、残響などをちりばめています。
クオリティ・レビュー詳細
★総合クオリティ :67点 /85点満点
(DVDお勧めレベルは75点以上)
(1〜75点)
★映像クオリティ :48点 /70点満点
(DVDお勧めレベルは60点以上)
(1〜70点)
DVD映像の満点は【HD画質】(地デジ平均):70点を超えない基準
解像感 :42点
(1〜73点)
ノイズ感 :51点
(1〜65点)
鮮度感 :54点
(1〜75点)
階調性 :46点
(1〜73点)
カラー :46点
(1〜68点)
★音声クオリティ :85点
(DVDお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)
ダイナミックレンジ :87点
(音域バランス)
瞬発力・量感 :87点
(キレと強さ)
情報量 :80点
(台詞、SE音、音楽)
サウンドデザイン :84点
(オリジナルとメディア化)
サラウンド :86点
(移動感含む)
レビュー基準についてはこちら
商品ソフト紹介
【DTS版】
アルマゲドン【DTS版】 [DVD] | ||||
|
【DVD通常版】
アルマゲドン [DVD] | ||||
|
【オンライン】
アルマゲドン (字幕版) | ||||
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